アメリカ帝国経営者にとって狂気じみた宗教的狂信は必須条件

世界は核兵器を持った宗教狂信者に支配されている。
ケイトリン・ジョンストン
2025年1月22日
物語のマトリックスの端からのメモ
この英語記事の朗読を聞く(朗読:ティム・フォーリー)。
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トランプ大統領の国連大使指名候補エリス・ステファニックは、上院での承認公聴会で、イスラエルはヨルダン川西岸地区に対して「聖書上の権利」を有するとするイスラエル・ナチス、イタマール・ベン・グヴィルとベザレル・スモトリッチの意見に同意するかどうかクリス・ヴァン・ホーレン上院議員に問われた。同意するとステファニックは答えた。
ワシントンの最高幹部に受け入れられるためには、狂った宗教的妄想がほとんど必須条件になっているとは実に驚きだ。これら承認公聴会は、
「アメリカ外交政策を遂行できるほど、あなたは精神的に病んでいますか?」
「はい、私はアメリカ外交政策を行うのに必要な精神疾患を抱えています。」
「あなたの脳は精神病の腐敗したスープになっていて空想と現実の区別がつかないのですか?」
「はい、その通りだと誓います。」
世界は核兵器を持つ宗教狂信者に支配されている。普通の人が、自分はイエス・キリストの再来だと言えば、薬を投与され、施設に入れられる。上院の議場で同じように狂った宗教的主張をすれば、彼らは、あなたが帝国を運営するのを許すのだ。
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ADL名誉毀損防止同盟がドナルド・トランプ大統領就任式集会でイーロン・マスクが露骨にナチス式敬礼をしたのを擁護する声明を発表し、彼は「興奮した瞬間、ぎこちない身振りをしただけで、ナチス式敬礼ではなかった」と述べ、この論争に関しては、全員「一息ついて」マスクに「疑わしい点を認めない」ようにすべきだと述べた。
政治的催しで、教科書通りのナチス式敬礼をイーロン・マスクが披露したことについて、皆に冷静になるようADLが呼びかけたことは「反ユダヤ主義」という物語にとどめを刺す最後の釘になるべきだ。そうはならないだろうが、そうなるべきだ。
このことから、ADLなどの団体はユダヤ人に対する差別を抑制するために存在しているのではなく、中東のアパルトヘイト国家の地政学的および軍事的権益を推進するために存在しているのは明らかだ。だからこそ、彼らはジェレミー・コービンやグレタ・トゥーンベリなどの著名なパレスチナ人権擁護者について叫ぶためにエネルギーの99%を費やし、ユダヤ人を傷つけたいと願う本物の反ユダヤ主義の白人至上主義者には、ほとんどエネルギーを注がないのだ。
もしコービンやトゥーンベリが、イスラエル国家の虐待を非難した後、政治的な催しでナチス式敬礼を繰り返したらどうだろう。彼らが二度と公の場に姿を現さないようADLなどの団体が、どれほど積極的に活動するか想像願いたい。欧米諸国の政治メディア関係者全員団結し、彼らの評判を永遠に踏みにじるだろう。だが、イスラエルの情報権益を支持すべく必死になっている人物がそうした発言をしたために「これは微妙な瞬間だ、ただのぎこちない身振りだった」という反応が返ってくるのだ。
我々の社会に反ユダヤ主義の危機など存在しない。そんなものはない。それは嘘だ。ADLのような組織が身勝手に広めてきた嘘は、暴君的アパルトヘイト国家による大量虐殺の残虐行為への批判を封じ込めるためのものだ。我々が目にしてきたのはそれだけだ。
誤解のないように言っておくと、イーロン・マスクが実にはっきりナチス式敬礼をしたのを私は特に気にしていない。ライブ配信でアメリカ帝国が大量虐殺を行うのを我々は15か月間見てきたが、イーロン・マスクはその帝国経営者の一人だ。ナチス式敬礼は、製品に正しい包装を施したに過ぎない。This is a delicate moment. It’s a new day and yet so many are on edge. Our politics are inflamed, and social media only adds to the anxiety.
— ADL (@ADL) January 20, 2025
It seems that @elonmusk made an awkward gesture in a moment of enthusiasm, not a Nazi salute, but again, we appreciate that people are on…
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今、私が一番好きなツイートのジャンルはリベラル派が「あはは、テレビを見ている西洋人の私よりも中国について良く知っているとRedNoteの中国人は信じ込ませようとしているんだ」というものだ。
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大量虐殺を続けなかったことでトランプは称賛に値しないが、大量虐殺を行ったことでバイデンは木材粉砕機に投げ込まれるに値する。
逆に考えてはいけない。大量虐殺をしなかったからといって評価されるわけではない。人間が行う可能性がある最悪の行為をしない決断を大統領がしたかもしれないことに対して我々は感謝したり喜んだりしてはいけない。大量虐殺をしないことは、人に対して抱ける最も基本的で最低限の期待だ。それは余りに基本的なことで通常言う必要さえない。
外交上の魔法をトランプが仕掛けたなどと騙されてはいけない。彼は普通のことをしただけだ。彼らに騙されて感謝してはいけない。いつもこんなに簡単だったのだ。停戦を成立させるために必要なのは、大統領が「そう、我々は大量虐殺を支持し続けるつもりはない」と言うだけだ。15か月間、ジョー・バイデンと取り巻き連中は積極的に大量虐殺を続けることを選んだ。そうした行為に対して、連中は最高の罰を受けるに値する。
大統領が大量虐殺しないのは感謝すべき特別なことだと考えて、オーバートン・ウィンドウを殺人と暴政の方向に更に押し進めないで頂きたい。連中に、あなたがパンくずを乞うよう強制させてはいけない。15か月に及ぶ大量虐殺残虐行為に対する唯一適切な対応は、責任者全員に厳しい処罰を与えることだ。
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もし「国際法」が実際存在する本物なら、ガザの破壊を助長した全ての国々は直ちに再建を強いられ、戦争犯罪裁判が既に始まっているはずなのだ。
だが国際法は意味ある形では存在していない。国内法が存在するのは各国がそれを施行する権限を持っているからで、アメリカを中心とする帝国に大量虐殺をやめさせる権限を持つ国際機関は存在しない。現実には、我々は依然暴君がやりたい放題の、究極的には無法世界に暮らしており、実際に意味を持つ唯一の規則は暴君に利益をもたらす規則だ。
国内法が存在するのは、大衆が金持ちや権力者を殺して、奪われたものを彼らから奪い返すようなことは絶対あり得ないためだ。支配する暴君連中は、反抗的な政府に対する「人道的介入」や経済制裁を正当化するため国際法が存在するふりをしている。全ての場合において、我々が実際目にしているのは、銃や爆弾を持った連中が、他の全ての人々に行動を指示していることだ。これは法の支配ではなく、言説の歪曲で覆い隠された、ありふれた全体主義にすぎない。
地球規模の暴君帝国に支配されている限り、我々は真の正義が栄える世界に暮らすことはできない。それまで、最大の銃を持った最大の凶悪犯集団が規則を作る、この西部劇のような環境に我々は留まることになる。
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記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2025/01/22/bat-shit-insane-religious-fanaticism-is-a-requirement-for-us-empire-managers/
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東京新聞 朝刊 滅多に読まない社説を今日はしっかり読んだ。
前兵庫県議の死 中傷の責任を追及せよ「斎藤氏には中傷発言をやめるよう積極的に訴える責任があるのではないか。」とある。
日刊IWJガイド
「1月も残りわずか! 今月もご寄付・カンパが足りません! この激動期に『真実を伝えるウェブメディア』IWJにご寄付・カンパを!」2025.1.30号
■【本日のニュースの連撃! 3連弾!】
■【第1弾! ロシアは2024年に過去最高となる3360万トンのLNGを輸出し、12月には月間供給量の記録を更新! しかも、ロシアから輸出されたLNGの半分以上が欧州市場向けだった! 当面、ロシア産LNGの生産拡大は続く!】トランプ大統領は、欧州に今以上の米国産の高いシェールガス/オイルを買えと押し売りを続けているが、現実には欧州は安いロシア産を求めている!(『RBC』、2025年1月28日)
■【第2弾! キエフに武器を送った後、多くの西側諸国が在庫補充のため米国に注文したため、2024年の米国の武器売上高は前年比30%増加で過去最高を記録! 他国の紛争ほど儲かる商売はない! また、米国は、偏愛するイスラエルへは188億ドル分の戦闘機を輸出! 2023年の米国の武器輸出は世界全体の42%!】(『RT』、2025年1月27日)
■【第3弾!「みつひかり」不正問題で、山田正彦元農相ら種子法廃止意見訴訟弁護団が2023年12月に行った、三井化学クロップ&ライフソリューション株式会社に対する種苗法違反での刑事告発を、東京地検が略式起訴!】種子法廃止違憲訴訟弁護団は、「2月20日の種子法廃止違憲訴訟の判決言い渡しに良い影響=種子法廃止が違憲であることを明確に認める判断をすること=を与えることを期待しています」と表明!(山田正彦氏フェイスブック、2025年1月25日)
■<IWJ取材報告>日本学術会議の問題が新たな段階へ! 政府の従属下となる「法人化」を学術会議が容認!「国民への背信行為だ」!~1.21「学術会議法人化のための協議を中止するよう求める要請書」公開後の記者会見
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