ウクライナ - (依然遠い)終わりの始まり
2025年2月13日
Moon of Alabama
ウクライナを巡るロシアとの交渉におけるトランプ大統領の初動が波紋を呼んでいる。
ウクライナは国境地帯、つまり領土をロシアに明け渡さなければならないとアメリカのピート・ヘグゼス国防長官が発言した。NATOにウクライナの居場所はなくなる。アメリカはウクライナに安全保障を一切保証しない。ウクライナでのいかなる平和維持活動にも米軍もNATOも参加しない。
これでアメリカはロシアの二つの主な要求を認めたのだ。ウクライナの四州とクリミアはロシアの一部になる。NATOの東方拡大は停止される。ウクライナへの米軍派遣は今のところ問題外だ。
だが悪魔は細部に潜む。ロシアは法的合意と保証を求めるだろう。これらが(再び)破られる可能性があるのは承知しているが、それでも何もないよりあったほうがましだ。
戦闘がいつ、どこで、どう停止されるかについても全く合意は得られていない。
現在の戦線に沿った即時停戦をトランプ政権は望んでいる。ロシアにとってウクライナ支援のために使われたミンスク合意1と2の繰り返しに過ぎない。十分な解決策ではない。
昨日のトランプとプーチンの電話会談に関するロシア発表は次のように述べている。
ウクライナのNATO加盟問題は紛争の根本原因の一つに過ぎない。戦争を終結させるために必要なのは全主要国が安全と安心を感じられる長期にわたる不可分の欧州安全保障体制だ。
2021年後半、アメリカとNATOに、ロシアはあり得る解決策を示唆する二文書を提出した。それに関する議論はまだ始まっていない。これは長い過程になるだろう。
ヨーロッパで分割不可能な安全保障構造が見出され合意されない限り、自国と同盟諸国の安全を保証するためにロシアは軍事手段を使わざるを得なくなるだろう。彼らの目的が達成されるまで、ロシアの特別軍事作戦は継続される可能性が高い。
トランプ大統領が目の前の大きな問題を認識し、それについて話し合う気がある兆候はない。停戦という短期的解決策がないとわかれば、彼は問題全体を放棄して、結果を無視したいと思うかもしれない。「ヨーロッパに任せよう...」
バイデン政権が挑発してロシアに対する代理戦争を実行した時、欧州主要諸国は国益を無視しアメリカ属国のように振舞った。そして今和平プロセスから取り残されたと騒いでいる。
だが、あなたは家臣のように振舞い、自分の利益を無視したのに、なぜ家臣のように扱われ自分の利益が無視された際に驚くのだろう? 勇気を出して自分の利益のために戦うのだ。そうすれば、あるいは相手も、あなたの利益を心に留め始めるかも知れない。
記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2025/02/ukraine-the-beginning-of-the-end-which-is-yet-far-away.html
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この結論、日刊ゲンダイ連載「西村カリン ニッポン見聞考」の説と呼応している?
Moon of Alabama
ウクライナを巡るロシアとの交渉におけるトランプ大統領の初動が波紋を呼んでいる。
ウクライナは国境地帯、つまり領土をロシアに明け渡さなければならないとアメリカのピート・ヘグゼス国防長官が発言した。NATOにウクライナの居場所はなくなる。アメリカはウクライナに安全保障を一切保証しない。ウクライナでのいかなる平和維持活動にも米軍もNATOも参加しない。
これでアメリカはロシアの二つの主な要求を認めたのだ。ウクライナの四州とクリミアはロシアの一部になる。NATOの東方拡大は停止される。ウクライナへの米軍派遣は今のところ問題外だ。
だが悪魔は細部に潜む。ロシアは法的合意と保証を求めるだろう。これらが(再び)破られる可能性があるのは承知しているが、それでも何もないよりあったほうがましだ。
戦闘がいつ、どこで、どう停止されるかについても全く合意は得られていない。
現在の戦線に沿った即時停戦をトランプ政権は望んでいる。ロシアにとってウクライナ支援のために使われたミンスク合意1と2の繰り返しに過ぎない。十分な解決策ではない。
昨日のトランプとプーチンの電話会談に関するロシア発表は次のように述べている。
できるだけ早く紛争を停止し危機の平和的解決を支持するとドナルド・トランプは述べた。トランプは停戦を望んでいるが、プーチンはそれ以上のことを望んでいる。
一方ウラジーミル・プーチン大統領は紛争の根本原因を排除する必要があると指摘した。
ウクライナのNATO加盟問題は紛争の根本原因の一つに過ぎない。戦争を終結させるために必要なのは全主要国が安全と安心を感じられる長期にわたる不可分の欧州安全保障体制だ。
2021年後半、アメリカとNATOに、ロシアはあり得る解決策を示唆する二文書を提出した。それに関する議論はまだ始まっていない。これは長い過程になるだろう。
ヨーロッパで分割不可能な安全保障構造が見出され合意されない限り、自国と同盟諸国の安全を保証するためにロシアは軍事手段を使わざるを得なくなるだろう。彼らの目的が達成されるまで、ロシアの特別軍事作戦は継続される可能性が高い。
トランプ大統領が目の前の大きな問題を認識し、それについて話し合う気がある兆候はない。停戦という短期的解決策がないとわかれば、彼は問題全体を放棄して、結果を無視したいと思うかもしれない。「ヨーロッパに任せよう...」
バイデン政権が挑発してロシアに対する代理戦争を実行した時、欧州主要諸国は国益を無視しアメリカ属国のように振舞った。そして今和平プロセスから取り残されたと騒いでいる。
だが、あなたは家臣のように振舞い、自分の利益を無視したのに、なぜ家臣のように扱われ自分の利益が無視された際に驚くのだろう? 勇気を出して自分の利益のために戦うのだ。そうすれば、あるいは相手も、あなたの利益を心に留め始めるかも知れない。
記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2025/02/ukraine-the-beginning-of-the-end-which-is-yet-far-away.html
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この結論、日刊ゲンダイ連載「西村カリン ニッポン見聞考」の説と呼応している?
米国にノーと言えるフランスの記者から見た日米首脳会談この記事には下記文章がある。
「良い外交は同盟国に本音を言わないことではなく、礼儀正しい言葉で日本政府の意見を明確にすることだ。そうしないと自分の国の立場を弱めて、負ける。」日刊IWJガイド
「プーチン大統領とトランプ大統領が電話会談! 今後は、オールドメディアが報じることを避けてきた紛争の根本原因が話し合われる!?」2025.2.14号
■はじめに~プーチン大統領とトランプ大統領が電話会談! CIAとUSAIDの影響大にあって、西側の新聞・テレビなどのオールドメディアや御用評論家らは、ウクライナ紛争の根本原因への言及を避け続けて、プロパガンダに徹してきたものの、今後は、両大統領間で、直接、交渉のテーマとされる可能性が高い!
■IWJの財政は大ピンチです! 昨年8月から始まった第15期は、半期が過ぎ、6ヶ月連続月間目標を割り込み、累積のマイナス額は1175万3713円です! IWJが2月以降も活動を続けられますように、ご寄付・カンパによる緊急のご支援をよろしくお願いいたします! IWJは、10年以上、オールドメディアからウェブメディアへのメディア変動期をリードしてきました。現在、ますますIWJしか報道しない情報が増えています! 緊急のご支援をよろしくお願いします!!
■【中継番組表】
■「米国に神を取り戻さなくてはならない」!? トランプ大統領は「ホワイトハウス信仰局」を設置! また、パム・ボンディ司法長官が「反キリスト教」的な差別や暴力を停止するためのタスクフォースを指揮! ハルマゲドンと最後の審判、キリストの再臨と千年王国を信じる福音派を偏重することは、政教分離を定める米国憲法に抵触しないのか!? 現実の政治と軍事に多大な影響を及ぼす危険性も! しかも、旧統一教会も擁護! ホワイト牧師は、日本政府による旧統一教会への解散命令請求を批判!! これは、旧統一教会と関係をもつトランプ政権による内政干渉以外の何物でもない! 日本政府はこの圧力をはねのけられるか!?
■本日午後7時より、インタビュー初配信!!「米国から訓練・支援を受けていた『ウクロナチ』勢力が、暴力革命によって成立させた親米欧政権は、何をしたか? ウクライナ人がウクライナ人をジェノサイドし続けた8年間の記録を振り返る! 岩上安身によるインタビュー第1183回ゲスト 黒龍會・アジア新聞社会長田中健之氏 第4回」を撮りおろし初配信します! 配信終了後、会員向けIWJサイトのアーカイブにアップします!
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