とうとうアメリカが耳を傾けるようになったため期待できそうな米ロ和平交渉

2025年2月21日
Strategic Culture Foundation
歴史的首脳会談がトランプとプーチンの間で行われる予定だ。ロシアや世界との平和を絶対望んでいないアメリカ帝国主義の邪悪な根深い勢力に、トランプは勝つことができるだろうか?
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外交とは政治を機能させる芸術だが、今週アメリカとロシアの高官がサウジアラビアの首都リヤドで会談した際、まさにその啓発的な例を我々は目にしたのだ。
この会合は、先週のドナルド・トランプ大統領とロシアのウラジミール・プーチン大統領の画期的電話会談から僅か五日後に開催された。先週の社説で述べた通り、アメリカ主導のNATO軍事圏とロシアの代理戦争で、壊滅的核戦争に発展する恐れがあった三年間のウクライナ紛争終結に向けて、トランプ大統領は重要な第一歩を踏み出した。
サウジアラビアで会談したのは、アメリカ側はマルコ・ルビオ国務長官、マイク・ウォルツ国家安全保障担当大統領補佐官、トランプ大統領特使スティーブン・ウィトコフだった。ウィトコフ特使は数週間前にモスクワを訪れ好評を博していた。アメリカに新たな前向きな活力を彼はもたらしたようだ。
ロシアからは老練の外務大臣セルゲイ・ラブロフ、プーチン大統領の国際問題担当補佐官ユーリー・ウシャコフ、ロシア直接投資基金代表キリル・ドミトリエフが出席した。ドミトリエフ参加は、議題がウクライナの紛争停止実現より遙かに大きなものであることを予感させ、ワシントンとモスクワの地政学的、地経学的関係の野心的新規まき直しを示唆した。
協議は4時間半続いた。その後、双方別々に、今回の協議が建設的で、広範囲かつ詳細なものだったことに満足の意を表した。
したがって、この高官級会談は、ウクライナでの紛争に平和的終結をもたらすだけでなく、世界二大核保有国間の正常かつ生産的関係を回復するための長らく遅れていた交渉過程の有望な起点となる。
注目すべきは、これがアメリカとロシアの三年以上ぶりの公式会談だったことだ。やりとりの空白は嘆かわしいもので、主にアメリカの非理性的でイデオロギー的敵意によるものだった。
凍結された関係を打破し、ウクライナ紛争を終わらせ、正常な二国間関係を回復するためロシアと再交渉するという選挙公約をトランプ大統領は果たした。これは大いに評価に値する。
一方、尊重すべきアメリカとの外交交渉に応じる用意があるとプーチン大統領は一貫して述べている。
2021年12月に、紛争を回避するための外交手段をロシアは提案していたが、今週の国連安全保障理事会での証言でロジャー・ウォーターズが雄弁に指摘した通り、その提案はバイデン政権とヨーロッパのNATO同盟諸国に即座に拒否されていた。
同じことは、ミンスク合意(今週で10周年)、イスタンブール合意(2022年3月)、INF全廃条約(トランプが一方的に破棄)、ABM条約(息子ブッシュが2003年に破棄)、冷戦後デタント(ブッシュ・シニアとクリントン政権下)の長期にわたる裏切りなどについても言える。
従って、ロシアおよびソ連との取り引きにおける不誠実さと裏切りの矯正不可能な歴史のおかげで、アメリカは多くの信頼を回復しなければならない。
トランプ大統領とプーチン大統領の歴史的首脳会談が予定されているが、日時や場所はまだ確定していない。
一方、アメリカとロシアは持続可能な和平合意に向けて幅広い問題に対処するため特使を任命する予定だ。
リヤドでの会談についてラブロフ外相は好意的に語り、双方が耳を傾けただけでなく、理解し合ったと述べた。
それが重要な点だ。あまりに長年、ロシアの国家安全保障上の懸念にアメリカは耳を傾けず理解もしなかった。特に、ロシア国境に向けるNATOの容赦ない攻撃的拡大に対するロシアの度重なる懸念を。
ウクライナ紛争終結に何が含まれるべきかについてロシアは明確な条件を示した。条件の中には、ウクライナはNATOに加盟せず、ヨーロッパに包括的安全保障条約が必要だというものがある。
今週のアメリカの交渉担当者の思慮深く、敬意ある対応は、ロシアとの紛争解決にトランプ政権が真剣に取り組み、深い歴史的背景を理解していることを示している。我々は1月31日の論説で、トランプにそれができるかどうか疑問を表明した。だが少なくともこれまでのところ、我々の懸念が間違っていたことをトランプは証明しつつある。
合意の詳細条件や実施方法について議論するのは時期尚早だ。現段階では、外交と政治が機能していることを示したことが重要な成果だ。
リヤドでの協議の大半は、大使の任務と外交交渉の正常化復活に関するものだった。過去10年、ロシアに対する虚偽主張(例えば、ロシアの選挙介入というデマ)により、政府間やりとりの正常機能という分野は、バイデン政権とオバマ政権下で妨害されてきた。外交を進め成功させるには、こうした障害を全て取り除かねばならない。少なくともアメリカは、自国の政策がいかに破壊的だったかを認識し、暗黙のうちに認めている。
リヤドでの協議に、熟練の実務家スティーブン・ウィトコフとロシアの経済担当長官キリル・ドミトリエフが参加していたことも重要だ。二人はアメリカとロシアの経済協力について協議した。それは必然的に国際銀行業務への障壁を含むロシアに対する不当制裁をアメリカが撤回することを意味する。
トランプとプーチン大統領は両者とも中心的対話相手だ。トランプは、プーチン大統領を対等な立場で尊重し、ウクライナ戦争を終わらせるという基本的礼儀を示した。また、ロシアに対する地政学的敵意を阻止したいとも考えている。トランプが任命した特使は、彼の目的を遂行する能力があるようだ。
一方、ロシアとウクライナに関してのみならず、何十年も続いてきた帝国主義のならず者国家ではなく、法を遵守する国として、ロシアや他の国々と再び関与するために、アメリカが何をすべきかについても、和平条件が名誉ある実行可能なものとなるよう保証する深い歴史的、知的理解をプーチン大統領は持っている。
キーウの傀儡政権やヨーロッパNATO属国諸国は、その狙いには無関係だ。
キーウ政権やヨーロッパの従僕連中に対する軽蔑をトランプは当然のように示した。こうした取るに足りない連中、平和外交のこの初期段階に関与しなかったのは全く適切だった。ウクライナは正当な大統領を選出する必要があり、その後、どこかの段階で、ロシアに対する愚かな制裁解除についてヨーロッパ諸国と相談できるだろう。
来週、トランプ大統領の平和外交について更に詳しく聞くため、イギリスとフランスの首脳がワシントンに招待される。
ウクライナに平和維持軍を装って派遣される、いかなるヨーロッパNATO軍もロシアは断固拒否している。自分の重要性に幻想を抱くな、いかなる軍事的冒険も絶対やめろとヨーロッパの手下連中にトランプは告げる必要がある。EUのウルズラ・フォン・デア・ライエンやカヤ・カラスやオランダ人で果敢さが売り物のNATO道化師マルク・ルッテなどのロシア嫌い連中も無視すべきだ。彼らの貢献は完全に逆効果で、軽蔑にさえ値しない。
今週サウジアラビアで行われた直接的で真剣な協議が継続されれば、アメリカとロシア両国がウクライナ問題で最終的に大きな合意に達し、世界平和がもたらされる兆しになる。この概念的枠組みの重要な変化は、アメリカがロシアに敬意を示す根本的で前向きな姿勢の変化により生じた。敬意と傾聴は、外交において最も重要な要素だが、アメリカ政治家には長年欠けていた。
これまでのところ、トランプ大統領は驚くべき成果を上げている。だがロシアや世界との平和を決して望まないアメリカ帝国主義の邪悪な勢力にトランプ大統領は勝てるのだろうか?
記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2025/02/21/us-russia-peace-talks-promising-because-finally-americans-listening/
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Judging Freedom マルコ・ルビオもイスラエルに大量資金援助。サリバンらと変わらない。
Aaron Maté : Zelenskyy's Hostility to Peace 21:34今朝の孫崎享氏メルマガ題名
問い「安倍銃殺の山上容疑者の裁判が行われていないのは何故か。裁判なしの長期勾留は法的に問題ないのか。裁判を行わないことに疑念をもつ報道がないのは何故か。山上容疑者は逮捕時動機などを話したとされているが、健康状態が拘留中悪化したのか。」
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