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2025年1月27日 (月)

トランプとウクライナは敗北を認めるべき

2025年1月20日
Moon of Alabama

 ウクライナ軍最高司令官シルスキー将軍は諦めたように見える。最近の彼の発言は、もはや戦争に勝つ方法はないと示唆している。今や政治家が敗北を認めるのを彼はひたすら待っているだけだ。

 最近、ウクライナ軍は数千人の防空軍兵士と兵站要員を歩兵隊に編入し始めた。空中目標の探知、分析、戦闘を訓練された人々が、訓練も受けておらず資格もない任務に押し込まれているのだ。

 これが最前線の塹壕で十分な数の兵士を維持する唯一の方法だとシルスキーはこれを正当化している。  
今回の命令は訓練を受け航空機整備を専門とする高度な資格を持つ人員の異動を禁止するものだと陸軍司令官は強調した。

 「明らかに、これらは投資された資金で、一方では経験があり、実質的に代替不可能な専門家たちだ」とシルスキーは語った。

 「一方で、我々は基本的に前線で人員を必要としており、機械化旅団に十分な数の兵力を維持する必要がある。残念ながら、動員能力はこのニーズを満たしていない。

 彼によれば、軍内の兵站部門や支援の一部や保守に関わる人員をウクライナ軍は「合理的に」削減しているという。

 「従って本部は、これら任務を知っており、計算もしている」とシルスキーは述べた。
 新たに動員された兵士の人数は、失われた兵士の人数より少ない。そのため軍隊は「自滅」を始めるしかない。これにより生じる問題は、すぐには目に見えないが、時間の経過とともに軍隊の中核機能を破壊することになる。

 人々は前線任務を避けるために、あらゆる手を尽くしている。兵士が前線の後方で服務できるように指揮官は賄賂を受け取っている。脱走する者もいる。そのため、より本格的抵抗を行うために動かせる兵站および司令部要員が大量に余っている。

 しかし、数週間以内にそれら備蓄も空になるだろう。兵站は遅れ始め、防空軍は最も原始的なドローン攻撃さえ防御できなくなるだろう。

 シルスキーは、この事態を予見していた。防衛だけでは戦争に勝てないことを彼は知っている(機械翻訳)。  
守勢に立ったままではウクライナは戦争に勝てない。

 これはウクライナ軍のアレクサンドル・シルスキー司令官が24時間テレビで述べたものだ。

 「ご存じの通り、いくら防御しても撤退は避けられない。そのため我々は防衛を維持し、戦力を集中させ、前線を維持するよう強いられている」とシルスキーは語った。
 わずか二か月前、シルスキーはもっと楽観的な発言をしていた。依然彼は更なる反撃を夢見ており、そう宣言していた(機械翻訳)。  
APUは防衛だけでなく反撃もする。

 この声明は、最近、ウクライナ軍のアレクサンドル・シルスキー司令官が軍事ブロガーとの会合で行ったものだ。声明の詳細は、会合参加者の軍人キリル・サゾノフが自身のテレグラム・チャンネルで発表した。

 「ポクロフスコエとクラホフスコエ方面。状況は厳しい。だが、一週間前よりましだ。当時は本当に危機的だった。一部部隊は撤退し、陣地を離れたが、そこに詰める者はいなかった。まさに危機的状況だ。だが問題は解決し、予備部隊が配備され、敵の計画は阻止された。アレクサンドル・シルスキーの立場は、我々は敵を阻止しなければならない。だが、APUが防衛だけに動いていては勝利はあり得ない。我々は主導権を握り、反撃しなければならない。我々はそうしなければならないし、そうする。どこで誰がやるかは、これからわかる」とサゾノフは書いている。
 その後クラホヴェは陥落し、ポクロフスクは包囲されようとしている。ウクライナの更なる取り組みは見られない。

 前線を埋める兵力が不足していると反撃できない。

 ウクライナに対してバイデン政権がずっと演じてきた「勝利」茶番劇を、シルスキーは、やっと理解するのかもしれない。  
約三年前にロシアがウクライナに侵攻した際、アメリカの対応として、ジョー・バイデン大統領は三つの目標を設定した。ウクライナの勝利はその中に決して含まれていなかった。当時ホワイトハウスが自らの使命を説明するために使った「必要なだけ」ウクライナを支援するという表現は、意図的に曖昧だった。また「必要なだけというのは、何をするためにか?」という疑問も生じさせた。
...
 ゼレンスキー大統領と多くの国民が思い描いている未来は、ロシアが敗北するというものだ。だが世界を戦いに結集させる中、バイデン大統領が目標に込めた含意は、ロシアからウクライナを守ることと、ロシアを倒すことは同義でないことだった。そのため、目標がゼレンスキー大統領の手の届かないところにあっても不思議ではない。
 バイデン政権がロシアに仕掛けた代理戦争でウクライナの勝利は目標でも優先事項でもなかった。主要「外交官」さえ平和に関心を示したことは一度もないアーカイブ)。  
ブリンケンは平和推進者というよりも戦争戦略家だった。軍事装備や戦場状況の詳細に精通していた彼は、リスク回避志向の国防総省当局者らに反対し、強力なアメリカ製兵器をウクライナに送ることを支持する主張を繰り返すことが多かった。

 また、2022年後半、戦場での成果を生かして、ウクライナはモスクワとの和平交渉を求めるべきだとマーク・A・ミリー統合参謀本部議長が示唆した際、戦いを続けるべきだとブリンケンは主張した。
 現在、わずかながら、ウクライナ戦争をトランプ政権が否定し、遅延やエスカレーションなしに戦争を終わらせる希望がある。さもなくば、ニクソンがベトナム戦争でそうなったように、トランプが戦争に夢中になりかねない危険性がある。
 [トランプの元首席戦略官スティーブ・バノン]は、アメリカのキーウに対する極めて重要な軍事援助終了を主張し、アメリカの防衛産業や欧州諸国や更にバノン自身の友人の一部のあり得ない同盟が仕掛けた罠に、かつての上司が陥るのを懸念している。自身の友人の一部まで今や誤った方向に導かれているとバノンは主張している。友人には、トランプがウクライナとロシアの特使に指名した退役米軍将軍キース・ケロッグも含まれる。
 「我々が注意しなければ、これはトランプのベトナム戦争になってしまう。リチャード・ニクソンにそれが起きた。結局彼が戦争の責任を負い、リンドン・ジョンソンの戦争ではなく彼の戦争として記憶された」とバノンは語った。

 アメリカが全面的に関与すれば、ウクライナ戦争終戦を遅らせるのは可能かもしれない。だがベトナム戦争の時と同様、避けられない結末を変えることはできないだろう。

 ロシアが戦争に勝利したことをトランプは認め、ウクライナ支援を全て停止し、欧州諸国を撤退させ、戦争結果に関して手を洗うべきだ。

 これにより、ウクライナは再び運命を東方と結びつける可能性が得られるはずだ。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2025/01/trump-and-ukraine-should-concede.html

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 Rachel Blevins トランプのプーチン非難はゼレンスキーそっくりだと。
Trump Claims Putin 'Destroying Russia' While Ukrainian Troops are the Ones Crumbling w/ Mark Sleboda 30:39
Rachel Blevins and Mark Sleboda
Jan 22, 2025

 耕助のブログ 何とRichard Wolffの翻訳!
No. 2404 「気をつけろ!これは重大問題だ」
 昨日の孫崎享氏メルマガ題名
トランプ、初日に広範な関税の発動見送り。メキシコとカナダに25%関税を計画-一律関税は検討。米加墨協定1兆8000億米ドルカバー。大規模かつ持続的な貿易赤字の原因を調査(対中)、トランプ氏、関税が米国の工場を支援し減税の支払いに役立つ収入を増やすことを意図。4月1日までに報告

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