ノーベル委員会、トランプ大統領の怒りを恐れ、政権転覆の傀儡に平和賞を授与
2025年10月10日
Moon of Alabama
アメリカ大統領ドナルド・トランプは、ノーベル平和賞授与を要求していた。しかし、その要求に応じることは、既に傷ついたノーベルの権威を更に悪化させる恐れがあった。ノーベル平和賞委員会の決定に強い影響力を持つノルウェー政府は窮地に陥っていた。
新たなノーベル平和賞受賞者マリア・コリーナ・マチャドは、これら計画に大きな役割を果たしている。
「あの女性は一体誰?」と疑問に思う方もいるかも知れない。2024年7月、ニューヨーク・タイムズは彼女に好意的な記事を掲載した(アーカイブ)。
マチャドは、アメリカで給与を受け取っていた頃、2002年にカラカスで起きた軍事クーデター未遂事件に関与していた。
マチャドは依然アメリカと共謀しており(依然アメリカから金を得ている可能性が高い)、ベネズエラ政権転覆を謀っている(アーカイブ)。
ノーベル委員会とノルウェーは、今のところトランプ大統領の怒りを逃れたかもしれないが、マチャドに賞を授与する決定は、同委員会とノルウェーの記録に新たな大きな汚点を残すことになる。
記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2025/10/fearing-trumps-wrath-nobel-committee-gives-peace-price-to-regime-change-puppet.html
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佐藤栄作、オバマが受章したものに意義などあるはずもない。イグノーベル賞ではなく、エセノーベル賞。一流専門家なら科学賞にインチキがあれば見破れる。平和賞なるものは、欧米支配層、アメリカが許可する連中にくれるイデオロギー褒章。余りとんでもない連中ばかりにくれるとばれるので、体裁上たまに、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)のような本物もまぜる。
≪櫻井ジャーナル≫
Moon of Alabama
アメリカ大統領ドナルド・トランプは、ノーベル平和賞授与を要求していた。しかし、その要求に応じることは、既に傷ついたノーベルの権威を更に悪化させる恐れがあった。ノーベル平和賞委員会の決定に強い影響力を持つノルウェー政府は窮地に陥っていた。
今年のノーベル平和賞の発表まであと数時間となった今、ドナルド・トランプが受賞しない場合、アメリカとノルウェーの関係に及ぶ可能性がある影響に備え、ノルウェーの政治家たちは身構えていた。舞台裏での話し合い後、賞はトランプ以外の人物に渡すと決定したが、決定にはトランプの主要外交政策目標を推進してトランプを満足させる非常に明白な意図があった。
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トランプは以前から、自分が平和賞を受賞すべきだと公言してきた。この賞は、2009年に前任大統領バラク・オバマに「国際外交と諸国民の協力を強化するための並外れた努力」が認められ、授与された。
7月、トランプはノルウェーのイェンス・ストルテンベルグ財務大臣(元NATO事務総長)に電話をかけ、ノーベル賞について質問したと報じられている。
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トランプの報復がもしあるとすれば、関税、NATOへの拠出金増額要求、あるいはノルウェーの敵国宣言といった形を取る可能性があると同紙のコラムニスト、評論家のハラルド・スタンゲッレは推測している。
金曜日、ノーベル平和賞はニコラス・マドゥロ大統領の対抗馬として出馬を試みた後、潜伏生活を送っているベネズエラ野党指導者マリア・コリーナ・マチャドに授与された。トランプ政権は長年、ベネズエラの社会主義指導者ニコラス・マドゥロ追放を目指してきた。国土各地に軍事的な手先を配備し、虚偽の口実での政権交代を画策している。
58歳のマチャドは「ベネズエラで暗雲が広がり、権威主義が拡大し続ける中、民主主義の炎を灯し続けた」功績が認められた。
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彼女は野党「ベンテ・ベネズエラ」を率いていたが、2014年に大統領選出馬を阻止され、職を追われた。ノルウェー・ノーベル委員会によると、彼女は現在、身を潜め「深刻な生命の脅威」に直面している。
就任直後、トレン・デ・アラグアは「アメリカを猛毒の麻薬、凶悪犯罪者、凶悪なギャングで溢れさせた」外国テロ組織だとトランプ大統領は宣言した。7月、大統領は国防総省に、特定の中南米麻薬カルテルを標的とするよう命じた。8月までに、駆逐艦、巡洋艦、沿岸戦闘艦を含む8隻の海軍艦艇がカリブ海で活動していた。9月までに、4隻のうち最初の1隻が攻撃を受け、麻薬密売人容疑者21人が死亡した。先週、政権は議会に秘密通知を送り、更なる攻撃を行う意向を示した。国防当局者によると、この作戦はベネズエラ領海内にまで拡大されるか、国境内でのドローン攻撃も含まれる可能性があるという。トランプ大統領の反麻薬テロ・キャンペーンは、明らかに政権転覆を狙っている。ベネズエラ政府は、アメリカがベネズエラの富から利益を得るのを認める広範な提案を行っているにもかかわらずだ。(アーカイブ)。
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しかし、マドゥロ政権とTren de Aragua(「アラグア列車」という意味)の関係がトランプ政権が示唆するほど広範囲に及ぶのか、あるいはそもそも存在するのか全く明らかではない。マドゥロがギャングや麻薬密輸を主導しているという「証拠はない」と『El Tren de Aragua. La banda que revolucionó el crimen organizado en América Latina』の著者Ronna Rísquezは述べた。アメリカ国家情報会議の内部メモも同様結論に達している。また、ベネズエラの麻薬取引が、中央集権的か否かに関わらず、アメリカ人の生命に対する脅威として特に取り上げられるほど重要かどうかも明らかではない。ベネズエラはコカインやフェンタニルの主要生産国ではない。世界のコカインの大半は隣国コロンビアで栽培されているものの、ベネズエラは主要輸送拠点でもない。
アメリカとの対立を終わらせたいとベネズエラ当局は考え、数カ月に及ぶ協議の末、ベネズエラの石油や他鉱物資源の過半数の株式をトランプ政権に申し出たと協議に近い複数関係者が明らかにした。その申し出は、強欲なトランプにとって十分ではなかった。
トランプ政権がベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領の政府を「麻薬テロカルテル」と呼び、カリブ海に軍艦を集結させ、ベネズエラから麻薬を運んでいたとアメリカ当局が主張する船舶の爆破を開始したため、この遠大な提案は依然テーブル上に残っていた。
アメリカ高官とマドゥロ大統領側近の間で話し合われた合意に基づき、ベネズエラの強権的指導者は、既存および将来の全ての石油・金プロジェクトをアメリカ企業に開放し、アメリカ企業に優先的契約を与え、ベネズエラ石油輸出の流れを中国からアメリカに逆転させ、中国、イラン、ロシア企業とのベネズエラのエネルギーおよび鉱業契約を大幅に削減することを提案した。
トランプ政権は結局、マドゥロ大統領の経済的譲歩を拒否し、先週ベネズエラとの外交を断絶した。協議に近い関係者によると、この動きは少なくとも今のところ合意を事実上破綻させたという。トランプ政権は、政権転覆計画によりベネズエラに対する完全支配が実現すると確信しているため、寛大な申し出を取りやめたのだ。
新たなノーベル平和賞受賞者マリア・コリーナ・マチャドは、これら計画に大きな役割を果たしている。
「あの女性は一体誰?」と疑問に思う方もいるかも知れない。2024年7月、ニューヨーク・タイムズは彼女に好意的な記事を掲載した(アーカイブ)。
かつて同僚議員たちから拒絶された保守派元国会議員マチャドは、ベネズエラの分裂を招いた野党勢力を自らの陣営に取り込んだだけでなく、抜本的政権交代を約束して幅広い有権者の心を掴んだ。
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野党が勝利すれば、74歳のゴンサレスが大統領になる。しかし、マチャドがこの運動の原動力であることはワシントンからカラカスまで全員が理解している。
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彼女は2002年に政治活動家となり、最後はチャベス罷免運動を主導した有権者権利団体「Súmate」設立に尽力した。彼女はワシントンの寵児で(アメリカ政府はSúmateに財政支援を行っていた)、チャベスの最も嫌悪される敵の一人になった。
だが彼女を嫌っていたのは政府だけではなかった。野党の同僚たちの間では、彼女はあまりに保守的で、対立的で、ベネズエラ語で「スノッブな上流階級」を意味する「シフリナ」すぎるため、運動指導者にはふさわしくないと思われていた。
最も尊敬する政治家は、頑固さと自由市場への忠誠心で知られる保守の象徴、マーガレット・サッチャーだと彼女は述べている。また、マチャドは長年、国営石油会社PDVSAの民営化を支持してきたが、この動きはベネズエラの最も貴重な資源を少数の人々の手に委ねることになると他の野党指導者たちは主張している。
マチャドは、アメリカで給与を受け取っていた頃、2002年にカラカスで起きた軍事クーデター未遂事件に関与していた。
2002年、チャベス大統領追放を目的とする短期クーデターを反体制派の軍将校と野党勢力が起こした際のマチャドの行動には依然疑問が残る。大統領官邸でのペドロ・カルモナ新大統領の就任式にマチャドは出席していたのだ。マチャドは、シオニスト戦争犯罪人ベンヤミン・ネタニヤフにクーデターへの軍事支援を要請していた。(機械翻訳を編集)
2005年、その日、自分と母親が宮殿にいたのは、家族の友人カルモナの妻を訪ねるためで、クーデターを支持するためではなかったとマチャドはタイムズ紙インタビューで主張した。
最近では、2019年にBBCのインタビューで、マドゥロ大統領が権力を手放すのは「武力行使の確実で差し迫った深刻な脅威に直面した場合のみ」なのを理解するようマチャドは「西側民主主義国」に要求した。
2018年にソーシャルネットワークXに投稿した文書で、マリア・コリーナ・マチャドは、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相にベネズエラへの軍事介入を求めていた。
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マチャドはベネズエラ政府に対する「権力と影響力」による軍事介入を説明した。
「本日、アルゼンチンのマウリシオ・マクリ大統領とイスラエルのネタニヤフ首相に
書簡を送り、麻薬取引やテロと深く関わるベネズエラ犯罪政権解体を進めるため、
彼らの力と影響力を活用するよう要請する」と彼女は書いていた。
更に、この文書は、マチャドが「保護する責任の原則に従い、国際社会はベネズエラ国民に変化、つまり政権交代を起こすために必要な支援を与えるよう要求されていると確信していた」と指摘している。
マチャドは依然アメリカと共謀しており(依然アメリカから金を得ている可能性が高い)、ベネズエラ政権転覆を謀っている(アーカイブ)。
5月に、アメリカに密かに逃亡した野党幹部5人とアメリカのルビオ国務長官が会談し、これを「的確な作戦」と呼んだ。今年、ルビオは野党指導者マリア・コリーナ・マチャドを称賛し、その証しとして彼女を「ベネズエラの鉄の女」というあだ名で呼んだ。要約すれば、ノーベル平和賞委員会は南米の野党政治家に賞を授与する。この政治家はアメリカ政府から給与を受け取っており、過去に自国で軍事クーデター未遂事件に関与した経歴がある。彼女の顧問は、政府転覆のための武力行使を主張している。マチャドの計画はベネズエラ国民が持つあらゆる財産を彼女に報酬を払う外国帝国に売り渡すものだ。
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野党はマドゥロ大統領追放後の最初の100時間で、昨年マドゥロと対立して大統領選に出馬したエドムンド・ゴンサレスへの権力移譲を含む計画を立てていたとマチャドの顧問ペドロ・ウルチュルトゥはインタビューで述べた。
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「我々が話しているのは犯罪組織を解体するための作戦で、それには一連の行動と手段が含まれる」とウルチュルトゥは述べ「これは武力を行使して実行されねなばならない。そうでなければ我々が直面している政権を打倒するのは不可能だからだ」と補足した。
野党の計画には、外交、財政、諜報、法執行の措置を取るよう他国政府を説得することが含まれていると彼は述べた。
ノーベル委員会とノルウェーは、今のところトランプ大統領の怒りを逃れたかもしれないが、マチャドに賞を授与する決定は、同委員会とノルウェーの記録に新たな大きな汚点を残すことになる。
記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2025/10/fearing-trumps-wrath-nobel-committee-gives-peace-price-to-regime-change-puppet.html
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佐藤栄作、オバマが受章したものに意義などあるはずもない。イグノーベル賞ではなく、エセノーベル賞。一流専門家なら科学賞にインチキがあれば見破れる。平和賞なるものは、欧米支配層、アメリカが許可する連中にくれるイデオロギー褒章。余りとんでもない連中ばかりにくれるとばれるので、体裁上たまに、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)のような本物もまぜる。
≪櫻井ジャーナル≫
米支配層の意向に沿う形でベネズエラの体制転覆を目指す活動家にノーベル平和賞植草一秀の『知られざる真実』
激震!公明が連立離脱通告今朝の孫崎享氏メルマガ題名 今日は連投されている。
公明党連立離脱と自民党の選挙影響:衆議院(過半数233)現在自民議席: 196(公明離脱で連立総数は220から196に減)。離脱時影響: 公明選挙協力不在なら、自民の小選挙区当選率が低下。予想議席減: 40〜60議席。都市部公明票の「貸与」なく、20%以上の小選挙区落選増
公明党、自公連立から離脱。「政治とカネ」をめぐり折り合わず。企業献金制限に反対、創価学会嫌いの麻生氏が膨大な発言力を持っていることが裏目。自公連立ですら衆参両院で過半数に達しない。日本の政治は一段の混迷期に入る。米国追随、大企業優先勢力の力低下。
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