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2026年1月19日 (月)

グリーンランドを巡ってアメリカとヨーロッパは戦争するのか?



2026年1月16日
Strategic Culture Foundation

 アメリカからグリーンランドを守るため、ヨーロッパ諸国は小さな有志連合を結成した。

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 一言で言えば、答えはノーだ。今週あるメディア評論家が鮮明に指摘した通り、欧州指導者連中はクラゲより骨なしで、北極圏のデンマーク領土をドナルド・トランプが併合したがっていることに対する彼らの不安定な懸念は、武力紛争という点では大したことはないだろう。

 今週末、グリーンランドへの欧州軍配備のように多少芝居がかった動きはあるかもしれない。欧州政治家たちは大声で騒ぎ立てるだろう。だ が、結局、属国は従わざるを得なくなるだろう。

 だが理論的疑問が存在するという事実自体が、第47代アメリカ合衆国大統領の下で国際関係がいかに異常な状況に陥っているかを物語っている。ある意味で狂っているが、良いことだ。それが「道徳的な欧米諸国」の欺瞞と破綻を露呈しているためだ。

 第二次世界大戦終結以来80年、アメリカはヨーロッパ同盟諸国の守護者を装ってきた。北大西洋条約機構(NATO)という形をとった大西洋横断同盟は、欧米諸国の民主主義と、平和と、安全保障と、国際法の礎となるはずだった。

 今、トランプがグリーンランドを併合するという野望を露わにし、必要なら軍事力も行使する姿勢を見せる中、NATOの体裁は完全に崩壊した。同盟は、そのリーダーであるはずのアメリカから攻撃を受けているのだ。

 トランプ大統領が「グリーンランドを征服する」脅しを実行に移せばNATOは終わりだとデンマークや他の欧州諸国は述べ、動揺している。

 かかって来い。

 今週、デンマークとグリーンランドの外交官らはホワイトハウスでトランプ政権当局者の、J・D・ヴァンス副大統領、マルコ・ルビオ国務長官と会談し、デンマークとグリーンランドの主権を尊重するよう訴えた。

 外交上の礼儀をトランプは一切受け入れない。グリーンランドをアメリカの管理下に置くことを依然主張し続けており、軍事力行使も排除していない。この北極圏の領土が中国とロシアに奪われる危険にさらされているため、グリーンランド併合はアメリカの国家安全保障に関わる問題だと大統領は明言している。

 領土奪取を正当化するためにこれを脅迫としてトランプ大統領が利用したのを中国は非難した。

 ロシアは北極圏最大の領土で、その北極航路はヨーロッパとアジアを結ぶ戦略的に重要な輸送路だ。グリーンランドは必要ない。

 国家安全保障というトランプ大統領の口実は笑止千万だ。露骨な帝国主義による領土強奪を隠蔽するために、ロシアと中国の「脅威」カードを恥知らずに利用している。まさにこれこそ、アメリカとヨーロッパがロシアと中国を偽善的に根拠もなく非難していることだ。

 グリーンランドは世界最大の大陸島で、面積は210万平方キロを超える。これはテキサス州の約3倍の広さだ。この北極圏の領土は、アメリカが経済の将来を懸けて切望する石油、ガス、鉱物資源が豊富だ。これは、トランプ大統領によるベネズエラへの犯罪的侵略行為と全く同じ計算だ。

 もしそれが単なる国家安全保障問題なら、アメリカはデンマークとの歴史的合意に基づき、グリーンランドに防空基地を保有しているのだ。トランプは、デンマークはグリーンランドを防衛できるほど軍事力がない(犬ぞり2台で、と揶揄した)と軽蔑的に語っているが、これはアメリカが既存の基地能力を強化すれば容易に解決できる。

 つまり、ロシアと中国を脅威として持ち出すのは、トランプ大統領が膨大な北極資源を収用するための身勝手な言い訳だ。

 いずれにせよ、デンマーク政府は、ロシアと中国がグリーンランドを占領するリスクに関するトランプ大統領の懸念を否定している。

 だが、犬と寝ればノミが湧くものだ。デンマークをはじめとするヨーロッパ追随者連中は、ヨーロッパの安全保障に関し、ロシアの脅威というカードを不当に使い続けてきた。こうして彼らは、デンマーク領グリーンランドを奪取するために今使っている偽りの言説をトランプがでっちあげるのに加担してきたのだ。

 歴史的に、欧州連合(EU)はアメリカの卑屈な属国になってきた。アメリカが国際法違反や違法な侵略行為を繰り返すたびに、EUはワシントンを宥めようと躍起になってきた。最近では、トランプ大統領がベネズエラを攻撃し、ニコラス・マドゥロ大統領を拉致した際も、欧州は国際法を擁護するどころか、むしろ称賛した。政権転覆を企むイラン攻撃を鎮圧しようとする動きに対し、対イラン戦争をトランプ大統領がちらつかせている今、欧州は再びその侵略行為を称賛している。

 ワシントンによる数十年にわたる国際法と国連憲章の組織的かつ執拗な違反は、欧州の共謀、あるいは卑怯な黙認により可能になってきた。このことがもたらした免責は、トランプ大統領下での国際規範の公然たる軽視という形で頂点に達した。

 トランプが傲慢にも自慢する通り、アメリカ帝国は国際法も主権も尊重していない。ゼリーのような無力さを露呈したヨーロッパ属国諸国は当然の軽蔑を受けている。

 2022年9月、ノルドストリーム・パイプライン破壊により、アメリカはロシアからのヨーロッパへの戦略的エネルギー供給を遮断し、ヨーロッパ経済を崩壊させると決定した。しかし、ヨーロッパは抗議の声すら上げなかった。彼らはウクライナでロシアに無益な代理戦争を仕掛け、アメリカの軍事的搾取に法外な支出をして自国経済を破壊し、自らの堕落をさらに深めている。

 グリーンランド奪取でトランプ大統領が欧州の弱点を最大限に利用しているのも不思議ではない。

 コラムニストのRonald Ridenhour が複数記事で指摘した通り、ヨーロッパ属国諸国中、最も卑劣な国の一つがデンマークだ。デンマークは長年にわたり、諜報機関およびプロパガンダ拠点としてアメリカ(政務)の意のままに行動してきた。デンマークは1949年のNATO創設メンバーだ。また、コペンハーゲンは第二次世界大戦中はナチス傀儡で、その後アメリカ帝国主義に加担したのは当然のことだった。

 すると、アメリカ君主が家臣連中に圧力をかける際、彼らは一体何をするつもりだろう? 何もしない。

 今週末、デンマーク、イギリス、フランス、ドイツ、オランダ、ノルウェーなどの国々は、トランプ大統領に対する連帯を示すため、「北極圏への忍耐作戦」でグリーンランドに少数の軍隊を派遣している。

 馬鹿げている。欧州はこの一年、ウクライナに展開する有志連合の結成を議論してきた。名目はキーウのネオナチ政権をロシアから守るためだ。そして今、彼らはグリーンランドをアメリカから守るために、ちっぽけな有志連合を結成したのだ。

 それでも有益な兆候がある。この不条理さは、NATOの欺瞞や、アメリカによる侵略行為の無法性や、それが罰を受けずに済むことや、欧州「同盟諸国」の完全な道徳的破綻といった、いくつかの点を浮き彫りにして教訓的だ。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2026/01/16/will-us-and-europe-go-to-war-over-greenland/

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