停戦期限が近づく中、新たな残虐行為言説を推進するイスラエル

停戦交渉の重要期限が迫る中、イスラエルとその擁護者連中はガザ虐殺再開を正当化するため新たな物語を都合よく積極的に推進している。
ケイトリン・ジョンストン
2025年2月22日
この英語記事の朗読を聞く(朗読:ティム・フォーリー)。
停戦交渉の重要期限が迫る中、イスラエルとその擁護者連中はガザ虐殺再開を正当化するため新たな物語を都合よく積極的に推進している。
イスラエル人の子ども、クフィルとアリエル・ビバスは「2023年11月までにガザで人質に取られていたところテロリストに残酷に殺害された」と現在イスラエル国防軍は主張している。
金曜日「ハマスの嘘とは裏腹に、アリエルとクフィルは空爆で殺されたのではない。アリエルとクフィル・ビバスはテロリストに冷酷に殺害された。テロリストは2人の少年を撃ったのではなく、素手で殺した。その後、彼らはこれら残虐行為を隠蔽するために恐ろしい行為を犯した」とイスラエル国防軍のダニエル・ハガリ報道官が報道陣に語った。
イスラエルがこれら扇動的主張を裏付ける証拠を一切提示していないことを知っても過去1年半にわたりガザでの出来事を追ってきた人なら誰も驚かないはずだ。
彼特有のアメリカ英語のビデオ声明を発表し、子どもの拡大写真を振り回しながら、パレスチナ人はなんと野蛮な怪物かについてベンヤミン・ネタニヤフ首相が語った。
「ハマスは冷酷に彼らを殺害した」とネタニヤフ首相は言い、カメラは愛らしい赤毛の少女たちにズームインした。「イスラエル首相として、私は人質を処刑した蛮族が裁きを受けるまで休まないと誓う。彼らはこの世に生きるに値しない。私を止めるものは何もない。皆無だ。」
これは、ネタニヤフ首相が、今月初めにワシントンから帰国した際、彼はするはずだとイスラエル・メディアが予想していた通り、当初の合意になかった新たな実現の見込みがない要求を加えて停戦交渉を妨害しようとしていたまさにその時起きたのだ。ハマスとの停戦合意の6週間に及ぶ第一段階は、3月初めに期限切れとなる予定だ。
これは明らかに赤ん坊を銃剣で刺す残虐行為プロパガンダで、最も都合よい時に発表されたのだ。赤ん坊の首を切ったり集団強姦をしたり、その他多くのことに関しイスラエルが嘘をついているのが発覚した後で、こうした主張を鵜呑みにするのは愚か者だけだ。

だが、それは役目を果たしている。今やどこを見ても、停戦を終わらせ、無辜の子どもに復讐するためガザでの虐殺を再燃させようと呼びかけるイスラエル支持者の姿が見られる。タブレット マガジンの「連中は時間切れだ」という記事を私は読んだばかりだが、副題は「ビバス家の子どもの殺害は、パレスチナの隣人が誰かを正確に物語る18か月の恐怖の連続の最後を飾るものだ。ホワイトハウスの友人の支援を受け、イスラエルは強力な単独行動を通じて自国の将来を確保しなければならない」だった。
子どもたちの死因として最も可能性が高いのは、当時イスラエル政府が人質を拘束していた場所に爆弾を降らせていたことだとわかっているにもかかわらず、このようなことが起きている。2023年11月、ビバス家の子どもたちが母親とともにイスラエル空爆で死亡したとハマスが報じた。2023年12月、遺体をイスラエルに返還するとハマスが申し出たが、イスラエルはこれを拒否し「イスラエルはハマスのプロパガンダに基づく報告には対応しない」と報道陣に伝えたと主流メディアが報じた。
イスラエル空爆により毎日多くの女性や子どもが殺されていた地域で、イスラエル空爆で女性と2人の子供が殺されたことは、パレスチナ抵抗戦士が計画通り、子どもを交渉材料として利用するのではなく、自発的に子どもを素手で殺害すると決断することよりも、遙かにありそうなシナリオだと推測するのにハマスや他の誰かを信頼する必要はない。
https://twitter.com/SanaSaeed/status/1892860670074671305
ジャーナリストのムハンマド・シェハダが最近ツイッターで指摘した通り、既にイスラエルは、実際はイスラエル空爆で殺害された人質をハマスが殺害したと嘘をついてきた実績がある。2023年12月、人質3人の家族に、彼らはハマスに殺害されたとイスラエルは伝えた。人質の1人の母親は掘り続け、最終的に、彼らが隠れていたトンネルにイスラエル国防軍が「ガス」を噴射し、窒息死していたのを発見した。昨年9月、イスラエル国防軍は空爆で人質を殺害し、それについて嘘をついていたのを認めた。
三週間前、イスラエルはビバス家の死を停戦終了の口実にしようとしているとゼテオ記事でシェハダは正しく予想していた。これは、この事態が始まるずっと前からだ。シェハダは、ハマスが1年以上前にビバス家の子どもの死を発表していたにもかかわらず、親イスラエル派の言説支配者連中が、ビバス家の子どもが被害を受けたことが判明したら、ガザに大いなる復讐をしなければならないという主張を推進しているのに気づいた。彼らは子どもたちが死んだのを知っていたので、一月下旬に停戦が発表された後に、彼らの死が発覚すれば停戦を終わらせる正当な理由になるという言説を流布し始めた。

https://twitter.com/DropSiteNews/status/1893042058249805894
今日イスラエル軍はヨルダン川西岸でパレスチナ人の子ども二人を射殺した。二人とも背後から撃たれた。皆様がこの事件をご存知ないのも無理はない。なぜなら欧米政治・メディアは二人の白人の子どもの死に焦点を合わせすぎて、このような些細なことには注意を払わないためだ。
2023年以来、イスラエルはハマスの新たな残虐行為を「発見」し続ける必要があるのだ。そうしなければ、これまで終始イスラエルが一方的に残虐行為をしてきたのが見えてしまうためだ。最初は首を切られた赤ん坊、その次は「ハマスが集団強姦をしていたことが発覚した!」になり、今度はビバス家の子どもだ。
イスラエルがそうする必要があるのは、ハマスによる攻撃が、イスラエルが自らを被害者として位置づけられる最後の出来事だったためで、イスラエルはガザで桁違いにひどい虐待を犯しながら、その攻撃につけ込むのを極力長く引き延ばしてきた。これは全て怒りをかき立てて、イスラエルへの同情を引き出し、一年半にわたりイスラエルが虐待や強制退去や大量殺戮を続けてきたことによる明らかな被害者から同情をそらすため計画されたものだ。
ガザに復讐の雨を降らせよという声が大きくなる中、このことを想起願いたい。ビバス家の子どもは理由ではなく口実だ。子どもが生まれるずっと前から、パレスチナ人に対し計画されていた計画を進めるための口実なのだ。
__________________
これらの記事を音声で聞きたい場合、Spotify、Apple Podcasts、Soundcloud、またはYouTubeで聴取できます。私の記事は完全に読者に支えられているので、この記事を気に入っていただけた場合、ご希望に応じてチップ入れにお金を入れられる選択肢がここにいくつかあります。記事の映像版を見るには、こちらをご覧ください。毎月の記事のペーパーバックを購入するには、こちらをご覧下さい。私の記事は全て、海賊版を作成したり、あらゆる方法、形状、形式で自由に使用したりできます。再配布、翻訳、商品への使用など、ご希望どおり使用可能です。私が公開する記事を確実に読む最良の方法は、Substackのメーリングリストに登録することです。これにより、私が公開する全ての記事についてメール通知が届きます。全ての記事は、夫のTim Foleyとの共著です。

ビットコイン寄付: 1Ac7PCQXoQoLA9Sh8fhAgiU3PHA2EX5Zm2
画像はIDFからのスクリーン・ショット。
記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2025/02/22/israel-pushes-new-atrocity-narrative-just-as-ceasefire-deadline-approaches/
----------
Judging Freedom 冒頭はマグレガー氏による「ウクライナへの軍派遣というボリス・ジョンソンとトランプの妄言」批判。
[ DON'T MISS ] - COL. Douglas Macgregor : Why Is Trump Arming Ukraine? 30:09今朝の孫崎享氏メルマガ題名
WSJ「ウクライナ、米国の援助なしでも夏まで耐えられる十分な兵器を保有」「米の支援が止まれば。最も洗練された兵器の一部を使用できなくなる可能性。先進的な防空システム、地対地弾道ミサイル、航法システム、長距離ロケット砲等の米国の供給品の一部は、短期間で代替が事実上不可能。
« 核戦争に勝利すべくイーロン・マスクを起用する国防総省 | トップページ | ジェノサイドを推進するために同情を武器にするイスラエルと擁護者連中 »
「アメリカ」カテゴリの記事
- アメリカは残忍なゲシュタポ国家になりつつある(2026.01.16)
「アメリカ軍・軍事産業」カテゴリの記事
- 次はイランのアヤトラ・ハメネイ師誘拐をトランプ大統領は試みるのか?(2026.01.17)
「イスラエル・パレスチナ」カテゴリの記事
- 想像以上に酷いトランプ外交政策の狂気(2026.01.06)
- イスラエル政府は私の名前を「反ユダヤ主義者」リストのトップに載せた(2026.01.01)
- 新たな植民地秩序:アメリカの支援を受けて、シリアを無力な辺境国に変えるイスラエル(2026.01.04)
- 捕獲、テロ、ジェノサイド:ネタニヤフ指導下でのパレスチナの組織的殲滅(2025.12.30)
- トランプ大統領をイランとの戦争に誘い込むネタニヤフ首相の新戦略(2025.12.29)
「Caitlin Johnstone」カテゴリの記事
- 心強いニュース:イランの件で悲痛な表情のリンゼー・グラム(2026.01.18)
- アメリカは残忍なゲシュタポ国家になりつつある(2026.01.16)
- 人々が強制的に止めない限り、こうした虐待は続く(2026.01.16)
« 核戦争に勝利すべくイーロン・マスクを起用する国防総省 | トップページ | ジェノサイドを推進するために同情を武器にするイスラエルと擁護者連中 »



コメント