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2025年2月19日 (水)

トランプ大統領の「FAFO(下手なことをすると痛い目に会うぞ)外交」を反帝国主義者や反戦主義者が歓迎すべき理由



フィニアン・カニンガム
2025年2月3日
Strategic Culture Foundation

 ドナルド・トランプがアメリカ大統領になったことを嬉しく思うと年季の入った反帝国主義活動家で作家でもあるロン・ライドナーは語っている。だが、それは政治家としてのトランプや政権に肯定的な理由からではない。第47代大統領(およびホワイトハウスの歴代大統領の多く)をライドナーは軽蔑しているのだ。

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 トランプ大統領の威圧的外交政策は、FAFO外交、つまり「Fuck around and find out 下手なことをすると痛い目に会うぞ」とでも言うべきものだ。

 いわゆる「自由世界」の「同盟諸国を守る」やら、民主主義やらに関するアメリカの主張の茶番を暴露する点、トランプは「良い」と『The Russian Peace Threat(ロシアの平和の脅威)』の著者ライドナーは考えている。

 トランプは実に無謀で常軌を逸しており、欧米同盟諸国に関する神話や、民主主義や国際法の尊重といった欧米の価値を破壊している。

 アメリカと西洋の美徳に関する主張は実に馬鹿げている。第二次世界大戦後の80年間、アメリカと同盟諸国は他のどの国よりも多くの戦争を遂行してきた。それなのに連中はロシアや中国やイランや北朝鮮やベネズエラやキューバなどを、世界安全保障に対する「脅威」と呼んでいる。

 (多くの失敗の一つ)グリーンランドをアメリカ管理下に置くとトランプが主張した最新の失態にライドナーは言及している。かつてのヨーロッパの植民地大国デンマークから、必要とあらば、この北極の島を武力で奪取するとトランプが脅したことで、アメリカとヨーロッパの大西洋両岸同盟丸ごと大混乱に陥っている。

 そうすることで、本人も知らないうちに、トランプはアメリカ主導欧米秩序の崩壊を加速させているとライドナーは言う。その秩序は常に少数特権国家が多数派を支配する帝国主義的なものだった。その支配から終わりのない戦争や紛争や堕落や貧困が生まれた。

 アメリカには例外的に世界を支配する権利があると考えるもう一人の傲慢な帝国主義大統領という点で、トランプも変わらない。だがトランプを他と違うものにしているのは、彼の飾り気のない大げさな流儀で、アメリカと西側同盟諸国の「慈悲深い」大国という見せかけを吹き飛ばしている点だ。

 トランプがしている荒っぽい行為は、露骨な帝国主義的暴力で、アメリカ外交政策や、いわゆる西側同盟諸国が哀れな手先に過ぎない現実を明らかにしている。

 意図せず、しかし非常に効果的に、アメリカ暴力の本質をトランプは明らかにしている。また欧州諸国政府が、国民の民主的要求を代表しているのではなく、アメリカ権力の卑屈な従僕である卑怯な本性も明らかにしている。

 彼らの支配者連中の非合法性と、戦争に駆り立てる資本主義的搾取体制の腐敗に、アメリカとヨーロッパの労働者は遅かれ早かれ気付かなければならない。そして、より良い社会や平和や正義や本物の発展のより良い世界を組織するために戦わなければならない。

 ロシアや中国が率いる(世界の大多数を占める)グローバル・サウスのBRICS諸国が約束する新たな多極秩序は腐敗した欧米諸国の秩序に対する歴史的挑戦だとライドナーは主張している。

 ライドナーによれば、このアメリカ新大統領は、アメリカの力とそれが世界の国々とどう関係するかについて残酷なほど非外交的な態度を取る久々の大統領だという。この残酷な現実は、欧米諸国の秩序とNATOを維持不可能で持続不可能なものにしている。だからこそトランプが最悪のことをするのを年季の入った反帝国主義活動家ロン・ライドナーは応援しているのだ。混沌と惨事から、より良い世界を作るための新たな抵抗の政治が生まれるかもしれない。

 最初にすべきは西洋の民主主義と美徳の嘘と偽りの見せかけの一掃だ。トランプはまさに破壊者で、その過程を早めている。この先、多くの混乱や困難や苦痛が待ち受けているかも知れないが、少なくとも何が危機に瀕しているのか、何のために戦わなければならないのかを人々が理解していれば、トランプが引き起こす混乱から何か良いものが生まれるかも知れない。

 アメリカを再び偉大にするとトランプは大げさに宣言している。それどころか彼は最終的に自分のような億万長者の少数独裁者連中が打倒される革命を気付かずに加速させている。

 それも、トランプがアメリカのディープステートによって排除されなければの話だ。ディープステートは、トランプを余りに無謀で、アメリカ帝国とその覇権的世界詐欺に対する耐え難い脅威とみなすかもしれない。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2025/02/03/why-anti-imperialists-and-anti-war-people-should-welcome-trumps-fafo-diplomacy/

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