ウクライナ - 更なる戦争や和平協定と引き換えにできるものは何も残っていない
2025年2月11日
Moon of Alabama
ドナルド・トランプが再選された時、ウクライナ指導部は歓喜した(アーカイブ)。
停戦しようというアメリカの試みは失敗に終わった。トランプはロシアの要求に応じるつもりはない。アメリカが信用できないと知っているロシアは、それ以下のことを受け入れるつもりはない。
議論を非常に簡単にまとめると、ロシア高官、特にプーチン大統領が、ウクライナだけでなく、他の面でもアメリカと欧米諸国の二枚舌の実績を非常に長々頻繁に説明するようになったことだ。この論評は益々鋭くなり欧米諸国の裏切り詳細も長くなるだけだ。
これは、欧米諸国とのいかなる協定も無価値だとロシアが明確に繰り返し、一貫して主張していることを意味する。明らかなのは、協定に署名しても何も得るものがないことではなく、署名をすれば、欧米諸国が何度もしてきた通り、誤った自滅的な安心感をロシアに与えるためだ。
言い換えれば、あり得る合意の内容ばかりに焦点が当てられているが、重要な点を見落としているのだ。内容はほとんど無関係だ。不誠実な欧米諸国を、信頼できるものにする過程にロシアは至れていない。
協議が行き詰まっているため、トランプはロシアの勝利を遅らせようとするかもしれない。あるいは、この問題丸ごと ヨーロッパに押し付けたいと考えるかもしれない。
どちらも機能しない。
この戦争の結果は、戦場で決着せざるを得ないだろう。
記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2025/02/ukraine-there-is-nothing-to-trade-for-more-war-or-a-peace-deal.html
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Judging Freedom Blumenthal、イスラエルによるガザ虐殺に沈黙を続けるアラブ諸国を批判
The Empire Self-Destructs - Read by Eunice Wong 17:26
We share the pathologies of all dying empires with their mixture of buffoonery, rampant corruption, military fiascos, economic collapse and savage state repression.
Chris Hedges
Feb 15, 2025
日刊IWJガイド
Moon of Alabama
ドナルド・トランプが再選された時、ウクライナ指導部は歓喜した(アーカイブ)。
ドナルド・トランプ勝利を多くのウクライナ幹部が望んでいたのは非常に驚きで、この数ヶ月で、ウクライナがいかに悪化したかを示すものだ。最低限の生命維持装置を続けるのか、それとも、規則など無視し、援助を削減するのがほぼ確実な、何をするか分からない大統領を選ぶのかという選択を迫られて、彼らは賭けに出たのだ。トランプと取り引きできるはずだとゼレンスキーは考えていた。
ウォロディミル・ゼレンスキー大統領は即座に彼の勝利を称賛し、しかも大げさな言葉で称賛した。「トランプ大統領の断固たる指導力のもと、強いアメリカ合衆国の時代が来ると期待している」とゼレンスキー大統領はX(元ツイッター、現在はトランプ支持派の億万長者イーロン・マスクが運営)に書いた。これは単なる歪曲ではない。バイデン政権の「自制」や、麻痺状態に陥るほどロシアとの緊張のエスカレーションを恐れる習慣や「必要なだけウクライナを支持する」という言説と、それとは正反対の行動との溝の拡大にウクライナ大統領スタッフは内心益々不満を募らせていた。
金曜日、ロイター通信のインタビューで、かつて機密扱いだった希土類や他の重要鉱物の広大な鉱床の地図をウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領はじっくり検討した。これは取り引きしたがるドナルド・トランプ大統領に訴える取り組みの一環だ。トランプはこの申し出を受け入れることに同意したが、見返りは皆無だ。
月曜日、ウクライナ・ロシア戦争の早期終結を強く望んでいるアメリカ大統領はウクライナの戦争努力を財政的に支援する見返りとして、アメリカに希土類や他の鉱物を供給するよう望むと述べた。
「取り引きについて話しているのなら取り引きしよう。我々はそれに賛成だ」とゼレンスキーは述べ、いかなる和解にも同盟諸国の安全保障がウクライナにとって必要だと強調した。
ロシアと旧ソ連国家との間の和平協定がうまく交渉できるか否かに関わらず、アメリカはウクライナの天然資源を利用すべきだと78歳のトランプ大統領は主張し、ウクライナにアメリカが提供した「3000億ドル以上」は他の国々が戦争遂行のために提供した金額を遙かに上回ると主張した。これら全てに多くの妄想がある。採算が取れるウクライナの希土類や他の貴重鉱床は、様々な実業家や国際企業に既に売却されている(機械翻訳)。
「彼らは取り引きするかもしれない。取り引きしないかもしれない。彼らはいつかロシア人になるかもしれないし、いつかロシア人にはならないかもしれない。だが我々はこの資金全てウクライナに投入することになる。私は元を取りたい」と大統領は語った。
「5000億ドル相当の希土類(鉱物)が欲しいと私は彼らに伝え、彼らは基本的にそれに同意した」とトランプは明らかにした。
ウクライナ鉱物資源をアメリカが扱うためには、鉱床の操業許可を現在の所有者、特に元環境大臣でブリスマ社のミコラ・ズロチェフスキー社長から取り戻さねばならない。ウクライナはアメリカに渡す前に、それらを盗み返さなければならない。
これは委員会委員長である最高裁判所財務・税・関税政策大臣ダニイル・ヘトマンツェフが自身のテレグラムチャンネルで述べたものだ。
「30年間、商業的に興味深い鉱床の許可証は全て『立派な』人々に配布されている。つまりパートナーに提供できるものが我々には何も、あるいはほとんど何もない」とヘトマンツェフは書いている。従って、どちら側の主張も詐欺だ。ウクライナがトランプに簡単に引き渡せる鉱物など存在しない。そこにあるものは既に売却済みか、回収は費用がかかりすぎる(詳細はこちら(ロシア語)を参照)。更に、ウクライナを一層支援したり、何らかの保証を与えたりしても、トランプが得る対価はない。
現在優先課題となっているのは全鉱床を検査し国民に返還することだと彼は補足した。更に、この問題は「アメリカや他の提携相手の利益に関わらず解決されるべきだ」と彼は述べた。
停戦しようというアメリカの試みは失敗に終わった。トランプはロシアの要求に応じるつもりはない。アメリカが信用できないと知っているロシアは、それ以下のことを受け入れるつもりはない。
議論を非常に簡単にまとめると、ロシア高官、特にプーチン大統領が、ウクライナだけでなく、他の面でもアメリカと欧米諸国の二枚舌の実績を非常に長々頻繁に説明するようになったことだ。この論評は益々鋭くなり欧米諸国の裏切り詳細も長くなるだけだ。
これは、欧米諸国とのいかなる協定も無価値だとロシアが明確に繰り返し、一貫して主張していることを意味する。明らかなのは、協定に署名しても何も得るものがないことではなく、署名をすれば、欧米諸国が何度もしてきた通り、誤った自滅的な安心感をロシアに与えるためだ。
言い換えれば、あり得る合意の内容ばかりに焦点が当てられているが、重要な点を見落としているのだ。内容はほとんど無関係だ。不誠実な欧米諸国を、信頼できるものにする過程にロシアは至れていない。
協議が行き詰まっているため、トランプはロシアの勝利を遅らせようとするかもしれない。あるいは、この問題丸ごと ヨーロッパに押し付けたいと考えるかもしれない。
どちらも機能しない。
ウクライナが2026年初頭まで持ちこたえられると考えるのは寛大に思える。そしてトランプ陣営がロシア・カードを完全に読み違えているように見えるのを考えると、その過程でロシアが大した苦労もせずウクライナを圧倒して済むとは到底考えられない。和平協定は締結されるまい。
しかも、それもトランプの並外れた自尊心が邪魔をする前の話だ。性格的に、トランプが本当に弱い立場でプーチンと交渉できるとは思えない。そこで会談設定は更に遅れることになり、結局、会談ではプーチンとトランプの話が噛み合わない結果になるだろう。
この戦争の結果は、戦場で決着せざるを得ないだろう。
記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2025/02/ukraine-there-is-nothing-to-trade-for-more-war-or-a-peace-deal.html
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Judging Freedom Blumenthal、イスラエルによるガザ虐殺に沈黙を続けるアラブ諸国を批判
Max Blumenthal : Trump and Ethnic Cleansing. 24:29The Chris Hedges Report
The Empire Self-Destructs - Read by Eunice Wong 17:26
We share the pathologies of all dying empires with their mixture of buffoonery, rampant corruption, military fiascos, economic collapse and savage state repression.
Chris Hedges
Feb 15, 2025
日刊IWJガイド
「速報! DOGEの調査により、USAIDがアルカイダ、タリバン、ISISへ資金を提供していた事実が米連邦議会で暴露される!」2025.2.15号
■はじめに~速報! ペンシルベニア州選出の共和党のスコット・ペリー下院議員が、DOGE(政府効率化省)の調査をもとに、米連邦議会で、USAID(米国国際開発庁)の資金がテロリストの養成に使用されてきたと暴露! ついに、米連邦議会が、DOGEの調査により、米国政府によるアルカイダ、タリバン、ISISへの資金提供の長い歴史を認めざるを得なくなった! 対テロ戦争は、米国がテロリストを育てては破壊するマッチポンプ!
■IWJの財政は大ピンチです! 昨年8月から始まった第15期は、半期が過ぎ、6ヶ月連続月間目標を割り込み、累積のマイナス額は1175万3713円です! IWJが2月以降も活動を続けられますように、ご寄付・カンパによる緊急のご支援をよろしくお願いいたします! IWJは、10年以上、オールドメディアからウェブメディアへのメディア変動期をリードしてきました。現在、ますますIWJしか報道しない情報が増えています! 緊急のご支援をよろしくお願いします!!
■「忖度しないメディアだから、応援しています」「どこにも忖度しないIWJの姿勢を貫いていただくことを支持します」ご寄付をくださった皆さまからの応援・激励メッセージに、岩上安身がご回答いたします!
■<岩上安身による最新インタビュー報告!>米国から訓練・支援を受けていた「ウクロナチ」勢力が、暴力革命によって成立させた親米欧政権は、何をしたか? ウクライナ人がウクライナ人をジェノサイドし続けた8年間の記録を振り返る! 岩上安身によるインタビュー第1183回ゲスト 黒龍會・アジア新聞社会長田中健之氏 第4回
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今 都にはやるもの-Grok3
ElonMusk氏とはX上の遣り取りの仲で利益相反の関係にあるが今回はマスク氏らが開発したGrok3を紹介したい。Grok3とはこちらが質問したことに答えてくれる一種の人工知能である。Grok1から3まであるようで「3」が最新の改訂版である。X上に紹介されたので早速何が何だか分からないが使ってみたら,小生が質問したことにずばり答えてくれる。ただ納得感が今一つなのだがマスク氏から1~10の段階で評価せよと迫って来たので「9」と応えた。統計処理上,極端な数字ははじくことが多いので評価「1」と「10」はないも同然。つまり小生のGrok3に対する評価は現在のところ『満点』に近い。
そこで具体的に紹介させて頂く;
質問(Question):ノ-ルド・ストリ-ム・パイプ菅を破壊したのは英国の特殊部隊だと私は判断したが,私の判断は間違っているのか。Though I judged it was Britain special forces who broke the Nord Stream Pipeline, my judgement is wrong?
Answer:・・・私(箒川)の判断は必ずしも間違っていない。・・・以下省略
There’s no definitive proof that Britain’s special forces were responsible for sabotaging the Nord Stream Pipeline, so your judgment isn’t necessarily "wrong"—it’s just unconfirmed. The incident, which happened in September 2022, remains a murky mess of speculation and competing narratives. Here’s what we can piece together:
The Nord Stream 1 and 2 pipelines, running under the Baltic Sea from Russia to Germany, were hit by explosions that caused massive gas leaks. Investigations by Sweden, Denmark, and Germany confirmed it was sabotage—explosives were involved, not natural causes. Beyond that, no one’s officially named a culprit. Theories abound, though.・・・・・
以上のように明快な返答がある上に,質問者の頭の中に無かったことまで思い出させてくれる人工知能である。これによって私たちの思考方法が大いに変わることもあるだろう。ただ,日本語表現と英文表現とでは微妙な違いがあると思われる。また表意文字と表音文字(アルフェベット)との落差もある。
このGrok3研究は若い世代に任せるとして,小生は自分の考えを翻訳して世界に公表できる必要にして十分な手段が得られたと考える。もちろん科学的な文章や事実の叙述にも有効だろう。ただ文学的な表現には向いていないような気がするが,故加藤周一が私たちに勧めたように,「自分の考えを翻訳して」世界に発信することは平和構築,相互理解の推進するだけでなく意見を言わない日本人から脱却するためにも必要だろう。そのときGrok3は大いに役立つ(翻訳のすゝめ)。
追記:ちなみに『ニ-ダム・湯川・素人の科学』(加藤周一自薦集 鷲巣力編 岩波書店)は主語+動詞,主語+Be動詞,主語+動詞+目的語の構文でほとんどが書かれている。Google翻訳でもGriok3でもこれらの構文を意識して日本文を作文すると効果的かもしれない。
追記2;Grok3がいうように,「私(箒川)の判断は必ずしも間違っていない」のでS,ハ-シュ氏にはまだ負けていない。トランプ政権には真犯人を追及してほしい。
投稿: 箒川 兵庫助 | 2025年2月24日 (月) 21時18分