« 戦争の根本原因:ロシアとイラン、二つのシナリオ、アメリカにとっては同じ選択 | トップページ | 中国の知恵:変化する世界秩序で必要不可欠なもの »

2026年4月19日 (日)

対イラン戦争:―レバノンでの停戦―ホルムズ海峡再開―協議継続

2026年4月17日
Moon of Alabama

 2026年4月8日、イラン・イスラム共和国とアメリカ合衆国は停戦に合意した。  
交渉の仲介役を務めてきたパキスタンのシャバズ・シャリフ首相は、水曜日早朝、停戦は即時発効すると述べた。

 湾岸諸国からの石油やその他の輸出にとって重要な航路であるホルムズ海峡再開にイランが同意すれば、「イランへの爆撃と攻撃を2週間停止する」ことに同意したとトランプ大統領は述べた。

 イランは、イラン軍が調整する形で、ホルムズ海峡を船舶が2週間通過することを許可することに同意した。
 残念ながら、停戦協定が完全に履行されるのを妨げていた問題が一つあった。  
シャリフ首相によると、停戦はレバノンでも発効する予定で、イスラエルはレバノンでイランの支援を受けた武装組織ヒズボラと戦闘を繰り広げている。

 イスラエルはこの合意を支持しているものの、「レバノンは含まれていない」と述べ、水曜日に同国南部のティルスとナバティエ地域で空爆を再開した。後にトランプ大統領のカロライン・リービット報道官も、レバノンはこの合意に含まれていないと述べた。

 イラン革命防衛隊(IRGC)は、レバノン攻撃が続く場合、「後悔させるような報復」を行うと警告した。
 交渉で合意されたレバノンの停戦合意への参加にアメリカとイスラエルが同意しなかったため、イランはホルムズ海峡封鎖を維持した。

 閉鎖により生じた経済的損害の蓄積は、アメリカに問題解決を迫った。昨日、ワシントンDCからの圧力の高まりを受け、イスラエルはついにレバノンでの戦争を一時的に停止することに同意した。  
イスラエルとレバノンの指導者は、ともに停戦を歓迎しており、ネタニヤフ首相はこれを「歴史的な和平合意を結ぶ機会」と呼んだ。

 この合意により、紛争で避難を余儀なくされた人々が故郷に戻れるようになるよう期待しているとレバノンのナワフ・サラム首相は述べた。

 ヒズボラも停戦への参加を表明したが、レバノン全土での「攻撃の全面停止」と「イスラエル軍の移動の自由の排除」が含まれなければならないと述べた。

 イラン外務省は停戦を歓迎し、イスマイル・バガイ報道官はレバノンとの「連帯」を表明した。テヘランは、アメリカとの二週間の停戦にはレバノンも含まれるべきだと主張していたが、アメリカとイスラエルは含まれないと述べていた。
 停戦合意を受け、本日イラン外相が、ホルムズ海峡再開を発表した。
Seyed Abbas Araghchi @araghchi – 2026年4月17日 12:45 UTC

 レバノンにおける停戦合意に沿って、イラン・イスラム共和国港湾海事機構が既に発表した調整ルートに基づき、ホルムズ海峡を通過する全ての商船航行は、停戦期間の残りの期間、完全に開放されると宣言する。
 再開の発表は、更なる戦争を回避できるかもしれない希望を与えてくれる。商品市場にとっては安堵材料になる。

 ドナルド・トランプ大統領は彼が「イラン海峡」と呼ぶ海峡の再開を正式に認めた。

 パキスタンの仲介によるイランとアメリカ間の協議は継続中だ。

 未解決の問題がいくつかある。

 レバノンの停戦は脆弱で、維持される可能性は低い。  
事態沈静化のための現実的仕組みを構築するどころか、どちらも真に維持できない非対称的枠組みを組み込むだけだ。根本的な紛争を一つも解決しない。バランスも生み出さない。南レバノンでの破壊行為をイスラエルに止めさせる義務を負わせることもない。数時間で戦争を再開させる引き金を取り除くこともない。次の衝突を先延ばしにするだけだ。
 イランが当初合意した4月8日の停戦は、アメリカによるイランへの一方的攻撃を受けてイランがホルムズ海峡を封鎖したことに関連するものだった。海峡再開は、イランがラダック島付近の「調整航路」を通る全ての船舶に対して、賠償金、すなわち「通行料」を要求しないことを意味するものではない。

 当初の停戦合意発表後、アメリカはイランの全船舶の航行を封鎖すると発表した。今日イランは、アメリカの封鎖が続く場合、紅海へのバブ・エル・マンデブ海峡を閉鎖する可能性を示唆した

 封鎖問題が解決されるかどうか、どのように解決されるのか、いつ解決されるのかは、今のところ不明だ。アメリカが封鎖解除に応じない場合、紛争は確実に再燃する。

 トランプが仕掛けた戦争で、イランは、これまでのところ勝利を収めている。

 トランプが当初掲げた4つの戦争目的はどれも達成されていない。イランはウラン濃縮と民生用原子力開発計画を継続しており、イエメン、イラク、レバノンにおける同盟者への支援も続けている。弾道ミサイルも保有し、革命防衛隊海軍も依然健在だ。

 同時に、イランはホルムズ海峡を支配し、トランプ大統領も認めるほど影響力を更に強めている。

 今のところ得られていないのは、アメリカなどが課している制裁措置の解除だ。

 いずれ、その目標を達成するために、アメリカに対する圧力を再び強める必要が出てくるかもしれない。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2026/04/war-on-iran-ceasefire-in-lebanon-hormuz-re-opened-talks-to-continue.html

----------

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
トランプ、ローマ教皇、そして新たな聖戦(WSJ)副大統領、国務長官、最高裁判事9人中6人がカトリック教徒。教皇「神の心は戦争、暴力、不正、そして嘘によって引き裂かれる」「父なる神の心は、悪人、傲慢な者、高慢な者と共にはない」米国人である教皇は、口閉ざすを拒否

« 戦争の根本原因:ロシアとイラン、二つのシナリオ、アメリカにとっては同じ選択 | トップページ | 中国の知恵:変化する世界秩序で必要不可欠なもの »

イラン」カテゴリの記事

アメリカ軍・軍事産業」カテゴリの記事

イスラエル・パレスチナ」カテゴリの記事

Moon of Alabama」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 戦争の根本原因:ロシアとイラン、二つのシナリオ、アメリカにとっては同じ選択 | トップページ | 中国の知恵:変化する世界秩序で必要不可欠なもの »

お勧め

  • IWJ
    岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal

カテゴリー

ブックマーク

最近のトラックバック

無料ブログはココログ