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2025年5月 7日 (水)

習近平、ルラ、マドゥロが5月9日モスクワ祝賀に出席すれば安全に責任を持てないと恫喝するウクライナ



エドゥアルド・バスコ
2025年5月4日
Strategic Culture Foundation

 ソ連崩壊後の暦で最も重要な日に停戦を遵守するのを拒否して、ゼレンスキー大統領は、5月9日に何の価値も感じていないことを示している。

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 ウクライナ「大統領」ウラジーミル・ゼレンスキーは、5月9日に赤の広場で行われる戦勝記念日の軍事パレードに出席するためモスクワを訪問する予定の、いわゆる「グローバル・サウス」諸国の指導者を再び脅迫した。中国の習近平国家主席、ブラジルのルラ大統領、ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領、キューバのディアス=カネル大統領、ベラルーシのルカシェンコ大統領、セルビアのアレクサンダル・ブチッチ大統領、ベトナムのト・ラム大統領、ブルキナファソのトラオレ大統領、スロバキアのフィツォ大統領らが、祝賀行事に出席するとみられる国家元首だ。

 3日(土)ゼレンスキー大統領は、ウクライナ報道陣への声明で、習近平国家主席をはじめとする各国首脳の今週のロシア訪問について問われて「第二次世界大戦におけるナチズム打倒を記念する祝賀行事の最中にロシア領内で彼らに何が起きるか責任を負いかねる」と答えた。「彼ら(ロシア人)が皆様の安全を保証しているのだから、我々は何の保証もしない」と付け加えた。

 2024年半ばに任期満了を迎え、選挙の無期限延期の恩恵を受けているゼレンスキー大統領は、今週のモスクワ訪問に関する安全保障上の問題について、外国首脳(名前は伏せた)から質問を受けたと述べた。大統領は、これら首脳に対し、今後起こりうる事態についてキーウは責任を負わないと伝えたと述べた。また、軍事パレード当日にモスクワで放火や爆発が発生した場合も、ウクライナは責任を負わないとも表明した。

 俳優から政治家に転身した彼が対ナチス・ドイツ戦勝80周年記念式典におけるモスクワの安全保障について脅迫的発言をしたのは、これで二度目だ。先週火曜日には、ロシアは「自国パレードが危険にさらされているのを懸念しており、それは当然だ」と発言した。

 ゼレンスキー大統領が婉曲的脅迫をする一方、側近は公然と脅迫をしている。水曜日、ウクライナ・メディア・インタビューで「我々が赤の広場を攻撃する時が来る。5月9日であろうと、それ以降であろうと、その時は来る」と(ルーマニア議会)最高会議のユーリ・パヴレンコ副議長が述べた。ロシアの首都には「ウクライナの地に多大な悲しみをもたらした正当な軍事標的が満ち溢れている」と彼は述べ、攻撃の可能性を正当化した。

 4月末、ロシア連邦のウラジーミル・プーチン大統領は、5月8日、9日、10日、11日の完全な一方的停戦を発表した。これらの日は、1945年5月9日にドイツ国会議事堂にソ連国旗が掲揚されたことを記念する、赤軍とソ連人民によるヒトラー・ナチスに対する勝利を記念するロシアの祝日だ。これは2ヶ月足らずで3度目の停戦で、本格的停戦としては2度目となる。まず、ロシアは3月18日から4月18日まで、ウクライナ管理下のエネルギー・インフラ攻撃を一時停止した(キーウはこの停止措置に同調しなかった)。次に、モスクワは復活祭停戦を宣言した(ロシアの報道によると、ウクライナはこれまで何度も合意に違反していたにもかかわらず、今回は公式に遵守した)。

 現在、ウクライナ政権は、戦勝記念日にロシアが発表した停戦に従うことを拒否している。土曜日「5月9日にプーチン大統領が孤立から逃れるため、穏やかな雰囲気を醸成し、クレムリン広場に集まるプーチン大統領の指導部や友人や協力者など、誰もが安心し、安全に過ごせるようにするために、このような行動を取るのを支持する者は誰もいないだろう。(中略)我々は、戦争状態にあるか、プーチン大統領が停戦の用意ができているのを示すかのいずれかだ」とゼレンスキー大統領は述べた。

 ゼレンスキー大統領は、ソ連崩壊後の暦で最重要な日に停戦を遵守するのを拒否し、5月9日に何の価値も感じていないことを示している。実際、2013年末のユーロマイダンでのクーデター以来、ウクライナ国民とロシアが常に「大祖国戦争」と呼ぶ戦争記憶のあらゆる痕跡を、キーウ独裁政権は消し去ろうとしてきた。

 ウクライナ政権によれば、ナチズムを打ち破ったのはウクライナ国民とロシア国民ではなく、イギリスの支援を受けたアメリカだった。実際、新政府プロパガンダによれば、ナチズムは大悪とさえみなされていなかった。真の悪はウクライナ人を抑圧したソ連だった。それどころか、ドイツ・ナチズムはウクライナを占領し、共産主義支配から解放したのだ。

 これが現ウクライナ政権が支持する言い分なのは驚くべきことではない。結局、この政権は第二次世界大戦中にナチスに協力した傀儡政権の末裔なのだ。ユーロマイダン・クーデターの先頭に立ったのはステパン・バンデラとアンドレイ・メリニク率いるウクライナ民族主義者組織に触発されたネオナチ政党や民兵や集団(アゾフ大隊、プラヴィ・セクター、スヴォボダ)だった。新ウクライナ・ナチスは新政権で重要な地位に上り詰め、大臣、副大臣、知事、市長に就任した。彼らは警察と軍隊も掌握し、準軍事組織を吸収した。だが民兵は依然政治弾圧活動を続け、街頭で自由に象徴を掲げており、左派政党や組織は禁止されている。

 1940年代のナチス・ドイツによるウクライナ占領に協力したメルニクやバンデラや他の人々の誕生日をウクライナ当局は毎年祝っている。彼らの名を冠した像や記念碑や広場や通りや大通りが建設されている。当然ながら、彼らはキーウ現政権がほぼ12年間試みてきたことと全く同じことをしたのだ。つまり、ロシア系住民、ユダヤ人、ポーランド人や彼らの政敵だった共産主義者や反ファシストを迫害し、投獄し、大量虐殺し、恐怖に陥れたのだ。

 プーチン大統領が戦勝80周年記念式典で発表した停戦を受け入れることは、事実上、ウクライナをナチス占領から解放したのは、ロシアと反ファシスト・ゲリラに率いられたソ連だったことを認めることになる。そして、この占領はキーウ現政権を鼓舞する偶像崇拝者連中に支持されていたのだ。それは赤軍の役割を想起させ、現在多くのウクライナ人が開催を禁じられている祝賀行事を正当化することになる。ロシア国民と共に5月9日を祝うことは、既に極めて不人気で信用を失っているゼレンスキー政権に疑問を投げかけることになるかもしれない。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2025/05/04/ukraine-threatens-xi-lula-maduro-with-attacks-for-attending-moscow-may-9/

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