アラグチ外相のロシア訪問

2026年4月28日
Strategic Culture Foundation
今後ロシアの影響力なしに、いかなる解決も不可能で現実的ではないのは明らかだ。
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意味深長な.外国訪問について語ろう。
イランのアッバス・アラグチ外相は、メラジ航空の「ミナブ168便」に搭乗し、イスラマバード、マスカット、サンクトペテルブルクを巡る重要な外交歴訪に出発した。
もちろん混沌と嘘と略奪と海賊行為の帝国に殺害されたミナブ出身の168人の女学生を追悼するために。
アラグチは訪問に出発する前、単刀直入にこう述べた。
「ロシアとの会談はしばらく行われていなかった。今回の機会を利用して、戦争に関連する情勢についてロシアの友人たちと協議を行う。この連携は重要だ。」
アラグチ外相は、パキスタンでの交渉の見直しと、「どのような条件下で交渉を継続できるか」について説明した。オマーンでの協議は、「近隣諸国、特にペルシャ湾南部地域との関係のさらなる拡大につながるだろう」と述べた。
ホルムズ海峡に関しては「オマーンとの協議も必要であった…我々はオマーンと多くの共通認識を持っており、専門家レベルでの協議を継続することで合意した。」
サンクトペテルブルクで、アラグチ外相は儀礼に従ってチェス界の代表セルゲイ・ラブロフ大師範と会談しただけでなく、彼と小規模代表団はプーチン大統領に直接謁見した。
極めて優雅で、まるで短剣のように鋭い語り口で、イランとの戦争によって生み出された「新たなゲーム」全体をプーチン大統領は要約した。
絶対に重要な3つのポイント:
1. 最高指導者アヤトラ・モジュタバ・ハメネイ師への敬意:「最初に申し上げたいのは、先週、イランの最高指導者からメッセージをいただいたことです。このメッセージに対し、心からの感謝の意をお伝えいただき、またロシアはイランと同様、戦略的関係を継続していく意向であることを改めてお伝えください。最高指導者に対し、このメッセージへの感謝の意と、ご健勝とご多幸をお祈りする言葉をお伝えください。」
2.イランの闘いは独立と主権のためだ:「イラン国民が独立と主権のために勇敢かつ英雄的に戦っている姿を我々は見ている。もちろん、この勇気と独立への努力により、イラン国民が新指導者の指導の下、この困難な試練の時期を乗り越え、平和が訪れることを強く願っている。」
3.ロシアは全面的に協力する:「我々は、この平和が可能な限り早く実現されるよう、貴国の利益と、地域の方々全員の利益に資するあらゆることをする。我々の立場はよくご存知だろう。」
アラグチ外相は、イランとロシアが「最高レベルの戦略的協力関係」を締結していることを確認した。更に「イランには、困難な時にイランを支えてくれるロシア連邦のような友人や同盟国がいることは誰の目にも明らかだ。イラン・イスラム共和国への強力かつ揺るぎない支持に感謝する」と述べた。
海賊帝国が熟考すべきことは山ほどあると言うのは、もちろん今世紀最大の控えめな表現だ。
ゲームの流れを変える
アラグチ外相のグランドツアーは、いくつかの点でゲームの流れを大きく変えた。
まず、イランは仲介者パキスタンに、一連の厳しい内容の文書を手渡した。理論上、これらの文書はアメリカ側に届くはずだ。
主な要点:
- 10項目の重点事項を強調し、それら全てを全面的に取り組むこと。
- イランは、合理的かつ公正な交渉にのみ応じる用意がある。
- アメリカには超えてはならない一線を設定する権利はない。
- イランはアメリカの行き過ぎた行為(海上封鎖も含む)に屈服しない。
- パキスタンは絶対的中立を維持しなければならない。
1. 交渉の第一段階は、戦争を完全に終結させ、国連安全保障理事会が承認したような確固たる保証を得ることに焦点を当てるべきだ。
2. 第2段階では、戦争終結後のホルムズ海峡の管理について検討すべきだ。
3. イランの核問題は、第3段階でのみ取り上げるべきだ。
つまり、今後テヘランは核開発計画に関し一切交渉に応じないのだ。重要なのは、戦争の終結、制裁の緩和、賠償の具体的な方法と、アメリカによる海上封鎖の解除だ。
核問題は「後日、別の合意の中で対処される可能性がある」そしてそれは戦争が終わった後のみだ(斜体は筆者による)。
核関連文書こそ「本当に重要な唯一の点だ」とトランプが主張している通り、海賊帝国との正面衝突に注目してほしい。
イランは今、それをチェス盤から取り除いた。
トランプは核合意なしに戦争を終わらせることはできないと断固主張している。
現在、テヘランは戦争が終わるまで核に関する議論は一切行わないと決定している。
一体誰がこの溝を埋められるだろう?
ロシア登場。
そして、それはサンクトペテルブルクでの「最高レベルの戦略的協力関係」において確実に議論されたはずだ。トランプがプーチンの意見に耳を傾けるかどうかは全く別の問題だ。
従来の交渉モデルはもはや通用しない
さて、改めてどちらが主導権を握っているのか見てみよう。テヘランは決定的な一手を打った。海賊帝国の歪んだ思惑に従うのはもう沢山だ。これまでの交渉モデルはもはや通用しない。
今重要なのは極めて戦略的なことで、イランがアメリカに事実上の戦略的敗北をもたらした状況を最大限に活用することだ。
だから、いわゆる帝国主義的な「最大限の圧力」に条件付けられた、際限のない戦略的譲歩はもう終わりだ。包囲下での偽りの交渉ももう終わりだ。
これがアメリカ流「外交」に対するペルシャ人の評価だ。露骨な強制とあらゆる種類の圧力の炎に焼かれて溶け去った単なる道具に過ぎない。今や、戦場こそが条件を決定づける場所で、新たな地政経済的現実を形成する場所になるだろう。
トランプ陣営2.0が激怒するのも無理はない。
特に、モスクワが今や利害関係を持つ最前線の当事者になっているから、なおさらだ。アラグチ外相訪問の構築は、まさに圧巻だった。
今後は、ロシアの影響力なしに、いかなる解決も不可能で、現実的ではないことは明らかだ。
ペルシャ人を過小評価すれば、蛮族は自らの身を滅ぼすことになる。今我々が目にしているのは、新たなLEGOの世界で再構築された外交だ(もちろん、これは意図的な駄洒落だ)。海賊帝国は、その破壊的企みが何であれ、この戦争から台頭した強大なイランと向き合わざるを得なくなっている。
かつてのイランはもう存在していない。
記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/04/28/mr-araghchi-goes-to-russia/
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東京新聞 夕刊
文化面
「大波小波」に、イラン映画の記事があった。
ジャファル・パナヒ監督『シンプル・アクシデント』は、カンヌ映画祭で最高賞を獲得し、5月は初めから日本でも公開される とあった。見たいものだ。
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