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2025年4月30日 (水)

「世界に轟く死を願う」―真実を伝えたためイスラエルに暗殺されたジャーナリスト



イスラエルは真実の敵であるため、ジャーナリストを敵とみなしている。

ケイトリン・ジョンストン
2025年4月19日

 この英語記事の朗読を聞く(朗読:ティム・フォーリー)。

 水曜日、彼女の家族の家を狙った空爆で、報道写真家をイガザ地区でスラエルが暗殺した。前日に彼女が出演するドキュメンタリーが来月カンヌで初公開される予定だと発表された翌日だった。

 彼女の名前はファティマ・ハソウナ。彼女の家族9人も爆撃で亡くなったと伝えられている。彼女は数日後に結婚予定だった。

 このドキュメンタリーは「魂を手に乗せて歩こう」と題されており、イスラエルによるガザでの犯罪を描いている。

 昨年8月のインスタグラム投稿で、ハソウナは次のように書いている。  
「もし死ぬなら、轟音を立てて死にたい。ただの速報ニュースでも、集団の中の一人になるわけでもなく。世界中が耳にする死、時を超えて残る衝撃、そして時や場所に埋もれることのない永遠のイメージとして残るように死にたい。」

 自分のカメラを、世界を変え、家族を守るための武器とみなしているとハソウナは語り、ミドル・イースト・アイが共有した動画の中で次のように述べている。  
ファティマとして、私は写真とカメラを武器だと信じている。だからカメラを私のライフルだと思っている。何度も、様々な状況で、友達にこう言う。「見てください。ライフルに装填するのは弾丸ではない。さあ、カメラにメモリーカードを入れよう」。これがカメラの弾丸、メモリー・カードだ。世界を変え、私を守ってくれる。私に何が起きているのか、他の人に何が起きているのかを世界に示してくれる。だから私はこれを武器だと考え、それで自分を守ってきたのだ。家族が忘れ去られないように。人々の物語を記録し、私の家族の物語が消えてしまわないように。
 どうやらイスラエルも、ハソウナのカメラを武器とみなしていたようだ。

 ライアン・グリムはツイッターで次のように述べている。  
これが意図的な行為だったとしたら――明らかにそうだった――その意味を考えてみて頂きたい。イスラエル国防軍のある人物が、ファトマの映画がカンヌ映画祭に出品されたというニュースを目にした。そして、その人物は彼女を暗殺することを提案した。他の人々がその提案を検討し、承認した。そして、他の人々がそれを実行したのだ。
 イスラエルはガザ地区で記録破りの数のジャーナリストを殺害する一方、ガザ地区への あらゆる外国メディアの出入りを一切遮断している。これは、イスラエルがジャーナリストを敵視しているからだ。イスラエルがジャーナリストを敵視するのは真実を敵視しているためだ。

 イスラエルと欧米諸国の支援者は、真実とイスラエルへの支持は相反するのを理解している。イスラエルを支持する人々は真実に興味がなく、真実に興味を持つ人々者はイスラエルを支持しない。

 だからこそ、世論を動かすためイスラエルが宣伝予算を大幅に増やす一方、ガザではジャーナリズムの光が積極的に消されつつある。

 だからこそ、ファティマ・ハソウナのようなジャーナリストは暗殺され、一方で主流メディアとして知られる欧米プロパガンダ機関はイスラエル犯罪の真実を隠すため不正ジャーナリズム行為を犯している

 だからこそ、西側諸国のジャーナリストはガザへの立ち入りを禁じられており、一方、西側諸国の機関はイスラエルの犯罪行為について声を上げる人々を沈黙させ、国外追放し、解雇し、疎外している。

 イスラエルと真実は共存できない。イスラエルの敵もイスラエルもそれを知っている。だからこそ、イスラエルの主要な武器は爆弾や銃弾やプロパガンダや検閲や妨害で、一方、イスラエルの敵の主要な武器はカメラなのだ。

ファティマ・ハソウナの死は確かに聞こえた。この大きな音が、眠りから覚めた人々の目を次々と目覚めさせている。

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 画像はFatima Hassounaから

記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2025/04/19/i-want-a-death-that-the-world-will-hear-journalist-assassinated-by-israel-for-telling-the-truth/

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 寺島メソッド翻訳NEWSが「オデッサ労働会館虐殺事件に有罪判決」記事を翻訳された。

やっとオデッサ労働会館虐殺事件に有罪判決―キット・クラレンバーグの筆による精緻な分析
 2014年5月7日に、当ブログで、この事件に関わる下記記事を掲載した。ロシア特別作戦の遠因の一つではと思われるウクライナ右翼による、2014年5月2日、オデッサでのロシア人住民虐殺事件。

キエフと右派セクターによるオデッサ水晶の夜 (写真・閲覧注意!)
 なぜか重要な画像のリンクが切れている。上記記事末尾に読者の方からご教示頂いた「魚拓」リンクを記した。魚拓ではリンク切れの画像が全て見られる。  当時も今も「マスコミ(紙媒体であれ、ネットであれ)」による、この事件報道報の記憶皆無。

 2024年5月3日にも下記記事を翻訳掲載した。
オデッサ虐殺から10年…NATOの犯罪を隠蔽する欧米メディアの沈黙

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