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2025年9月 8日 (月)

ウクライナ紛争の終結は近い? 体面を保つために奔走するワシントンのゼレンスキー大統領と欧州勢。第二部

リカルド・マルティンス
2025年8月25日
New Eastern Outlook

 ウォロディミル・ゼレンスキー大統領への連帯を公式に掲げ、欧州各国首脳7人が、ワシントンに急行した。しかし、本当の動機はウクライナへの揺るぎない支持というより、むしろ打撃を最小限に抑えることにあった。



 交渉が進む中、ウクライナの領土喪失とNATO加盟がドナルド・トランプ大統領に既に否定されていたため、欧州各国首脳は、失敗を認めることなく、敗北を正当化できるような国内向けの物語を急遽作り上げた。

 面子を保つための闘い

 三年間、欧州の合言葉は「ロシアは勝てない」だった。だが戦場ではモスクワが優勢に立っている。いわゆる侵略者ロシアは、敗者として責任を負わなければならないと強く主張するのが欧州の戦略だった。しかし、現実は正反対の方向に進んでいる。今欧州は、国民に納得してもらうための象徴的譲歩を要求しているのだ。

 こうした面子を保つための身振りの一つは「誘拐された」ウクライナの子どもの返還だ。数字には異論があるが話題作りには有効だ。もう一つはウクライナの安全保障の保証だ。NATO加盟ではないが、保護という名目でこれは実現できる。トランプ大統領を喜ばせようと躍起になっているゼレンスキーは、1000億ドル規模の兵器供給を要求した。これには欧州が資金を出し、アメリカが製造する。この主張にNATO事務総長も熱心に賛同し、欧州を犠牲にして「パパ」トランプの忠実な従者を自称した。

 指導者たちがワシントンで団結を誇示する一方、深まる欧州の内部分裂。

 一方、ウクライナの領土譲歩は欧州の議論で依然タブーになっている。それを認めるのはプーチン大統領の勝利を認めることになり、ウクライナの勝利は必然だという物語に大きく傾倒してきた指導者連中にとって政治的罪になる。

 配役:不在だったが:出席していたプーチン大統領

 ワシントンで最も印象的だったのは、プーチン大統領の不在と、同時に、最も明白な存在感だった。あの部屋にプーチン大統領はいなかったが、トランプは何度も彼の名前を山し、欧州各国首脳が待っている間も40分間電話をかけ続けた。プーチン大統領の名前が挙がるたびに、欧州の連中の顔には明らかに不快感が浮かび上がり、彼らの外交的無力さを紛れもなく想起させていた。

 キルギスタン元首相のジュマルト・オトルバエフはこう述べた。「不都合な真実がある。プーチン大統領は、密室での策略でトランプ大統領の尊敬を得たわけではない。戦場と交渉の場で尊敬を得たのだ。この現実は、どんな噂よりも、今日の変わりゆく世界秩序を物語っている。」

 プーチン大統領へのトランプ大統領の敬意はイデオロギー的なものではなかった。ロシアが勝ち取ったものを認めた上でのものだった。西欧諸国は戦争の軌道を逆転させようと努力して、ウクライナに最新鋭兵器を供給したにもかかわらず成功していない。

 ヨーロッパ屈辱の世紀が始まった

 「中世のように、主君に敬意を表す」ためヨーロッパ諸国が必死でワシントンに集結したことは屈辱的な依存関係を象徴していた。大陸指導者たちは、既にノーベル平和賞を想像しているアメリカ大統領を取り囲む廷臣に成り下がったのだ。

 代表団は弱さを露呈した。欧州委員会を代表するウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長は一方的な貿易協定を再確認した。欧州製品のアメリカ輸入には15%関税、アメリカから欧州への輸出には無関税、7,500億ドルのエネルギーと武器購入と、欧州からアメリカへの6,000億ドルの投資、そしてEU再軍備に1,500億ユーロを充当する内容だ。大西洋横断の統一を装った富と主権の移転だ。

 身振りが全てを物語っていた。ジョルジア・メローニの苛立ちはうまく隠せず、フリードリヒ・メルツは無表情なままで、エマニュエル・マクロンは軽蔑の表情を浮かべ、キール・スターマーはメモ取りへの没頭を装っていた。フォン・デア・ライエンはぎこちない笑顔を浮かべるだけで、マルク・ルッテは存在感を失い、中心人物のはずのゼレンスキーは端で孤立し、威厳はあれど脇役に追いやられているように見えた。元KGB職員プーチンと、元リアリティ番組スターで不動産王でもあるトランプは、どちらも欧州から軽蔑されているが、和平仲介役として存在感を放っていた。あるフランス人評論家の言葉を借りれば「なんてこった」だ。

 安全保障の保証という難問

 安全保障の保証問題は、欧州の議論の核心となっている。指導者たちは公には領土譲歩はウクライナ国民が決めることだと述べている。だが内心、状況が既に変化しつつあるのを彼らは認識している。残されているのは、信頼できそうに見える保護をウクライナに提供しようと試みることだが、そこにNATO加盟は含まれていない。

 保証においてアメリカは最小限の役割しか果たさない意向を国防総省の政策担当トップが明確にしたとPOLITICOが報じた。「現場でこれを実現するのはヨーロッパだという現実が見え始めている」とNATO外交官は認めた。つまり、ヨーロッパは独力で行動しなければならないのだ。

 だが欧州各国の首都は依然アメリカの資源を強く要求している。ルーマニアに駐留する戦闘機や、GPSや偵察のためのアメリカ衛星の利用だ。ミハイル・ウリヤノフ特使を通じて、ウクライナへのいかなる外国軍派兵をロシアは断固拒否し、モスクワと北京抜きの西側諸国の安全保障構想は「行き止まりの道」だとセルゲイ・ラブロフ外相は一蹴した。

 ウクライナは感心していない。フランスやイギリスを含む10カ国が軍派遣案を浮上させてはいるものの、こうした提案は曖昧で形骸化しており、真の保証となる可能性は低いとキーウは考えている。ドミトロ・クレーバ元外相は、この雰囲気をよく捉えている。「いわゆる安全保障の保証はあまりに形骸化している。唯一のニュースは、アメリカに参加する意思があることだけだ」

 ヨーロッパの内部分裂

 ワシントンで指導者連中が結束を誇示する一方、欧州内部の分裂は深まった。1500億ユーロのSAFE防衛融資制度交渉から除外されたとして、欧州理事会を提訴すると欧州議会は発表した。

 制度上の脆弱性を如実に表す兆候として、ウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長率いる欧州委員会の再軍備資金調達の急ピッチな動きの中、議会は脇に追いやられてしまった。EUポータルサイトEURACTIVの報道によれば、加盟国18カ国が既に総額1270億ユーロの融資に関心を示しているが、議会による監視がなければ欧州民主主義の欠陥は拡大するばかりだ。

 要するに、ラブロフ外相が嘲笑した「どこにも行かない道」は、ウクライナへのつかみどころのない保証だけでなく、欧州の戦略的自立そのものにとっても予言的なものになるかもしれない。

 リカルド・マルティンス、社会学博士、国際関係と地政学が専門

記事原文のurl:https://journal-neo.su/2025/08/25/the-end-of-the-conflict-in-ukraine-at-sight-zelensky-and-the-europeans-in-washington-in-search-of-saving-face-part-2/

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 Alex Christoforou
Klitschko 'shoot down of drone.' Russia hits Dnieper bridge. Spheres of Influence. THE DUDA SHOW 26:51
 耕助のブログ Jeffrey D Sachs and Sybil Fares記事翻訳
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 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
石破氏は当面続投の意向を有していたが自民党内の反対は日毎に強まり辞任の決意。衆議院選、都議会選、参議院選と三連敗、その責任は当然であるが、敗北は一人首相の責任ではない。首の据替で国民の支持が復帰するほど甘くない。敗因「国民に寄り添えなかった」の改善は至難。

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