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2025年12月29日 (月)

トランプ大統領をイランとの戦争に誘い込むネタニヤフ首相の新戦略


アラステア・クルック
2025年12月26日
Strategic Culture Foundation

 ネタニヤフ首相の首脳会談の狙いの背後にはハマスやガザの第二段階ではなくイランがある。

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 ここ数日トランプ政権はベネズエラ産原油を積載あるいはベネズエラ行きタンカー3隻(ベラ1号など)を拿捕または差し押さえた。違法性の観点から最も悪質な拿捕は中国所有でパナマ船籍船舶で中国行きと報じられてはいるものの誰の制裁対象にもなっていないのだ。

 別の紛争地域で、先週金曜日、モロッコ沖の地中海海域で、ロシアのいわゆる「影の船隊」タンカー「ケンディル号」をドローンで攻撃したとウクライナ保安庁(SBU)が発表した。SBUは、SBUが(ウクライナから2,000キロの)地中海にドローンを配備した経緯や発射地点など攻撃に関する詳細は明らかにしていない。SBU筋によれば、攻撃当時、貨物船は空だったという。

 毎年恒例の質疑応答マラソンの最中にロシアは報復するとプーチン大統領は誓った。

 (ベネズエラに対するアメリカの歴史的、法的請求が全て満たされるまでは、ベネズエラ産石油は全てアメリカが所有しているとアメリカは主張しているが)「封鎖」や押収や攻撃は紛れもなく戦争行為だ。このタンカー事件は、アメリカの外交政策における無法への流れを更に加速させるものだ。

 これらの行為は、主に中国(ベネズエラ石油産業に多額株式を保有)と(現在トランプ政権による「封鎖」下にある)ベネズエラとキューバ両国と長年関係を持つロシアを標的にしている。加えて台湾には110億ドル相当の武器が送付される予定で、計画されている供与には陸軍のATACMSミサイルを搭載したHIMARS発射装置82基を含む相当量の中長距離ミサイルが含まれる。これにより台北軍は台湾海峡を越えた標的攻撃が可能になる。

 後者の供与は中国を激怒させた。

 これは(ワシントンは中国をもはや「主要な脅威」ではなく経済的競争相手としか見ていないと述べている)中国に関する国家戦略声明(NSS)が意味のない言説であることを示唆している。中国は敵対的脅威として扱われており、そのように対応するだろう。

 国家安全保障戦略(NSS)の主張ではなく、行動で、中国とロシアはトランプ政権を「読み解く」だろう。そして、信号は明らかにエスカレーションの兆候を示している。

 これら全てをトランプ政権高官による「漏洩」という文脈に当てはめると、これは「嘘とプロパガンダ」だと国家情報長官トゥルシー・ギャバードは述べている。「ロシアの目的はヨーロッパ侵略・征服(政府の戦争支持政策への支持を高めるため)だというEU/NATOの見解に『アメリカ情報機関』は同意し支持している」という主張は、彼女によれば「ディープステートの戦争屋とそのプロパガンダ・メディアがウクライナ和平に向けたトランプの努力を妨害するために」流布されている嘘だと彼女は述べている。

 「真実はその逆だ」とギャバードはツイッターに書いている。

 「ロイター通信が引用した民主党のHPSCIメンバーを含む議員に、NATOとのより大規模な戦争をロシアは回避しようとしていると評価しているとアメリカ情報機関は報告した。また、ここ数年の実績が示す通り、ロシアには(中略)ヨーロッパを侵攻し占領する能力がないとも評価している」そして「ロシアはNATOとのより大規模な戦争を回避しようとしているとアメリカ情報機関は評価している」。

 つまり、ギャバードが示唆しているのは、トランプ政権のトップ層に内紛が露骨に存在していることだ。一方には、CIAとタカ派とヨーロッパの協力者がおり、もう一方には、ギャバードの情報分析官たちと、より広範なアメリカ支持層がいるのだ。

 この混乱の中でトランプは一体どこにいるのか? なぜ彼は中国との新たな対立の瀬戸際にいるのか? アメリカの経済構造がこれほど脆弱で、経済的に対抗できる力を中国が持っていることを示しているにもかかわらず、なぜ彼はそうするのか? エプスタイン画像公開の回避策という単純な説明で済むのか?

 ロシアとの交渉をヨーロッパ諸国が妨害しようとしているのは既に明白だったにもかかわらず、なぜトランプはウィトコフとクシュナーをベルリンに派遣したのか? 二人のアメリカ「特使」はユーロ提案に署名しなかった。彼らは黙って傍観していた。だがNATOの第5条に基づく安全保障が議論された時でさえ異議を唱えなかった。

 また、ウクライナから2,000キロも離れた北アフリカ沖の船舶ケンディル号を(どうやら)ウクライナが攻撃できた標的情報を提供したのは一体誰だったのか? この二つの事件から、プーチン大統領は、どのような結論を導き出そうとしていたのか? ロシア人はきっと独自の推測をするだろう。

 そして、なぜガイアナ船籍でベネズエラに向かっていたイランのベラ1号を拿捕し、イランまで巻き込むのか? これは、イスラエルが当初追求してきたイラン・タンカー戦争の新たな局面の始まりを意味するのか? イラン情勢を激化させるのは、ネタニヤフ首相やイスラエルの一部支持層にとって都合が良いのだろうか?

 12月28日、ネタニヤフ首相はマイアミのパームビーチに向け出発し、その後数日マール・アー・ラゴでトランプ大統領と1回か2回会談を行う予定なので(本稿執筆時点ではトランプ大統領との会談はまだ確認されていないが)問う価値はある。

 ネタニヤフ首相の首脳会談の狙いの背後には、主にハマスやガザ第二段階ではなく、むしろイランがありそうだ。

 従って、イスラエルの首相官邸が作り上げている「新たな」物語に比べれば、ガザとハマスの問題は二の次になる可能性が高い。イランが、いつもの決まり文句通り「核による突破口」に向かって突き進んでいるとトランプ大統領に説明されることはないだろう。

 それは「古い話」だ。イスラエルの著名評論家アンナ・バルスキーが(ヘブライ語で)マアリヴ紙に書いている通り、新しい話はこうだ。

 「ここで差し迫った脅威は核そのものより、(イランによる)中層部分の組織的再建、すなわち弾道ミサイル産業や生産ラインや損傷した防空体制の機能を回復する能力だ」

 核問題が議題から外れるからではなく、ミサイルこそ、全てをイランが守り、攻撃するための鍵だからだ。ミサイルと防空体制がなければ、核施設は脆弱な標的になる。(対照的に)防空体制があれば、遙かに複雑な戦略的問題になる…そして、ここに公式議論でしばしば見落とされる点がある。イランが『再建』しているのは、単に以前の状態に戻るためではなく、違う形で復活するためだ。」

 言い換えれば「ミサイルの復旧」と「核の復旧」は二つの個別のものではなく一体のもので、イスラエルにとっての大きな懸念事項だ。ミサイルは砲弾をもたらし、砲弾は核兵器を可能にする。そして核兵器は、たとえ否定されても究極の[イランの]狙いであり続ける。

 マール・アー・ラゴでネタニヤフ首相が伝えるメッセージは「イランが機密施設上空を封鎖するミサイルと防衛の傘を再構築するのをイスラエルは許さない」ことだ。

 終わりの見えない戦争に巻き込まれるず新たな地域秩序を築くことにトランプは注力しているのかもしれない。それでも(25年以上言い続けてきた通り)イランが防衛の傘を再構築できる「窓」は急速に閉じつつあるとネタニヤフ首相は主張するだろう。そして、トランプが権力の座に就いたのは、イスラエルのイメージ強化のためだけでなく、地域社会でのイスラエルの力と領土支配を拡大する現実政治の狙いのためだと大統領に優しく指摘するだろう。

 メリー・クリスマス、ドナルド!

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2025/12/26/netanyahu-new-slant-to-lure-trump-into-war-with-iran/

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 マグレガー氏Youtube 極右勢力によるオデッサ労働会館での住民虐殺にも触れている。
Odessa Falls - Ukraine’s Army and State Are Collapsing | Col Doug Macgregor 39:06
 2014年5月7日にオデッサ労働会館虐殺事件に関する下記記事を掲載した。
キエフと右派セクターによるオデッサ水晶の夜 (写真・閲覧注意!)
 ≪櫻井ジャーナル≫
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出版事情をAIに問う:答え「政府支持本と批判本の比率は、政府方針を支持・擁護が圧倒的に多い。これは「出版市場の現実的な偏り」。出版市場規模が縮小する中、安全牌を選ぶ傾向強化。要因にSNSでの政府批判への反発、大手出版社の批判本回避、大手メディアの書評慎重、政府要因に強化

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