地政学専門家たちが探ったトランプの脳内パターン

マーティン・ジェイ
2026年4月3日
Strategic Culture Foundation
外交政策上のトランプ介入、あるいは彼がよく「遠出」と呼ぶ行為は、アメリカ経済に深刻な打撃を与えている。
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以前、対イラン戦争の平和的解決に向けた最新条件にイランが従わなければ脅迫するとトランプが発表したのは予想通りだった。実際これは一連のパターンの一部と言える。だが、それを本当に理解するには、ドナルド・トランプという人物と、彼の決断の根底にあるもの、すなわち市場操作を理解する必要がある。
前回の恫喝、つまり特定施設攻撃を5日間停止するという発表は、少数の投資家集団に二億ドル近い利益をもたらした。今回の恫喝で、ウォール街のトランプのお仲間連中がどれだけ儲けたのかまだ不明だが、初日に株価が120ドル近くから100ドル弱まで下落したことを考えれば、莫大な利益が上がっていると推測できる。
我々は新たな時代に生きている。アメリカ大統領がかつてないほど株式市場の取り巻きに操られる時代だ。そして、トランプがまさにその罪を犯しているのは今や周知の事実になっている。かつては、アメリカ大統領がこのような振る舞いをするのは非倫理的で、到底容認できないことだった。だが、トランプは、ホワイトハウスに新たな基準を持ち込んだ。在任中の倫理という点において、彼の行為は新たな最低点に達したと言える。そして、これこそがトランプの実績だ。
最近の恫喝をイランは真剣に受け止めていなかった。金儲けと時間稼ぎのためだったからだ。だが、この地域に、毎日、部隊と装備が到着しているのは疑いようがない。そして「A-10 Warthogs(イボイノシシ)」とも呼ばれるA-10 サンダーボルト攻撃機も到着している。この機体はただ一つの役割、つまり自軍の進撃中、地上の滝歩兵を速射砲で攻撃するためにのみ使用されるのを軍関係者は知っている。
何か大きなことが進行中のようだ。トランプが「2、3週間後」にそれが起きると警告しているなら、それを公言するとは、彼はとんでもなく愚かだと考えるべきなのか、それとも、実は2、3日後に起きると解釈すべきなのか? とんでもなく愚かなことをしたと考えて良いのか? それとも、本当に2、3日後に起きると考えて良いのか? あるいは、そもそも何も起きないと考えて良いのか?
米軍部隊が全て現地に到着し、トランプ大統領が作戦中止を発表する前に原油価格が1バレル150ドルに達しても我々にとって大きな驚きではない。市場操作だけで数億ドル、場合によって10億ドルもの利益が上がる可能性は十分にある。何でもあり得る。
だが、そこから一体何を学ぶべきだろう? 国境を越え、そこから知恵を引き出せるような傾向を専門家は常に探している。トランプの外交政策上の侵略、あるいは彼がよく「遠出」と呼ぶものは、アメリカ経済に深刻な打撃を与えた。イラン戦争で引き起こされた混乱だけでも、石油だけでなく他の重要商品の世界貿易に影響を与えている。
人権もその一つだ。トランプ政権2.0の下、僅か16ヶ月の在任期間中に、世界中で人権侵害が悪化した。人権非難という偽りの実態や、アメリカが気に入らない政権に対する武器として、あるいは気に入った政権への贈り物として利用していることにグローバル・サウス諸国は気づき始めている。ほんの数日前、パレスチナで、殺人やイスラエル人に対する「致命的攻撃」でパレスチナ人を絞首刑に処することを認める決議をイスラエル議会が採択したが、もちろん、この新法は逆の場合、適用されない。刑務所に収監されているパレスチナ人が裁判も正当な手続きも経ずに絞首刑に処されるのではないかと既に人権団体は懸念している。トランプはガザ虐殺に資金を提供し、今度はネタニヤフ首相を訴追から守っているのだから、一体何を期待しているのだろう?
イスラエルの現状は、ネタニヤフ首相を権力の座に留め、訴追を免れるために、文字通りあらゆる手段を講じることだ。もし彼が両院で敗北したら、トランプとどれほどそっくりか考えてほしい。類似性は恐ろしいほど多岐にわたる。イランとの戦争は持続不可能で、トランプにはイランとの消耗戦に耐える気力がないのを、ネタニヤフ首相は、すぐに悟りパニックに陥った。彼の行動は、レバノン南部を占領するための軍隊派遣だった。南部とイスラエルにおけるヒズボラの歴史を理解している人なら誰でも、この行動がもたらす確実な結果はただ一つ、レバノン国内だけでなく、最近イランの代理勢力、シーア派がイスラエル戦車に対し数々の攻撃を成功させているように、イスラエル内でもヒズボラとの永遠戦争になるだけだと知っているはずだ。レバノン侵攻の本当の狙いはネタニヤフ首相の政権維持にあった。原油価格高騰でイランは巨額利益を上げており、その一部をヒズボラに流用して、非常事態宣言をほぼ永久に維持できるためだ。ネタニヤフ首相は賢明で、誰よりも早くこのことに気づいていた。
ジャーナリストやソーシャルメディア評論家の殺害。これはトランプ政権下で増加している傾向で、アメリカ国内で起きるのも時間の問題だ。イスラエル国防軍が標的にしたレバノン人ジャーナリスト三人に関して大騒ぎになり、そのうちの1人はヒズボラとの関与をでっち上げられ、こうして、このような殺害をする政府の傾向の容認がメディアで定着してしまった。ガザに関する物議を醸すドキュメンタリー制作に着手する前に、フランス人ジャーナリストのマリーヌ・ヴラホヴィッチがマルセイユの自宅で殺害されたことはほとんど報道されなかった。チャーリー・カークを殺害した銃弾は、いわゆる暗殺者のライフルから発射されたものでないことが、つい最近判明した。
そして、もちろん、アメリカでの他の傾向として、(原油価格高騰が原因の)高インフレや桁外れの汚職やインサイダー取り引きや間もなく起きるデモが挙げられる。湾岸危機の影響で、ほとんどの消費財価格が上昇しているのを受けて、11月の中間選挙前に懸念を表明したい人々が大規模デモを計画しているのをトランプ大統領は知っている。これら全て、もはやアメリカが世界の善の権力と見なされなくなり、世界各地でアメリカ同盟関係が崩壊していることと関連している。その間、イランやロシアや中国は経済を発展させ、なぜ彼らは苦境に陥っているのかアメリカ人たちは首をかしげ、アメリカは日に日に民主主義国家らしさを失いつつあるように見える。
記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/04/03/patterns-geopolitical-analysts-look-for-inside-head-of-trump/
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The Duran
IRAN WAR: Desperate Trump And Dangerous Quagmire w/ John Mearsheimer 1:31:36
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