« 欺瞞的トランプ外交の終焉 | トップページ | 開戦初日、予想外のイラン反撃で麻痺状態に陥ったアメリカとイスラエル »

2026年3月 3日 (火)

トランプの大統領職を潰すハメネイ師殺害



イアン・プラウド
2026年3月1日
Strategic Culture Foundation

 決着がつかないまま軍事行動が長引けば、中間選挙はトランプ大統領にとって悲惨なものになりかねない。

❗️Telegram Twitter , と VK でご参加願いたい。

お問い合わせ: info@strategic-culture.su

 合同空爆作戦として西側メディアが報じる作戦で、アヤトラ・セイイェド・アリー・ハメネイ師が殺された。イスラエル空軍がテヘランと、その周辺地域に空爆を実施したとはいえ米軍の支援を受けていたのは明らかだ。従って、アメリカは主権国家の国家元首の暗殺に加担したことになる。

 そして、この一方的な軍事行動は、国連憲章がその価値を失ったことと国連安全保障理事会が機能不全に陥っていることを改めて証明した。

 安全保障理事会の冒頭発言で、アメリカとイスラエルによる軍事攻撃をアントニオ・グテーレス事務総長は非難した。アメリカとイスラエルも国連憲章第2条を引用し、イランの対応を非難した。

 「全ての加盟国は、国際関係において、武力による威嚇又は武力の行使を、いかなる国の領土保全又は政治的独立に対するものも、また国際連合の目的と両立しない他のいかなる方法によるものも慎まなければならない。」

 イランに対する大規模かつ継続的な軍事攻撃は明らかにこの条項に違反するものだ。

 安全保障理事会への回答で、国連憲章第51条を引用し「この憲章のいかなる規定も、国連加盟国に対する武力攻撃が発生した場合は、安全保障理事会が国際の平和と安全の維持に必要な措置をとるまでは、個人または集団の自衛権という固有の権利を害してはならない」と規定しているとイラン代表は述べた。第51条は、国連加盟国による武力行使の一般的禁止を規定する第2条に対するわずか二つの例外のうちの一つだ。

 オマーン政府が仲介役を務めた協議の途中で行われた今回の攻撃は、一層皮肉なものだった。実際、グテーレス事務総長は発言で、この点を示唆し下記のように述べている。

 「アメリカとイスラエルによる攻撃は、オマーンが仲介したアメリカ・イラン間の第三回目間接協議後に行われた。」

 来週ウィーンで技術的協議とそれに続く新たな政治協議の準備が整っていた。

 この外交の機会が無駄になったことを深く遺憾に思う。」

 安全保障理事会のパキスタン代表は、より率直に「これら攻撃は交渉の真っ最中に起きたため、またしても外交は脱線した」と述べた。

 実際、今回の攻撃は、国際の平和と安全を維持するために国連安全保障理事会が必要な措置を講じることが全くできなくなっていることを裏付けた。

 国連創設80周年を記念して、安全保障理事会が行き詰まり、本来の目的を果たせなければ、その正当性が「脆弱」で、世界平和を危険にさらす可能性があるとグテーレス事務総長は警告した。

 昨夜国連安全保障理事会の席に着いた西側諸国は全て、アメリカ軍事力の前に弱気で沈黙していることを示した。

 イランによる湾岸諸国への無謀な攻撃を彼らは一様に批判した。イランの弾道ミサイルはバーレーン、カタール、UAE、クウェートの米軍施設に加え、イスラエルも標的としていた。イランがこれらの国々の米軍施設を標的としていたのは明白だ。実際、バーレーンにある米軍第5艦隊司令部は、少なくとも一発の弾道ミサイルによる攻撃を受けた。しかし、UAEやバーレーンを含む民間施設も攻撃を受けた。

 だが安全保障理事会における西側諸国声明は、アメリカとイスラエルによるイラン攻撃には一切触れなかった。まるで発言すれば、アメリカの報復を受けると恐れているかのようだ。フランス、ラトビア、デンマーク、ギリシャ、そしてバーレーンさえ、一言も言及せず、イランは自国民を殺害したので、核爆弾保有を許すべきではないとだけ述べた。

 結局、イギリス代表代理ジェームズ・カリウキは、私がこれまで会った中で最も傲慢でうぬぼれたイギリス外交官だと個人的に言えるが、彼は次のように言った。

 「外交への道を取り戻すためにイランは更なる攻撃と酷い行為を控えなければならない。」

 国連安全保障理事会の現議長国イギリス(本日アメリカが議長国に就任)は、アメリカやイスラエルに一言も言及しなかった。会合の招集国として、共通基盤を築き、今後の方向性について何らかの合意を築こうとする試みは見られなかった。

 イギリスの姿勢は、ロシア連邦代表が発言で「被害者を非難している」と表現した通り、イランを責めるだけのものだった。イギリスが2014年に外交を放棄したのは既に知っていたが、これはイギリスが外交国家を装いながら埋めない棺桶に釘を打ち込むようなものに見えた。イギリスは外交国家ではない。今やイギリスは戦うための軍隊を持たない好戦国になっている。

 時に、事実の最終的な確認はまだ行われていなかったものの、イスラエル首相とトランプ大統領は既にハメネイ師殺害の可能性を喜んでいた。「独裁者は去った」とネタニヤフ首相は誇らしげに語った。

 ソーシャルメディア声明で、トランプ大統領は、イラン国民に立ち上がり、自国を支配するよう呼びかけた。

 だが数時間内に、CIA内部の情報筋は、ハメネイ師はIRGCの強硬派に簡単に置き換えられる可能性があるという報告を既に漏らしていた。

 私が以前指摘した通り、イランに対する一方的軍事行動は、革命を煽るどころか、逆効果となり、イランの抵抗を喚起する恐れがある。

 この考えはシカゴ大学のロバート・ペイプ教授が非常に明確に述べている。

 「政権を狙う空爆が連日続くにつれ、それが引き起こす政治力学の制御は失われる」。

 個々の指導者ではなく国家の存続が重要だ。反対意見ではなく抵抗が重要だ。

 外国勢力がワシントンを攻撃し、アメリカ国民に政府転覆を呼びかけたらどうなるか想像願いたい。国民は自国指導者に反旗を翻すのだろうか、それとも外国の攻撃者に反旗を翻すのだろうか?

 イランは人口9200万人、61万人以上の軍隊を擁する国だ。厳格に統制された国家で、一月に見られたように、暴力的手段も含め国内反対勢力を抑圧する能力と準備は万端だ。また、イランには、抵抗なく進攻し、奇跡的に国を掌握できるような準備万端の反体制派が控えているわけでもない。もしそうなら、ピッグス湾事件のような事態に陥るだろう。

 今年、アメリカ合衆国は既に一つの主権国家の国家元首を拉致したのに続き、今度は別の国家元首アヤトラ・ハメネイを殺害した。これでドナルド・トランプが制御できないアメリカと同盟諸国に対する非対称的脅威を解き放つことになる。決着がつかないまま、この軍事行動が長引けば(そうなると私は予想している)中間選挙はトランプにとって壊滅的なものになるだろう。イラン政権はトランプより長く続くと私は予想している。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/03/01/murdering-khamenei-will-kill-trump-presidency/

-----------

 ≪櫻井ジャーナル≫
イランの最高指導者を殺害しても米軍は報復されないと考えていた米ネット局
 植草一秀の『知られざる真実』
消費税政府よ党ゆ党連絡会議

« 欺瞞的トランプ外交の終焉 | トップページ | 開戦初日、予想外のイラン反撃で麻痺状態に陥ったアメリカとイスラエル »

イラン」カテゴリの記事

アメリカ」カテゴリの記事

アメリカ軍・軍事産業」カテゴリの記事

トランプ大統領」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 欺瞞的トランプ外交の終焉 | トップページ | 開戦初日、予想外のイラン反撃で麻痺状態に陥ったアメリカとイスラエル »

お勧め

  • IWJ
    岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal

カテゴリー

ブックマーク

最近のトラックバック

無料ブログはココログ