アルカイダのシリア支配…連中のテロリスト代理人を新政府だと粉飾するアメリカとNATO

フィニアン・カニンガム
2025年2月2日
Strategic Culture Foundation
シリア国民に恐怖政治を押し付けているテロ政権を欧米諸国は粉飾していると作家で人権弁護士のダン・コヴァリックが述べている。
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シリアの新支配者連中を、アラブ諸国に法と秩序をもたらそうしている「反逆者」「改心した過激派」だと欧米諸国政府やメディアは描いている。
シリア国民に恐怖政治を押し付けているテロ政権を欧米諸国は粉飾していると作家で人権弁護士のダン・コヴァリックが述べている。
シリアの新支配者連中を、アラブ諸国に法と秩序をもたらそうしている「反逆者」「改心した過激派」だと欧米諸国政府やメディアは描いている。
シリア国民に恐怖政治を押し付けているテロ政権を欧米諸国は粉飾していると作家で人権弁護士のダン・コヴァリックは述べている。
コヴァリックは事実調査任務でシリアを訪問したばかりだ。
彼は首都ダマスカスと地方を視察して、過激なシャリーア法を唱える現在支配的な過激派勢力の暴力的報復を恐れて暮らす少数民族の姿を直接目撃した。
欧米諸国が「反政府勢力」と呼ぶテロリスト民兵による処刑やリンチや他の残虐行為について、シリアから漏れ出る不穏な代替報告をコワリクは裏付けている。
事実上の指導者アハメド・フセイン・アル・シャラー(別名モハメド・アル・ジュラーニ)率いるシリア新支配者からキリスト教徒やアラウィー派やシーア派イスラム教徒は深刻な危険にさらされている。彼はハヤト・タハリール・アル・シャム(HTS)派の指導者だ。
HTSはアルカイダ、イスラム国、アルヌスラ戦線から派生した。これら集団全てアメリカと欧米諸国の指定テロリスト・リストに正式掲載されている。だが、この指定は欧米諸国政府が地政学的権益の代理人として、これら集団を密かに支援してきた茶番劇の一環だ。
シリアの事実上の支配者アル・シャラー(アル・ジョラニ)は、最近まで逮捕に1000万ドルの懸賞金がかけられアメリカ指名手配テロリスト・リストに載っていた。12月にシリアを占領して以来、ワシントン代表団がここ数週間ダマスカスで会談し、外交関係回復と戦争で荒廃したレバント地方の資源分割について話し合った後、アメリカはシャラーを指名手配リストから外した。米軍は既にシリアの石油と農地を不法占拠している。
新政権に挨拶し、事業機会について話し合うためドイツのアンナレーナ・ベアボック外相も急遽ダマスカスを訪問した。
これら全て、驚くべきことではない。シリアのアルカイダ系テロ集団は、長年バッシャール・アル・アサド大統領政権を打倒し、政権転覆を狙う汚い秘密戦争を展開するため派遣されたアメリカとNATO同盟諸国の代理組織だった。
アサド政権崩壊を独裁政権からの解放として欧米メディアは描いている。だが欧米が支援する代理戦争で、言語に絶する暴力をシリア国民に加えたテロ集団が「解放者」であることを考えれば、これは無理な注文だ。
アメリカと欧米同盟諸国が世界的「テロとの戦い」で戦ったとされる組織アルカイダそのもの(およびその派生組織)が現在シリア政府を掌握しているとダン・コヴァリックは証言している。
少数民族が命の危険を感じ、シリアは暗く危険な時代を迎えると彼は警告している。だが欧米諸国政府とメディアは自らの手で血を流しながらテロ政権を粉飾している。欧米諸国がシリア破壊に全面的に加担したため、粉飾は益々緊急を要するものとなっている。
コヴァリックは、スカイホース出版から出版された数冊の本の著者。著書には『The Plot to Scapegoat Russia(ロシアをスケープゴートにする陰謀)』『The Case for Palestine(パレスチナの訴え)』『The Plot to Overthrow Venezuela(ベネズエラ転覆の陰謀)』『No More War… How the West Violates International Law by Using ‘Humanitarian’ Intervention to Advance Economic and Strategic Interests(もう戦争はやめよう…欧米はいかにして「人道的」介入を利用して経済的・戦略的利益を推進し国際法に違反するのか)』などがある。
記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2025/02/02/al-qaeda-rules-syria-us-and-nato-whitewash-their-terrorist-proxies-as-new-government/
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