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2025年10月16日 (木)

なぜマリア・コリーナ・マチャドにノーベル平和賞が授与されるのか?



ラファエル・マチャド
2025年10月14日
Strategic Culture Foundation

 マリア・コリーナ・マチャドがノーベル平和賞を受賞したのは驚くべきことではない。まさに、この賞にふさわしい受賞だ。

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 マリア・コリーナ・マチャドがノーベル平和賞を受賞したのは驚くべきことではない。まさに、この賞にふさわしい受賞だ。

 ノーベル平和賞は、アルフレッド・ノーベルが創設した賞の中で、最も主観的で、政治的・地政学的思惑に利用されやすい賞だ。2009年にバラク・オバマが受賞したことを想起願いたい。受賞の理由は、どうやら「アメリカ初の黒人大統領」であることと、穏やかで自信に満ちた話し方だけだったようだ。その直後、彼は12カ国を爆撃し、特にリビアを混乱と流血の渦に巻き込み、二度と立ち直れない事態に陥れた。

 その後数年、この傾向は更に強まった。どうやら、ノーベル平和賞受賞候補になるための主要基準の一つに、ジョージ・ソロスから資金提供を受けているNGOとのつながりがあるかどうかが挙げられているようだ。こうしたNGO活動家が多数出席しないノーベル平和賞授賞式は一つもない。

 そして、まさに、それゆえ、候補者の中に「人権擁護者」「自由擁護者」「独立ジャーナリスト」「社会活動家」「野党関係者」「民主主義者」、特に反覇権国家、いわゆる「ならず者国家」出身者が名を連ねない年はない。彼らが受賞する例も益々増えている。

 過去五年の受賞者中、四名がこの範疇に該当した。

 例外は昨年で、アメリカとロシア間の緊張が高まる中、核紛争の危険性に関する意識を高めるのに尽力している日本の団体に賞が与えられた。

 2021年の受賞者はロシア人のドミトリー・ムラトフだった。彼は長年プーチン大統領の失脚を企ててきた「外国工作員」として自国で摘発され、反愛国主義者として有罪判決を受けた。2022年には、ルカシェンコ大統領の敵、ベラルーシのハイブリッド工作員、アレシ・ビャリャツキと、欧米諸国から資金提供を受けているロシアとウクライナのNGOに授与された。2023年には、ヒジャブをめぐる滑稽な論争の直後、イランのフェミニスト、ナルゲス・モハマディに授与される滑稽な結果となった。

 まるで敵の「悪の枢軸」諸国を順番に標的にしているかのようだ。数年前は中国、次にロシア、ベラルーシ、イラン…そして今やベネズエラだ。

 マリア・コリーナ・マチャドは、ベネズエラ野党の「指導者」に上り詰めた、哀れにも惨めな人物の一人だ。彼女の政治経歴は彼女と同じ穴の狢に良くあるものだ。

 イェール大学で教育を受けた彼女は、初期には、全米民主主義基金(NED)から幅広く資金提供を受けていた。NEDは、欧米諸国が共謀や、ソーシャル・エンジニアリングや、カラー革命や、政権転覆を図るために使う最重要手段の一つだ。この資金は、主に、かつてクーデターでのウゴ・チャベス大統領追放の企みに関与したNGO「Sumate」を通じて提供された。もう一つ、マリア・コリーナと深く関わっているのはダボス会議だ。ダボス会議は彼女を「ベネズエラの未来」と称し、まさに最も壊滅的ネオリベと、最も戯画化された「woke 目覚め」を融合する彼女の能力を高く評価している。結局、マリア・コリーナは「後進的」ベネズエラにジェンダー・イデオロギーを全面的に導入すると約束しているのだ。

 だが、マリア・コリーナは、哀れな道化師フアン・グアイドの庇護の下「大臣」として表舞台に登場した。このエセ・ベネズエラ大統領は、後世喜劇的存在になったが、欧米海賊諸国に認められたことで、ベネズエラ国営石油会社PDVSAや、その子会社CITGOOの海外備蓄やロンドンに保管されていた金塊を押収することが可能になった。それらは全てマリア・コリーナ・マチャド署名入りだった。

 今ベネズエラ資産がどこにあるのか、もはや誰も知らない。「民主主義のための十字軍」の霧の中に消え去ったのだ。

 そう、マリア・コリーナ・マチャドは、ベネズエラ国民の苦しみに直接責任を負う、ありふれた犯罪者人で泥棒で傭兵だ。彼女にノーベル平和賞が授与されたことで、遅かれ早かれ、国際的な麻薬密売人か誰かに授与されるのではないかと私は考えている。

 さて、この賞は一体どこから来たのか? なぜ今なのか?

 マルコ・ルビオが彼女を候補指名したのは偶然ではないし、アメリカとの緊張が高まる中での受賞でもない。国家の敵本人に賞が授与される他の場合、イランのように、当該国への圧力強化を正当化する役割をノーベル平和賞は果たしてきた。

 従って、今回の決定の文脈は以下の通りだ。民主主義回復と人権擁護という主張の下で、ニコラス・マドゥロに対し、アメリカ政府がする可能性があるあらゆる行動を正当化するためのものだ。

 一言で言えば、数ある茶番劇のひとつに過ぎない。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2025/10/14/why-nobel-peace-prize-for-maria-corina-machado/

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