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2025年10月29日 (水)

5500億ドルのトランプ問題を日本は一体どう処理するのか?

2025年10月28日
Moon of Alabama

 昨日ドナルド・トランプ大統領が日本を訪問し、高市早苗新首相と会談した。両者は保守派で、多くの点で意見が一致している。日本はアメリカの要求と衝突することは滅多にない信頼できる属国だ。

 だが両国間には関係を崩壊させる恐れがある深刻な争点が残っている。

 今年初めトランプ大統領は日本からの輸入品に25%関税を課した。前首相は関税率を引き下げるために「家を売り払った」。
 元首相の石破茂は、ドナルド・トランプ大統領が課した日本製品、特に自動車製品に対する25%関税を15%に引き下げるのに必死だったため、今後三年でアメリカに5,500億ドルを投資するという日本の約束に関して信じられないほどの譲歩に同意した。

 トランプ大統領はプロジェクトを選択し、アメリカは利益の大部分を得るだけでなく、日本がトランプ大統領の計画のいずれかを実行不可能として拒否した場合、石破はトランプ大統領に更に高い関税を課す権限を与えている。共同署名された覚書(MOU)には「日本が(トランプ大統領が指名したプロジェクト)への資金提供を行わない場合、アメリカは大統領が決定する税率で、アメリカへの日本製品輸入品に関税を課せる」と規定されている(強調は筆者)。
 全面的譲歩は覚書という形で行われ、国会での採決は不要だった。だが、アメリカへの投資を約束する巨額資金は国会の承認が必要だ。そのようなものが可決される可能性は、当時も今も事実上ない。この「投資」は日本の政府予算を破綻させるだろう。また、アメリカと日本の貿易赤字も増大させるだろう。

 この全く不均衡な合意が石破が首相の座から追放された一因になった。

 この極めて重要な問題に高市がどう対処するのか私は気になっていたが、どうやら双方とも、無視するのに合意したようだ。  
火曜日、トランプ大統領は金色に輝く東京の宮殿内で日本の新首相、高市早苗を称賛し、両国は「最強レベルの同盟国」だと語り「必要なことは何でも」日本を支援すると誓った。

 両首脳は、曖昧な表現の二つの合意に署名した。一つは「日米同盟の新たな黄金時代」を宣言するもの、もう一つは希土類金属のサプライチェーン拡大で協力するものだが、両国が7月に署名した貿易協定の詳細に進展の兆しはほとんど見られなかった。

 両国間の大きな争点、すなわち日本が約束したアメリカへの5,500億ドル投資の使途について、公の場で議論されることはなかった。この約束は貿易協定の一環として行われ、巨額投資の見返りとして、日本は輸出品に15%の関税を課されることになっていた。これはトランプが当初警告していた税率より低い。

 その代わり、両首脳は共通点に重点を置いた…
 別の記事によれば、この合意は、ついでには言及されたものの、問題解決のための措置は何も取られなかったという。  
トランプ大統領の日本訪問は、安全保障上の誓約や貿易摩擦や中国の脅威といった問題に取り組む中、高市がアメリカ大統領との関係を築けるかどうかを測る初期段階の試金石になった。関税率と引き換えにアメリカに5,500億ドル投資する困難な約束に日本は直面しており、トランプ政権当局者は、日本が米軍駐留のために更に多くの費用を負担するよう要求する姿勢を示している。

 日本が関税低減と引き換えにアメリカに5,500億ドルを注ぎ込むと約束したのを受け、アメリカ産米と日本の食材で調理した牛肉の昼食で、日本がアメリカに行っている投資地図を高市首相はトランプ大統領に示した。それに対し、高市と代表団のためにトランプ大統領は昼食メニューにサインした
 「ほら、トランプのサイン入り昼食メニューをもらったが私が払ったのは僅か5500億ドルだ。」トランプの頭の外の世界は実際そんな風には動いていないと私は思う。

 アメリカ企業の株を購入し管理するために使える「政府系投資ファンド」構築資金をトランプは望んでいる。

 従って、日本にどんなことがあろうとも、高市は覚書を履行するよう強く求められる可能性が高い。だが日本にはそれが不可能で、高市は問題を解決しなければならない。

 この問題は日米関係に亀裂をもたらす可能性があるため高市首相はその事態に備えねばなるまい。高市が既にその兆候を見せているとアラステア・クルックは考えている。  
国民に向けた初の演説で、アメリカによ対中国貿易戦争を支持せず、アメリカの経済的圧力の道具になるつもりはないと高市首相は述べた。トランプ大統領の関税政策を「21世紀で最も危険な過ち」と彼女は呼び、公然と批判した。

 彼女の姿勢はワシントンでは全く予想外だったとロイター通信は報じた。大きな衝撃だった。新首相は就任以来、日本の大手企業と一連の会合を開き、企業側から一貫して緊急のメッセージを受け取っていたことが明らかになった。それは、再び貿易戦争が起きたら日本経済は生き残れないというメッセージだった。

 そして就任から1週間後、彼女は中国支持を公然と表明し、第二次世界大戦以来最大の外交政策転換を実行した。中国はもはや「敵」ではなくなったのだ。
 これが日本の本当の戦略なのだろうか?

 トランプのナルシシズムを満足させ、最終的に、アメリカとの関係を絶つ可能性を生じさせる、日本が中国に接近する動きから彼の目を逸らすためなのだろうか?

 それは良い計画だと私個人としては言いたい。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2025/10/how-will-japan-handle-its-550-billion-trump-problem.html

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 Judging Freedm ロシアから帰国し、ロシア要人たちと話し合った経験を語るジョンソン。
Larry Johnson : Ukraine As Seen From Russia. 24:01
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