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2025年10月15日 (水)

停戦のニュースについて考える



停戦協定が締結されると、普通の人は「よし、これでやっと争いと殺戮が止まる」と考える。停戦協定が締結されると、イスラエル人は常に「協定が発効する前に急いでできるだけ多くの人を殺さなければならない」と考える。

ケイトリン・ジョンストン
2025年10月10日

 この英語記事の朗読を聞く(朗読:ティム・フォーリー)。

 ハマスとの停戦合意の第一段階を発表したにもかかわらず、イスラエルは木曜日もガザ地区への爆弾攻撃を続けた

 イスラエルはいつもこうする。普通の人は停戦合意に達すると「よし、これでやっと争いも殺戮も止まる」と思う。ところがイスラエル人は停戦合意に達するといつも「これはつまり合意が発効する前に急いでできるだけ多くの人を殺さなければならない」と考える。

 しかし、殺人や虐待は少なくともしばらくの間は減少すると思われる。それはどう考えても客観的に見て良いことだ。

 合意の第一段階には、イスラエル国防軍の一部撤退、飢餓封鎖の公式終了、人道援助の飛び地への搬入許可、イスラエルとハマス双方による捕虜解放と戦闘の停止が含まれると報じられている

 ハマス筋によると、その後の停戦段階では「降伏も武装解除も大量亡命もないが、何より戦争の永久的終結」が実現するとDrop Site Newsは報じている


 第一段階を超えて永続的停戦に向けた動きがあるかどうか、まだ不透明だ。昨年末に停戦合意が成立したものの、第一段階を超えることはなく、その後トランパニャフ政権は包囲戦を宣言し、殺戮行為を再開した。

 ネタニヤフ政権の極右閣僚は、停戦が維持されるとは思っていないようだ。

 イスラエルのベザレル・スモトリッチ財務大臣は「ハマスが考え自慢するような『戦争を止めるための人質取引』にならないようにする重大な責任がイスラエルにはある」と声明で述べ「人質帰国後すぐ、イスラエルはハマスの真の根絶とガザの真の武装解除のために全力を尽くし続ける」と述べた。

 イスラエル国家安全保障大臣イタマール・ベン・グヴィルも同様の発言をし、ネタニヤフ政権が「ガザにおけるハマス支配の存続を許す」のであれば、彼と彼が所属するユダヤ人の力党は自らの影響力を使ってネタニヤフ政権を解体するつもりだと述べた。

 ネタニヤフ首相自身は停戦継続への誓約に関するいかなる発言も注意深く避けており、公式発言は主にイスラエル人人質解放の重要性に関することだけに限定している。


 だから楽観視できる要素はさほどない。もし殺人が永続的に止まれば嬉しい驚きだ。

 もしそうなれば、ジェノサイドによって生じた世界的PR危機が耐え難いほど深刻化しつつあるとアメリカとイスラエルが判断したと我々は推測するしかない。それは我々全員にとって勝利のはずだ。「ビビはやり過ぎて、イスラエルは世界中で多くの支持を失った。ここで私は全ての支持を取り戻す」とまでトランプは公言している

 そうであるのか、イランとの戦争を計画しているため、全兵器が必要になると計算したのかも知れない。もちろん、そうなれば誰にとっても恐ろしい事態になるはずだ。

 そのうちわかるだろう。少なくとも今皆が一息つけるのは良いことだ。事態が本当に落ち着いたら、作家としての人生で一度もしたことがないことをしてみるつもりだ。週末丸々休んで、ストレスを解消しようと思っている。ライブ配信されるジェノサイドに二年も集中していれば、心身ともにかなり疲れる。

 より良い未来を願う。

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 画像はAdobe Stockより。

記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2025/10/10/thoughts-on-the-ceasefire-news/

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 ネタニヤフを信じる人などいるだろうか? と、ジェフリー・サックス教授
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