« プーチン大統領:欧米諸国とロシアの対立はイデオロギーの問題ではない | トップページ | 帝国は我々の知性に対する絶え間ない侮辱だ »

2025年7月17日 (木)

テロリストに対するアメリカのいつもの同情


ロレンツォ・マリア・パチーニ
2025年7月9日
Strategic Culture Foundation

 国際情勢は変化しており、ワシントンは、それを受け入れる必要がある。

❗️Telegram Twitter , と VK でご参加願いたい。

お問い合わせ:info@strategic-culture.su
 
誰がテロリストかは我々が決める

 ハヤト・タハリール・アル・シャム(HTS)(別名アル・ヌスラ戦線)の外国テロ組織指定をアメリカは解除した。この決定は、マルコ・ルビオ国務長官が6月23日付の覚書で発表し、連邦官報に事前掲載された。

 まさにその通り。またしてもアメリカは世界の保安官を演じ、誰に名誉勲章を授与し、誰を犯罪者として扱うか決めている。偶然かもしれないが、アメリカは自国の経済利益に奉仕する連中は決してテロリストだと非難しない一方、自国の意志に反する連中には容赦なく裁きを下す。まさに、いじめの地政学だ。

 イスラエルへの敵対姿勢を理由に1979年以来実施されてきた対シリアの一方的制裁を緩和する大統領令にドナルド・トランプ大統領が署名したのを受け、今回の撤回はアメリカの対シリア政策のより広範な転換を背景に行われた。バッシャール・アル・アサド大統領失脚後、HTS(シリア反体制派)がシリアを掌握し、同時にイスラエルが空爆を強化し、ゴラン高原を越えシリア内の地域を占領した。シリア新政権はイスラエルとの関係正常化に前向きな姿勢を示しており、2026年までの合意を目指して交渉が進められている。アメリカとシリアの姿勢の変化は、中東の地政学的動力学に新たな方向を示すと思われる。
 
イランは死ぬまで敵だ

 現在二つの戦略が浮上している。一つはアメリカとイスラエルによるイランへの直接的軍事介入で、もう一つは武力侵攻の前兆として、イラン国民と国際社会両方を対象とした大規模心理操作作戦だ。その方法や理由や時期は、まだ十分明らかではない情勢の進展と初期の兆候に依存するだろう。いずれにせよ武力紛争は避けられないように思われる。

 イランは十分準備を整えているが、敵が用いる戦略は混乱と恐怖を生み出し、深刻な損失のリスクをもたらす可能性がある。事態の進展は依然不透明だが、一つ確実なのは大規模紛争に踏み切る前に、アメリカとイスラエルが結果を慎重に検討しなければならないことだ。

 一方、イスラエルやアラブ首長国連邦(UAE)や同盟諸国の支援を受け、特にシーア派共同体を標的にしてレバノンを不安定化させる計画の兆候が強まっている。これは新たな戦線を開き、イランをより広範な紛争に巻き込む可能性、更にレバノン内戦の引き金となる可能性もある。

 アル・ヌスラ戦線をテロ組織リストから外す決定は、アメリカの地域協力者が、この組織を公然と支援し、シーア派共同体に対する攻撃に利用するのを可能にする意図と密接に関連するように思われる。これは単なる外交的な動きではなく、国際法擁護を装う計画的なテロ利用だ。

 この文脈で、共通の抵抗戦線を強化することが不可欠だ。核抑止力によるものであれ、あらゆる戦線での抵抗によるものであれ、アメリカ、シオニスト、ワッハーブ派、ジュラーニー派のあらゆる手段を、どんな名称で呼ばれようとも、阻止し、無力化することが急務だ。いずれにせよ、イランは打倒されなければならない。イランは西アジアにおける最大の敵で、決して見逃すことはできない。

 一方、トランプ政権下のアメリカは、この繰り返しを熟知している。2020年、大統領は国際協力協定のためバグダッドを訪れていたガセム・ソレイマニ将軍暗殺を命じ、その後、全国記者会見で誇らしげに宣言した。その際、イランの怪物からこの地域を「解放する」という約束を彼は繰り返した。イスラエルによる12日間の攻撃後、国際メディアは速やかに態勢を立て直し、今もなお、イランを怪物として描き続けている。
 
地形は変化する

 だがアメリカは世界の番犬としての立場から後退しつつある。どれほど強大でも、軍事力はもはや十分でなく、政治的影響力ももはや存在しないためだ。15年前なら、12日間に及ぶ戦闘はイランにとって大虐殺を意味していたはずだ。だがイランは変化し、今や世界大国で、世界の安定にとって重要な国になっている。ところが今日アメリカにできるのは、せいぜい一連の標的攻撃で、失敗した電撃戦から同盟国を救うことくらいだ。

 それでもなお、ある種の考え方はなかなか払拭できないようだ。ドナルド・トランプはジョージ・W・ブッシュの後を継ぎ、テヘランに対し極端な要求を突きつけ、全面降伏を要求している。かつて、こうした要求は成果を上げ、ユーゴスラビアはコソボ割譲を余儀なくされ、イラクは占領され、リビアは混乱に陥った。だが今日、この戦略はもはや通用しない。イラン政権転覆は未達成だ。テヘランの弾道ミサイル開発計画は依然継続しており、核開発計画も依然進展している。  国際舞台において依然、力による影響力を行使できることを事実をもって示さざるを得ない状況に、ワシントンは近々直面するだろう。さもなければ、一極秩序に対する抵抗の波は更に激化し、緩やかながらも避けられない崩壊へ突き進むことになるだろう。

 そして今、長年イスラム・テロ対策擁護者を自称してきたアメリカは、テロリストを訓練し、彼らに国を丸ごと支配させている。かくしてISISの夢は実現した。ISISはこれら地域を支配し、その立場を利用して地域を終わりのない不安定さと恐怖と広範囲な紛争の危険性が高い状態に保てるのだ。再び、いじめっ子連中の地政学で、あらゆる人々を傷つけると脅迫している。だが愛しいアメリカという名のいじめっ子よ、お前のパンチはもはや、さほど恐ろしくない。打撃を受け止め、力で反撃するよう学んだ世界がある。

 国際的幾何学は変化しており、ワシントンは、それを受け入れる必要がある。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2025/07/09/usual-sympathy-us-for-terrorists/

----------

  Real Scott Ritter
38 Minutes: The Trailer 2:09
38 Minutes is a documentary film which highlight's the danger of nuclear war, and the need to take proactive measures to prevent nuclear conflict by promoting arms control and disarmament.

Scott Ritter
Jul 17, 2025>;

 植草一秀の『知られざる真実』
応仁の乱から戦国時代へ
 今朝の孫崎享氏メルマガ題名
ロイターは独占記事で情報筋を引用し、「プーチン大統領、トランプ大統領の制裁強化の脅しにも動じず、ウクライナでの戦闘を継続、さらに領土を奪取する可能性も」と報道。私もこの情報に同意。最重要要素は戦場でウクライナ軍が露軍を押し戻す可能性がない事

« プーチン大統領:欧米諸国とロシアの対立はイデオロギーの問題ではない | トップページ | 帝国は我々の知性に対する絶え間ない侮辱だ »

イラン」カテゴリの記事

アメリカ」カテゴリの記事

アメリカ軍・軍事産業」カテゴリの記事

イスラエル・パレスチナ」カテゴリの記事

シリア」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« プーチン大統領:欧米諸国とロシアの対立はイデオロギーの問題ではない | トップページ | 帝国は我々の知性に対する絶え間ない侮辱だ »

お勧め

  • IWJ
    岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal

カテゴリー

ブックマーク

最近のトラックバック

無料ブログはココログ