ロシアは安全保障上のジレンマに陥っている ヨーロッパはそのふりをしている
2025年12月18日
Moon of Alabama
昨日、ロシア連邦大統領が国防省の拡大役員会に出席した。
これは昨年の軍事分野における動向を振り返り、将来の展望を高レベルで示すことを目的とした年次の催しだ。戦略概要から作戦の詳細まで網羅し、兵器供給、技術開発、軍の医療、社会福祉、住宅問題などにも触れている。対象は主にロシア軍関係者だが、国内外の一般市民も含まれる。
ウラジーミル・プーチン大統領が最初に演説し、続いてアンドレイ・ベロウソフ国防相が詳細プレゼンテーションを行い、その後プーチン大統領が再び演説を行った。プーチン大統領の両演説はクレムリンのウェブサイトで英語版が公開されている。ベロウソフ国防相のプレゼンテーションは、この催しのロシア語版書き起こしのみ公開されている。Karlof1は彼のウェブサイトで全演説の英語機械翻訳を公開している。また、この催しの動画も英語のライブ翻訳付きで視聴可能だ。
全体的に長い。
プーチン大統領とベラウソフ国防相発言の中で、最も重要だと私が思う点は、今後のNATOとの紛争可能性についてだ。ロシアは脅威を感じているのだ!
以下はプーチン大統領の最初部分の抜粋だ(強調は筆者が追加)。
ロシアは統一NATOより遙かに小さい。人員も資金も遙かに少ない。NATO諸国は軍備を強化している。ロシアを敵視するよう国民は積極的にあやつられている。ロシアは安全保障上のジレンマに陥っている。
安全保障のジレンマとは、ある国の安全保障強化が他国に自国の安全保障への不安を抱かせることだ。結果的に、安全保障強化策は、一国または複数の他国との緊張、エスカレーション、あるいは紛争につながり、いずれの当事者も真に望んでいない結果をもたらす可能性がある。これは、囚人のジレンマの政治的な例だ。
ヨーロッパは安全保障上のジレンマに陥っているかのように装っている。ソ連の半分の人口しかなく、ワルシャワ条約機構同盟国もいないロシアがベルリンに進軍するなどあり得ない。ロシアがヨーロッパにとって危険だと言うのは全く非現実的だ。
だがベロウソフが「我々は脅かされている」と言う際、彼は事実を述べている。
記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2025/12/russia-is-in-a-security-dilemma-europe-pretends-to-be-in-one.html
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Daniel Davis / Deep Dive 欧米ウクライナ呆導の欺瞞を指摘。
Moon of Alabama
昨日、ロシア連邦大統領が国防省の拡大役員会に出席した。
これは昨年の軍事分野における動向を振り返り、将来の展望を高レベルで示すことを目的とした年次の催しだ。戦略概要から作戦の詳細まで網羅し、兵器供給、技術開発、軍の医療、社会福祉、住宅問題などにも触れている。対象は主にロシア軍関係者だが、国内外の一般市民も含まれる。
ウラジーミル・プーチン大統領が最初に演説し、続いてアンドレイ・ベロウソフ国防相が詳細プレゼンテーションを行い、その後プーチン大統領が再び演説を行った。プーチン大統領の両演説はクレムリンのウェブサイトで英語版が公開されている。ベロウソフ国防相のプレゼンテーションは、この催しのロシア語版書き起こしのみ公開されている。Karlof1は彼のウェブサイトで全演説の英語機械翻訳を公開している。また、この催しの動画も英語のライブ翻訳付きで視聴可能だ。
全体的に長い。
プーチン大統領とベラウソフ国防相発言の中で、最も重要だと私が思う点は、今後のNATOとの紛争可能性についてだ。ロシアは脅威を感じているのだ!
以下はプーチン大統領の最初部分の抜粋だ(強調は筆者が追加)。
キーウ政権は、世界最大の軍事政治ブロックであるNATO構成国の潜在力に支えられていることを我々は認識している。大規模軍事支援が継続的に提供されており、顧問、教官、傭兵が派遣され、諜報データも共有されている。ベロウソフもこれに同意している(機械翻訳、強調は筆者による追加)。
…
今日、世界の地政学情勢は依然緊迫しており、一部地域では危機的状況にある。NATO諸国は、攻撃力の増強と近代化を積極的に進めており、宇宙空間を含む新たな兵器の開発と配備を進めている。
一方、ヨーロッパの人々は、ロシアとの避けられない対立への恐怖を植え付けられ、大規模戦争への備えが必要だという主張を植え付けられている。責任ある地位に就いた、あるいは現在も就いている様々な連中は、その責任が何を意味するのかすっかり忘れてしまっているようだ。
彼らは国民の利益ではなく、一時的な個人的あるいは集団的政治的利益に導かれ、ヒステリーを煽っている。これは嘘で、欧州諸国に対するロシアの架空の脅威に関する非合理的な物語だと私は何度も言ってきた。だが彼らは意図的にそうしているのだ。
ロシアは常に、最も複雑な状況下でも、最後の瞬間まで、相違や紛争に対する外交的解決を試みてきたのが真実だ。こうした機会を活かすことのできなかった責任は、我々に対して武力行使の手段を講じられると信じている連中にある。
我々は、アメリカ及び欧州諸国との互恵的かつ対等な協力関係の発展と、ユーラシア地域における共同安全保障体制の構築を引き続き求める。欧州諸国の大多数の現指導者とは状況が異なるが、アメリカ新政権との対話が進展しつつあることを歓迎する。
同時に、いかなる国際情勢でも、ロシア軍がロシア主権と独立の重要な保証人であり続けることを我々は認識している。既に申し上げたとおり、我々はロシア軍の強化に継続的に取り組まなければならない。
軍事政治情勢の分析によると、過去3年間で軍事安全保障に対する脅威は大きく変化している。北大西洋同盟(NATO)は連合軍の増強を継続し、中距離ミサイル配備、核兵器の射程距離の最新化、防空・ミサイル防衛の近代化、動員展開体制の変更に積極的に取り組んでいる。同盟軍の東部戦線への移動効率は向上しており、いわゆる軍事「シェンゲン協定」導入が計画されている。ウクライナに関するプーチン大統領の第二部の発言は次の通り。
軍事費は大幅に増加している。現在、NATOの年間予算は1.6兆ドルだ。NATO軍事費が各国GDPの5%へと段階的に増加していくことを考慮すれば、NATOの予算は1.5倍以上、最大2.7兆ドルにまで増加することになる。
これら全ては、NATOがロシアとの軍事衝突に備えていることを示している。同盟は2030年代初頭までに、そのような行動への準備態勢を整える計画だ。これはNATO諸国の公式代表者により繰り返し公然と表明されてきた。我々は脅威を与えているのではなく、脅威にさらされているのだ。
軍事安全保障に対する重大な脅威を踏まえ、近代的かつハイテクな軍隊の構築が進められている。その中でも最も重要な点に焦点を当てたいと思う。…
彼らはクーデターを企て、軍事作戦を開始し、意図的に、意図的だと私が確信している戦争を引き起こした。1「豚の子連中」とは、ロシア語[под-свинки]「豚の子連中」の訳だ。母豚に完全に依存している「小さな子豚たち」を意味する。
トランプ大統領は、もし自分が当時大統領だったら、このようなことは何も起きなかっただろうと述べている。彼の言う通りかも知れない。なぜなら、前政権は意図的に事態を武力紛争に持ち込んだからだ。そして、その理由は明白だと思う。彼らはロシアを速やかに解体・崩壊させられると考えていたのだ。ヨーロッパの「豚の子連中」1は、直ちに前アメリカ政権の試みに加わり、我が国の崩壊に乗じて利益を得ようとした。つまり、過去の歴史的時期に失われたものを取り戻し、ある種の復讐を果たそうとしたのだ。今や誰の目にも明らかな通り、これらの試み、ロシアに対するあらゆる破壊的計画は全て完全な失敗に終わった。
ロシアは経済、金融、国内政治、社会情勢と最終的には防衛力において強靭性を示してきた。
…
そして、我が国の軍は増強している。繰り返すが、まだ多くの課題が残っているが、全て達成されるだろう。我々は常に、そして改めて強調したいのは、交渉の用意があり、近年発生した全ての問題を平和的手段で解決する用意があると表明してきた。アメリカ政権はそのような準備を示しており、我々はアメリカと対話をしている。私は、ヨーロッパでも同じことが最終的に起きるよう願っている。現在の政治エリート層では起こりそうにないが、現在の政治家たちでなくとも、ヨーロッパ政治エリートの交代により、我々が強化を続けていく中、それは避けられない。
ロシアは統一NATOより遙かに小さい。人員も資金も遙かに少ない。NATO諸国は軍備を強化している。ロシアを敵視するよう国民は積極的にあやつられている。ロシアは安全保障上のジレンマに陥っている。
安全保障のジレンマとは、ある国の安全保障強化が他国に自国の安全保障への不安を抱かせることだ。結果的に、安全保障強化策は、一国または複数の他国との緊張、エスカレーション、あるいは紛争につながり、いずれの当事者も真に望んでいない結果をもたらす可能性がある。これは、囚人のジレンマの政治的な例だ。
ヨーロッパは安全保障上のジレンマに陥っているかのように装っている。ソ連の半分の人口しかなく、ワルシャワ条約機構同盟国もいないロシアがベルリンに進軍するなどあり得ない。ロシアがヨーロッパにとって危険だと言うのは全く非現実的だ。
だがベロウソフが「我々は脅かされている」と言う際、彼は事実を述べている。
記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2025/12/russia-is-in-a-security-dilemma-europe-pretends-to-be-in-one.html
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Daniel Davis / Deep Dive 欧米ウクライナ呆導の欺瞞を指摘。
Ukraine Russia War Reporting Hoax /Lt Col Daniel Davis 2:36今朝の孫崎享氏メルマガ題名
引用・高市政権評価・時事「内閣支持率の高さ(成果より期待)とは裏腹に、政権の足元の不安定さが露呈。台湾有事を巡る自身の答弁は日中関係の悪化に発展し、連立を組んだ日本維新の会とは衆院議員定数削減法案で溝が表面化。一方、立憲民主党など野党側も結束を欠く」
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