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2025年8月22日 (金)

ゴールドフィンガーを睨みつける熊と龍と象とオオハシとナイチンゲール



ペペ・エスコバル
2025年8月13日
Strategic Culture Foundation

 もちろん、全てアラスカだ。何が描かれているのか、ここでご紹介する。だが、もっともわくわくするのは影絵芝居だ。

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 もちろん、アラスカが舞台だ。何が描かれているのか、ここでご紹介する。だが、もっともわくわくするのは影絵芝居だ。

 冷戦時代の60年代に育った世界中の人々にとって、ドナルド・トランプをゴールドフィンガー役に起用したい誘惑は抗えない。(だが雑用役を演じるのは誰だ? ヘグゼスか?)

 ゴールドフィンガーは、結局、強力で冷酷な賭博師だ。21世紀の彼のモットーは「抹殺と略奪」だ。実際、機会さえあれば、次々と抹殺と略奪の狂乱を繰り返している。全ては黄金の取引の探求に委ねられる。我が道。唯一の道。

 だが今や『ゴールドフィンガー』は彼に相応しい対等の集団的好一対に出会ったのかも知れない。

 前回アラスカで首脳会談が行われた際に、まさにこれが起きた。アンカレッジの質素なホテルで行われた米中首脳会談だ。会談は地政学的チェス盤を根底から揺るがした。トランプ対プーチンならそうなるかも知れないが、非常に特殊な状況下においてのみだ。

 アラスカにとって現実的かつ最適な大詰めはただ一つ。ロシアで開催される次回会談のような次を示唆する共同声明だ。これは、ウクライナ代理戦争の解決の可能性も含め、米ロ関係の真の再構築に向けた、いわば長く曲がりくねった道のりの出発点になるだろう。

 本質的に、両国は協議を継続することで合意するかもしれない。だが本当に重要なのは、その約束が何を意味するかだ。つまり「ゴールドフィンガー」がロシア同盟諸国に二次的制裁を課すのを止めることだ。

 そうなればBRICSの大勝利になるだろう(イランは除く。実際、ロシアの二大戦略的同盟国イランと北朝鮮は除外されるはずだ)。

 ゴールドフィンガーに対抗するべく、BRICS諸国は積極的に連合を構築している。主要当事者はBRIC創設メンバーの熊と龍とオオハシと象の四カ国だ。ナイチンゲールは、熊、龍、象と地政学的・地経学的戦略的協力関係で結びついているため後で加わる予定だ。

 アラスカでの核心では、ロシア参謀本部やモスクワの巨大な情報機関にとって緊急事項となる全ての影響について、熊の親玉は考慮する必要がある。ウクライナの兵器化とあらゆる形の貴重情報の提供をゴールドフィンガーの手下連中がやめない限り、ゴールドフィンガーとヨーロッパの無力なチワワ連中が必死に望んでいる架空「停戦」は、ウクライナが全面的再軍備できるようにするための単なる小休止に過ぎない。

 これは熊の親玉にとって難しい決断だ。敵と会談したと非難する国内の過激な批判者連中をなだめる必要がある一方、包囲されているBRICS同盟諸国に成果を送らなければならないのだ。  
ゴールドフィンガーの略奪戦術に対抗するBRICS

 ゴールドフィンガーの関税/略奪の動きに対する集団的対応を明確にするために、熊、龍、オオハシ、象は息を切らして電話外交を行っている。

 例:ブラジルに関するモディ首相発言「グローバルサウス諸国間の強固で人間中心の協力関係は、全ての人々に利益をもたらす」

 インドに関するルラ大統領発言「ブラジルとインドは今のところ最も影響を受けている二カ国だ。多国間主義を守ることの重要性と、現状の課題に対処する必要性を我々は再確認した。」

 ルラ大統領への習近平主席発言「ブラジルの国家主権の防衛を中国は支援する。BRICSは『グローバル・サウスにおける合意形成の重要なプラットフォームだ』」

 いくつかの方法で機能するゴールドフィンガーの関税略奪策略。

 インドに対して:巨大な農産物市場をアメリカ産無関税輸入品に開放するのをインド政府が拒否していること(インド人口の45%が農業に直接依存している)と、ロシア産石油を切望する割引価格でインドが購入していること。

 ブラジルに対して:最終的目標は政権転覆とブラジル天然資源の自由な略奪だ。

 これまでのところ、ゴールドフィンガーの略奪策謀は、自分に逆風を仕掛ける上では見事なものになっている。同盟諸国さえも離反させ(ヨーロッパの屈辱的服従を参照)、事実上、多国間貿易を葬り去り、国際法をも葬り去っている。

 例えば、中国製品への関税「一時停止」が期限切れとなるわずか数時間前に、ゴールドフィンガーは期限を更に90日間延長する大統領令に署名した。つまり、またしても大統領は常に尻込みして引き下がるTACOの繰り返しだ。関税「一時停止」が実施されれば、37兆ドルの負債を抱える「欠くべからざる国」の経済は更に深刻な窮地に陥るだろう。

 更にゴールドフィンガーが北極圏で展開する可能性があるゲームについては、既にここで考察されている。北極圏全域にわたる北極海航路(NSR)、中国語で「北極シルクロード」と呼ばれる航路開発へのアメリカ参加をロシアが認める証拠は事実上存在しない。

 ロシアの驚くべき新兵器の備蓄と並んで、北極圏のどこにでも、いつでも航行できる巨大船、プロジェクト10510ロシアを含む、9隻が稼働中で、2隻が建造中の11隻の原子力砕氷船を保有するロシア原子力砕氷船企業アトムフロートの役割は、アラスカ後の米ロ協力の可能性に関する本格的議論において絶対に重要な変数だ。
 
ナイチンゲールを鳥かごに押し込めようとするゴールドフィンガーの執念

 さて、ナイチンゲールを見てみよう。これは非常に複雑な問題だ。イランに対して最大限の圧力と緊張を掛け合わせた、多重構造の練り直しにゴールドフィンガーは本格的に乗り出した。ヒズボラに武装解除を迫り、レバノンを派閥抗争に陥れ、元「アルカイダ」によるシリア分断を正当化し、国連の支援を受けて、テヘラン制裁を即時に発動させた。

 その後、ゴールドフィンガーも称賛するアゼルバイジャンのアリエフ大統領とアルメニアのパシニャン大統領との「歴史的平和サミット」が開催された。

 だがゴールドフィンガーの監視下で、バクーとエレバンが実際に署名したのは和平協定ではなく、ただの覚書(MOU)だ。

 彼らの共同宣言は極めて曖昧で、拘束力もない。約束されているのは「話し合いを続けよう」という枠組みだけだ。「(和平)合意の署名と最終的批准を実現するため、更なる行動を継続する必要性を我々は認識した。」

 アメリカが大々的に宣伝してきたザンゲズール回廊の99年間支配、つまりアメリカがそこからの収入の40%を横取りし(アルメニアは30%だけ)、ナイチンゲール国境のすぐ南にあるアルメニア領を巡回するためにアメリカ人傭兵を1,000人配置する「国際平和と繁栄のためのトランプ・ルート」(TRIPP)という誇らしげな名の代物の支配がどうなるか、まだ分からない。

 最大の話題は、もちろん、ゴールドフィンガーが、ギャング気質のMI6工作員(アリエフ)と国家の裏切り者(従順なパシニャン)を使って、南ユーラシア、つまり戦略上重要な南コーカサスの少なくとも一つの接続回廊を奪おうと躍起になっていることだ。いずれ、この二つの回廊は破棄されるか、都合よく利用されるだろう。重要なのは、アルメニアとアゼルバイジャン両国からNATO加盟の申し出があったことだ。

 ディープステートの戦略は完全支配だ。本当に重要なのは、カスピ海に至るまでのNATO回廊を確立する道を開くことだ。

 そんなことをナイチンゲールが許すはずはなく、熊や龍は言うまでもない。そうなれば、ロシア、イラン、インドの三カ国のBRICSを結びつけて、カスピ海を横断する国際南北輸送回廊(INSTC)だけでなく、イランを横断しコーカサスへの分岐も可能な中国シルクロードにも、NATOに対する直接的脅威になるだろう。

 既に、ザンゲズール回廊のいかなる現状変更も認めないとナイチンゲールは明確に表明している。しかも、それを裏付ける必要なミサイル兵器も保有している。IRGC副司令官ヤドラ・ジャヴァニ発言。「国境にアメリカ回廊を設けるのをイランは容認しない」

 ゴールドフィンガーであれディープステートであれ、混沌の帝国による圧力は容赦ない。BRICS諸国、特に新たなプリマコフ・トライアングル(ロシア、イラン、中国を意味する「RIC」)に対するハイブリッド戦争や、他の戦争は休む暇もあるまい。

 アラスカは原則として、米ロ間のあらゆる地政学的、商業的、軍事的な安全保障問題のリセットを目的とするべきで、ウクライナはあくまでも一部分でしかない。だが、それはかなり無理がある。ロシアを弱体化させ、妨害し、不安定化させようとして、NATOとアメリカが絶え間なく企てている陰謀の細部を、同じ席に着いたトランプ大統領にプーチン大統領が理解させられるとは想像しがたい。

 最も可能性が高い結末は、代理戦争とSMOは継続するだろうが、NATOがキーウに送る大量兵器を売却することで、ディープステートは莫大なユーロを稼ぐことになるだろう。しかし、米ロ間の新たな本格的安全保障体制が約束されなくとも、ゴールドフィンガーの最新の写真撮影の機会を利用して勝利を掴む機会がBRICSにはまだあるかもしれない。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2025/08/13/bear-dragon-elephant-toucan-nightingale-stare-down-goldfinger/

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