ロシア、トランプ大統領のウクライナ戦争凍結案を拒否
2025年4月28日
Moon of Alabama
アメリカ、欧州、ウクライナ間の停戦交渉の詳細は、ウクライナ紛争の終結に、ほとんど関係がないにもかかわらず、引き続き注目を集めている。
ブラジルの新聞「オ・グロボ」(ポルトガル語)インタビューで、ウクライナでの和平に対するロシアの要求をロシアのセルゲイ・ラブロフ外相が改めて繰り返した。
必要なこと。
以下のことも必要だとラブロフは主張している。(機械翻訳を編集)
一方、アメリカは、親ウクライナ派(でネオコン?)のケロッグが長らく推進してきた路線に沿って、ウクライナおよびヨーロッパと停戦条件について公然と交渉している(ここも)。
これを見れば、(元)ウクライナ大統領ウラジミール・ゼレンスキーに「停戦阻止役」という汚点をロシアがまんまと押しつけられたのは滑稽だ。
早期合意を求める圧力をアメリカが強めているにもかかわらず、紛争の早期解決をロシアは期待していない。5月8日から10日まで、つまり第二次世界大戦の勝利80周年にあたる5月9日を目前に控えた新たな一方的停戦をロシアは発表したばかりだ。
これは条件さえ整えば、ロシアは停戦協定を順守する意思があることを示すもう一つの公的兆候だ。
依然トランプ大統領は、キーウ・モスクワ紛争における中立的な仲介者のように振る舞おうとしている。彼は自分の「偉大さ」を誇示する和平協定を成立させたいのだ。
だが、アメリカは、これまでも、これからも、ロシアとの戦争の主役であり続ける一方、ウクライナは単なる代理勢力として血を流す存在に過ぎない。自分が戦争の主役なのを未だに受け入れられないため、戦争を終結させる迅速な解決策をトランプは提示できないのだ。
ロシアは戦争に勝利しつつある。解決策は、アメリカが(黙って)敗北を受け入れる覚悟ができた時にのみ見いだせるだろう。
トランプは今でも、戦争を終結させて「勝利」宣言することが可能だ。だが、それはロシアが提示する条件に彼が同意する場合に限られる。
記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2025/04/russia-continues-to-reject-trumps-attempt-to-freeze-the-war-in-ukraine.html#more
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The Chris Hedges Report
Chris Hedges
May 01, 2025
今朝の孫崎享氏メルマガ題名
Moon of Alabama
アメリカ、欧州、ウクライナ間の停戦交渉の詳細は、ウクライナ紛争の終結に、ほとんど関係がないにもかかわらず、引き続き注目を集めている。
ブラジルの新聞「オ・グロボ」(ポルトガル語)インタビューで、ウクライナでの和平に対するロシアの要求をロシアのセルゲイ・ラブロフ外相が改めて繰り返した。
必要なこと。
- ウクライナとロシアとの交渉禁止の解除
- 1990年代のウクライナ国家主権宣言に従って、ウクライナは中立・非同盟国の地位に戻ること。
- ロシアの言語、メディア、文化、伝統、ロシア正教など、ロシアの全てを法的、物理的に破壊する政策の終焉
- クリミア、ドネツク人民共和国、ルガンスク人民共和国、ヘルソンおよびザポリージャ地域のロシア所有権の国際的承認。
以下のことも必要だとラブロフは主張している。(機械翻訳を編集)
ウクライナにおける非ナチ化作業や、西側諸国による制裁や訴訟や逮捕状の解除や、「凍結」されている資産のロシア移送に関する日程。また、ロシア連邦の安全保障や、ロシア西部国境におけるNATOや欧州連合(EU)や加盟諸国による敵対的活動によりもたらされる脅威に対する保証の確立も我々は要求する。2024年6月14日にロシアのウラジーミル・プーチン大統領が長々と説明して以来、ロシアの立場に変化はない。
一方、アメリカは、親ウクライナ派(でネオコン?)のケロッグが長らく推進してきた路線に沿って、ウクライナおよびヨーロッパと停戦条件について公然と交渉している(ここも)。
ケロッグの暗黙の仮定は、制裁の脅威に対してロシアは非常に脆弱で(ロシア経済は脆弱とみなされている)耐えられないほど大きな死傷者を出しており、戦争は膠着状態にあるというものだった。より大規模な和平合意に向けた明確な道筋を示さずに、ロシアは紛争の一時的凍結を約束することはできないし、約束するつもりもないと、オ・グロボ紙インタビューでラブロフ外相は改めて明言した。
それら条件はロシアと、想定される弱点に関する明らかに誤った前提に基づいて構築されたものだったのに、提案した、これら停戦条件に、ロシアは容易に同意するとケロッグはトランプを説得したのだ。
…
現実には、ケロッグの前提は全て何の根拠もなかった。しかしトランプはそれを信用したようだ。その後、プーチン大統領と3回にわたる長時間の個人会談をスティーブ・ウィトコフが行い、政治的枠組みが合意されるまでは、いかなる停戦も受け入れないとプーチン大統領が繰り返し述べたにもかかわらず、ロシアがウクライナで被ったとされる深刻な「敗北」のため、ケロッグの緊張緩和案をロシアは受け入れざるを得ないはずだと、ケロッグ側は安易に想定し続けた。
こうした経緯を考えれば、今週パリでルビオが説明した停戦枠組みの条件は、軍事手段により目的の実現を期待している国家に対する条件ではなく、まさに降伏しようしている当事者に適切な条件を反映するものだったのは意外ではない。
本質的に、ケロッグ構想は、ロシアに対する消耗戦を継続する選択肢を残しておきたいという希望に沿った条件で、アメリカに「勝利」をもたらすことを目指していた。
これを見れば、(元)ウクライナ大統領ウラジミール・ゼレンスキーに「停戦阻止役」という汚点をロシアがまんまと押しつけられたのは滑稽だ。
早期合意を求める圧力をアメリカが強めているにもかかわらず、紛争の早期解決をロシアは期待していない。5月8日から10日まで、つまり第二次世界大戦の勝利80周年にあたる5月9日を目前に控えた新たな一方的停戦をロシアは発表したばかりだ。
これは条件さえ整えば、ロシアは停戦協定を順守する意思があることを示すもう一つの公的兆候だ。
依然トランプ大統領は、キーウ・モスクワ紛争における中立的な仲介者のように振る舞おうとしている。彼は自分の「偉大さ」を誇示する和平協定を成立させたいのだ。
だが、アメリカは、これまでも、これからも、ロシアとの戦争の主役であり続ける一方、ウクライナは単なる代理勢力として血を流す存在に過ぎない。自分が戦争の主役なのを未だに受け入れられないため、戦争を終結させる迅速な解決策をトランプは提示できないのだ。
ロシアは戦争に勝利しつつある。解決策は、アメリカが(黙って)敗北を受け入れる覚悟ができた時にのみ見いだせるだろう。
トランプは今でも、戦争を終結させて「勝利」宣言することが可能だ。だが、それはロシアが提示する条件に彼が同意する場合に限られる。
記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2025/04/russia-continues-to-reject-trumps-attempt-to-freeze-the-war-in-ukraine.html#more
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The Chris Hedges Report
The West Serves as Israel's Police (w/ Richard Medhurst) | The Chris Hedges Report 42:22Richard Medhurst's persecution by both British and Austrian authorities signifies a major escalation in Israel's and its allies' full throated attack against the press in the West.
Chris Hedges
May 01, 2025
今朝の孫崎享氏メルマガ題名
トランプ関税で米国経済はどうなるか。消費者心理は悪化。4月は5年ぶり低水準 期待指数も大幅低下、コンファレンス・ボード①米消費者信頼感指数は86.0(1985年を100)、前月から7.9ポイント低下、②今後12ヶ月間の米国景気後退の可能性72%。
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