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2025年6月 8日 (日)

今やグレタ・トゥーンベリ暗殺を主張するイスラエル支持者連中



❖ アメリカのリンゼー・グラム上院議員は「グレタ・トゥーンベリ、イスラエルの海上封鎖突破を目指すガザの船団と共に出航」と題した記事をツイートし「グレタと彼女の友人たちが泳げることを願う!」と注釈を添えた。

ケイトリン・ジョンストン
2025年6月2日

 物語のマトリックスの端からのメモ

 この英語記事の朗読を聞く(朗読:ティム・フォーリー)。



 「イスラエルの海上封鎖突破を目指すガザ船団と共にグレタ・トゥーンベリ出航」と題した記事をアメリカのリンゼー・グラム上院議員がツイートし「グレタと彼女の友人たちが泳げるといいな!」と意見を添えた。

 どういうわけかオーストラリアのシオニスト系シンクタンク所員アルセン・オストロフスキーがグラムをしのいて「ほら見ろ、ハマスとの連帯を示すため小聖戦戦士グレタ・トゥーンベリがガザに入ろうとしている。彼女の船団に何かあったら大いに悲しいはずだ」とツイートしたのだ

 イスラエルとその支持者連中について近頃私を驚かせるようなことは余りない。だが、もし数年前にタイムスリップしたとすれば、グレタ・トゥーンベリ暗殺をイスラエル支持者が公然と支持するような時代になった経緯を人々説明するのは難しいはずだ。



 バイデン、トランプ双方の政権下でガザ停戦交渉が失敗し続けている理由は、アメリカ政府の支援を受けるイスラエルが、一時中断後、大量虐殺を再開する権利を主張し続けているためだ。

 問題の大きな部分は、これが戦争ではなく、大量虐殺であることだが、大量虐殺終結を必要とする停戦協定をイスラエルが拒否し続けているにもかかわらず、全ての枠組みが「戦争」を終わらせるはずの「停戦」交渉に集中しているのだ。

 ハマスは大量虐殺終結を主張し、イスラエルは「それはできないが、数週間なら戦争は一時停止可能だ!」と言う。するとマスコミは「ハマスが停戦拒否」と報道し「この恐ろしい戦争を終結させるために交渉できないのは実に残念だ!」とリベラル派が言う。

 だが、これは戦争ではなく、ジェノサイドだ。戦争終結は交渉で決められるが、ジェノサイド終結は交渉できない。ガザにパレスチナ人がいなくなるまで、死か民族浄化により殺戮を続けるとイスラエルは公然と宣言している。残された人質よりも、ガザから全てのパレスチナ人を排除することをイスラエルは望んでいる。平和よりも、ガザから全てのパレスチナ人を排除することを望んでいるのだ。パレスチナ領土からパレスチナ人を一掃すること以外、イスラエルが望むものを、ハマスは何も申し出ようがない。

 もしこれがジェノサイドとして扱われていたら、法を遵守する全ての国々が介入してイスラエルに停止を迫るだろう。だが、これが誤って「戦争」として扱われているため、彼らはただ傍観し、停戦交渉について時折愚痴をこぼすだけで、イスラエルによるジェノサイド継続を可能にしているのだ。



 今週末の大きな論争は、ジャーナリストのグレン・グリーンウォルドが出演しているセックス・テープの出現だった。グリーンウォルドは、このテープは「私が知らないうちに、同意もなしに」公開され、動機は「悪意ある政治的なもの」だと主張している。

 グリーンウォルドがこの件について公式声明を出した後、ツイッターには政治的立場を問わず彼の支持を表明する評論家や一般の人々が殺到し、セックス・テープの公開がもたらすはずだった効果は明らかに無効化された。

 これを人類の立派な勝利と私は私は呼ぶつもりだ。



 ダマスカスに傀儡政権があるのを受けて、アメリカは長年指定してきたテロ支援国家からシリアを外そうとしている。「ありがたいことに、アサド政権が終焉し、テロ支援国家問題はなくなった」とトーマス・バラック・アメリカ特使が主張した

 これは「テロリスト」指定は「アメリカの権益に沿わない」という意味に過ぎないとアメリカが認めたことを意味する。シリア新大統領は、実際はISISとアルカイダ幹部で、文字通りシリア・アルカイダ指導者だった。だが彼がアメリカ寄りないため「テロ」はもはや懸念事項でないのだ。



 支配者連中は、この事態を予想していなかった。ガザでのホロコーストに対する猛烈な反対を大衆が20ヶ月も続けるとは思っていなかった。2023年10月、それが普通起きることなので、全ての抗議活動や怒りはすぐ収まるはずだとお互い確信していたに違いない。

 ところが結局そうならなかった。この事件を人々は背景に追いやろうとしなかった。たとえ極端な偏向があったにせよマスメディアも報道し続けざるを得なかった。全く報道しなければ世間の信頼を失ってしまうからだ。結局人々は自ら情報を拡散し続けるはずだ。

 大使館職員二人が殺害された際に、イスラエル擁護者連中がどれほど興奮したか覚えておられるだろうか? 「よし、これで親パレスチナ運動は終わりだ! パレスチナ解放など、もう許さんぞ! ああ、よかった。人々はこの件を放っておかないはずだと懸念していたんだ」と連中は言っていた。

 だか事態はそうはゆかなかった。連中の意見は誰も受け入れなかった。大使館職員殺害事件は日々のニュースで片付けられ、忘れ去られたが、一方、ガザ問題は残った。

 それがいかに奇跡的なことかを改めて強調しておく価値があると私は思う。支配体制にとって、これは全く予想外で予期せぬ出来事だったろう。帝国支配下での生活に我々がすっかり疲弊し抑圧されていると彼らは本気で思っていただろう。だから何の抵抗もせず、ガザについて、連中がしたいことを何でもさせておけと考えていたのだ。だが彼らは間違っていた。

 まだ我々には命が残っている。それは支配者連中が、ディストピアや環境災害や核戦争の瀬戸際に我々を引きずりこむのを我々が傍観するだけの既定の結果ではない。革命は実現不可能な夢物語ではない。かすかな希望の光がまだ残っている。

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 画像はKushal Dasによる、Wikimedia Commonsより(CC BY-SA 4.0)。

記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2025/06/02/israels-backers-are-now-advocating-the-assassination-of-greta-thunberg/

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