トランプBRICSを攻撃。関税と恫喝は崩壊に対するアメリカの本当の恐怖を露呈している

2025年7月11日
Strategic Culture Foundation
アメリカの王様は裸だ。威圧や虚勢も、アメリカ主導の西側秩序が、犯罪的戦争と空虚な脅しだけを権力の根拠とする破綻しつつある帝国である現実を覆い隠せない。
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BRICSとして知られる国際フォーラムは、設立から16年を経て、今週ブラジルで年次首脳会議を開催した。ワシントンの視線は、その勇ましい発言と裏腹に、警戒感に満ちていたのは明らかだ。
貿易と金融における多国間協力への取り組みにより、この組織は、国際開発、ひいてはより平和で安全な地球への期待の星として世界中で広く歓迎されている。
それによって一体誰が問題など抱えるだろう?
リオデジャネイロで開催されたBRICS首脳会議に対し、ドナルド・トランプ大統領は激しい反発を示した。貿易関税を課すとBRICS加盟諸国と加盟予定諸国に警告した。怒りのメッセージや発言を次々と送り、BRICS多国間フォーラムを「反米的」で主要準備通貨としての米ドルの世界的地位を攻撃しているとトランプ大統領は非難した。
BRICS諸国に対してトランプ大統領が激しい怒りを爆発させたのは今回が初めてではない。昨年11月、次期大統領として、BRICS諸国に100%の関税を課すと警告した。
今週、怒りを抑えきれず、南米のブラジルに50%の貿易関税を課すとトランプ大統領は警告した。この脅しは、2022年ルラ・ダ・シルバが勝利した選挙転覆を企てたとして訴追されているブラジル元大統領ジャイル・ボルソナロを支援するためでもあるとトランプ大統領は主張した。
シェイクスピアの言葉を言い換えれば、ホワイトハウスから発せられる「響きと怒り」は多くのことを意味している。
トランプ大統領の元側近スティーブ・バノンは率直にこう認めている。「BRICS諸国の脱ドル化の取り組みを見るたびに、大統領が激怒しているのがわかる」
2009年にブラジル、ロシア、インド、中国により設立され、翌年には南アフリカが加盟したBRICSは、現在、イラン、インドネシア、エジプト、エチオピア、アラブ首長国連邦を含む10カ国を加盟国としている。アルジェリア、マレーシア、サウジアラビアなどの国々も加盟申請中だ。BRICSは世界の経済生産の約3分の1を占め、成長を続けている。
その進化は緩やかなもので、突発的な躍進というほどではない。2015年に設立された新開発銀行は、まだその潜在能力を最大限に発揮していない。BRICS共通国際通貨の実現は、まだ遠い道のりのように思える。
だが毎年新メンバーが加わり、多国間貿易と投資を強化するための実践的な仕組みが構築されつつある。
BRICSはグローバル・サウス新興国間の主権的協力関係を重視しており、欧米諸国が主導するG7フォーラムや世界銀行などの金融機関に代わる選択肢を提供しているのは確実だ。
多極的で真に民主的な世界という構想の実現をBRICS諸国は目指している。だからこそ、アメリカと西欧諸国がBRICSを存亡の危機と見なしているのだ。この矛盾は、自称欧米諸国の民主主義の偽善と二面性を露呈している。
アメリカが支配する欧米主導の秩序は、少数の国々に利益をもたらす世界覇権のための仕組みだ。真の国際開発よりも搾取と特権を永続させる新植民地主義的構築物だ。この構造こそ、不平等と貧困と終わりのない戦争と軍国主義の根源だ。
アメリカ覇権を維持する重要要素はドルの優位性だ。だが、その優位性は権力の濫用に基づいている。それは恣意的で政治的に押し付けられた特権で、もはや実行可能でも正当化可能でもない。
皮肉なことに、トランプと西側諸国の帝国主義的傲慢さがドル崩壊の原因だ。
協調と協力精神に基づき、各国が自由に貿易を行う構想をBRICSは提示している。重要な仕組みの一つは、提携国の通貨による貿易決済だ。米ドルへの依存を強いるのは、ワシントンに利益をもたらし、発展の足かせとなるだけだ。
BRICSに対するトランプ大統領の懸念は、アメリカ支配体制と、その従属者たる欧州エリート層にも共有されている。もしドルが置き換えられれば、アメリカ覇権の重要な支柱も崩壊するはずだ。ドルと連動する通貨ユーロも暴落するはずだ。
貿易と金融の仕組みを決定するのは全ての国の権利だ。これはそれ自体が「反米的」なわけではない。国連憲章に定められた、全ての国の民主的な権利なのだ。
BRICS諸国が「ドルを攻撃している」としてトランプ大統領が激怒しているのは、覇権帝国の傲慢さを暴露している。
だがワシントンの不安には十分根拠がある。BRICSをはじめとするグローバル・サウスの連帯を重視する多極的組織の台頭は帝国主義の特権にとって致命的脅威なのだ。
イランに対するトランプ大統領の違法攻撃や、ウクライナでロシアに対し進行中の代理戦争や、アジア太平洋地域における対中国アメリカ軍事力増強は、全てアメリカ覇権を支えるためのより広範な地政学的紛争の一環だ。
今週アメリカのイラン攻撃と違法な一方的貿易関税や制裁導入をBRICS諸国が非難した。
アメリカの王様は裸だ。威圧と虚勢も、アメリカ主導の欧米秩序が、犯罪的戦争と空虚な脅しだけを権力の根拠にする破綻しつつある帝国である現実を覆い隠せない。醜悪な光景だ。だが幸いなことに、過去の多くの帝国同様に、この帝国も衰退し、消滅する。BRICSは人類にとって、より明るい未来を告げているのだ。
記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2025/07/11/trump-brics-it-tariffs-and-threats-betray-real-us-fear-of-collapse/
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Scott Ritter
Ritter's Rant 029: Deterrence 8:29General Christopher Donahue thinks he can deter Russia by threatening Russia. History suggests this will not work.
Scott Ritter
Jul 19, 2025
植草一秀の『知られざる真実』
参政党を正確に理解する今朝の孫崎享氏メルマガ題名
トランプ、関税1〜6月計872億ドル(約13兆円)財政潤わす→高額者減税。だが関税は実質税金。関税分はほとんど全て消費者に転化→消費減少。貧しい5分の1の所得減少は約4%に相当、最裕福な5分の1の所得減少は2%→企業投資現→GDP 0.6~1.1%押し下げ
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参政党を応援すべきか?!
2025.07.23付の櫻井ジャーナルにおける『右翼的な主張をする参政党は「COVID-19ワクチン」の危険性を訴えて信頼された』という主張は誤りでないにしても,それだけではないだろう。小生の耳に入った参政党員または支持者の声の一つに「税の上限を35%に下げる」というものがあった。消費税は「0」にし,社会保障費などの税負担を五公五民ではなくて民が税の65%を享受するという考えである。
消費税廃止一択を持論とする原口一博立憲民主党議員も参政党勝利の原因を「COVID-19ワクチン」の危険性を訴えたことにあると分析されているが,「さや」なる参政党女性候補が100万票も得て堂々の上位当選である。彼女はワクチンの危険性をそれほど訴えたのかというとそれほどではないと思う(憶測に過ぎないが)。しかし彼女の顔をどこかで見た覚えがある。記憶に間違いがなければ,経済評論家の三橋貴明氏の番組三橋TV上においてである。
小生は三橋氏や山本太郎氏からMMTの意味を学んだ。その三橋TVの中で女性が何人かアシスタントとして雇われていたが「さや」氏が一番新しい補助要員であった。その中でさや氏はロス・ジェネ(失われた世代)の一人であることを語っていた。就職氷河期の青年。それが今や立派な参議院議員である。
失われた(ロス・ジェネ)世代に共通の『怨念』
そこで参政党大躍進の原因を求めるとすれば,失われた世代に共通の『怨念』ではないだろうか。ゆとり教育で授業時数が3割も削減される前後の世代。文部省審議官の寺脇元審議官は「学力低下はゆとり教育のせいではない」と主張したが,学校で教科書を用意するためには教育課程を改定せねばならない。しかも前倒しで削減を強行したからゆとり教育が始まる2002以前から教科書の量は削減され,三浦朱門元会長は「学力が低くならんとどうにもならんわな」と語っていたような気がする。つまり今風に言えば,子どもの知力は下がってもAIやロボットが代わりになるから勉強はできなくてもいい」まで言い切っていた。
さや氏はゆとり世代より約10年早く生まれたが就職氷河期が待っていた。参政党躍進の原動力は就職氷河期を作り出した労働規制緩和(多分1995年)である。ゆとり教育を通って今日までの低賃金労働者の群れが参政党を支持し,作り出したのではないだろうか。その遠因は「新自由主義」を取り入れた自民党・公明党にある。因果応報。
三橋氏がWHOから脱退してはと提案したかどうかは知らないが,彼は元麻生総理の特別顧問だった(顧問という名称は不正確かもしれない。ご容赦願いたい)。三橋TVでの話によれば,彼は麻生氏の経済顧問でMMT理論を説いた。麻生氏は大いに賛成したが首相になるや財政均衡論者に転向し財務省の軍門に下ったので三橋氏は特別顧問を辞任されたという。
参政党躍進の陰に三橋氏あり
三橋氏に個人的な恨みはないが,推論好きの小生は参政党躍進の陰に三橋氏があると推測している(間違っていたらご免なさい)。多くの論者はさや氏を知らない。そのさや氏を候補者に担ぎ出したのは一体だれか。おそらく三橋氏で選挙戦術も彼が描いたのではないだろうか。
他方,植草一秀の『知られざる真実』は「参政党を正確に理解する」上で-特にその歴史観-これまたおおいに役に立った。改めてお礼申し上げたい。
投稿: 箒川 兵庫助 | 2025年7月23日 (水) 16時35分