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2024年12月 2日 (月)

対シリア戦争を再燃させるアメリカと同盟諸国

2024年11月30日
Moon of Alabama

 どうやら、以前のシリア情勢に関する先の私のこの件の評価は間違っていたようだ。  
レバノン紛争が沈静化する中、シリア戦争をイスラエルとアメリカが再燃させた。この事態が起きそうな兆候は、しばらく前からあった。昨日、CIA資金で再建され支援されているアルカイダ系HTS(ハヤト・タハリール・アル=シャーム機構(旧ヌスラ戦線))戦闘員が、アレッポ西部のシリア政府軍攻撃を再開した。シリアとロシア空軍の攻撃により、彼らの進撃は今のところ止まっている。ヒズボラのルドワン軍はまだ介入していないが、アレッポ防衛のためう配備されている。

シリア情勢がこれ以上悪化するとは私は予想していない。
 現時点で、状況は悪化し続けている。この件でのトルコの役割を私は過小評価していた。

 エルドアン大統領はHTSを掌握しており、彼の狙いの実現に利用しているようだ。彼の狙いには、シリア領土に対するトルコ支配拡大や、シリアのクルド人住民の間で広がる反トルコ抵抗運動に更なる打撃を与えることや、イランの影響力との戦いで、信頼できる同盟者になれると次期大統領ドナルド・トランプに印象づけることなどが含まれる。

 トルコ支配下にある聖戦主義者らがアレッポ市西部のシリア政府軍拠点を攻撃し、陽動部隊が市内に潜入した模様だ。この作戦の大部分は、それに伴う(偽)ニュース攻撃によるものだ。この地域からの現在の情報はあまりに混乱しており、正確に一体何が誰の支配下にあるのか、ある程度正確に述べることはできない。

 シリアでは複数勢力が戦っている。イスラエル、トルコ、アメリカの支援を受けるトルコの「反政府勢力」側には二つの異なる集団がある。アブ・ムハンマド・アル・ジョラニ率いるハヤト・タハリール・アル=シャーム機構(HTS)の元アルカイダ聖戦主義連中はカタールの代理勢力を通じてCIAから資金提供と武器提供を得ていたし、おそらく今もそうだろう。HTSには、中央アジア出身のトルクメン人やウイグル人聖戦主義者が多数いる。二つ目の集団はトルコが資金提供し管理するスンニ派シリア人傭兵集団、いわゆるシリア国民軍だ。

 これら「反逆者連中」は、下劣な行動で早々頭角を現した。
Hala Jaber @HalaJaber - 2024年11月29日 17:40 UTC

🔴重要🔴
エルドアン大統領が支援する「自由の戦士」と呼ばれる連中が、捕らえたシリア兵の首を切る非常に陰惨な映像を今見た。欧米諸国の軍事用語で言えば捕虜だ。ISISの悪行時代は終わったと思っていたが、歴史は再び繰り返され、またしても連中は善良な「解放者」だと言われている。
映像には、シリア兵が「反政府勢力」に囲まれている様子が映っている。
彼は彼らに懇願し、イスラム信仰を訴える。
彼らは彼の手を首から引き離し、巨大なギザギザのナイフを持った男が彼の喉を切り裂く。ナイフが引っかかると、彼は首にナイフを数回突き刺し「アッラーは偉大なり」と叫びながら虐殺を続ける。NATOとイスラエルが支援するこれら過激派を欧米諸国で支援している人は本当に考え直すべきだ。.
紛争のもう一方の側にはシリア・アラブ軍(紛争前の段階で学ばなければならなかった教訓を全て忘れてしまったようだ)がいる。シリアのシーア派戦闘員の集団をいくつか訓練し、資金援助しているイラン革命防衛隊がシリア軍を支援している。これはシリアにルドワン特殊部隊の一部を配置しているレバノンのヒズボラとの緊密な連携のもとで行われている。シリアでロシアはシリア政府を支援しており、現在、空軍力を使って「反政府」側からの更なる攻撃を阻止している。

クルド人民防衛隊(YPG)は反トルコ運動だ。この組織はシリア民主軍(SDF)の主要部分を構成しており、東シリアで、ペンタゴンから断続的に支援を受けている。現在はシリア政府側で戦っているが、クルド人人口の多い地域の安全確保にも関心を持っている。

シリアでの紛争が間もなく再燃することは知られていたが、この緊急さは驚きだったようだ。
Sharmine Narwani @snarwani - ・ 2024年11月30日 9:10 UTC

ロシア新聞イズベスチヤ:アレッポへの大規模テロ攻撃は、イスラエルの支援とアメリカの承認を得て、トルコ、ウクライナ、フランスの諜報機関に調整された。計画は2か月前に行われ、攻撃は来年3月に予定されていたが、レバノンでの出来事が緊急性を高めた。
 上で述べた通り、どちら側が実際にアレッポのどの部分や周辺地域を支配しているか公平に評価できる情報はまだない。私の印象では、ジハード主義者があちこちを支配しているという主張の多くは軍事的な意味のないメディア活動に過ぎない。

 だが、これまでのところで言えるのは、シリア政府が戦場で防衛線を確保できず、紛争再開に備え軍を準備できなかったのは明らかだ。シリア・アラブ軍は、大きな戦闘をすることなく多くの陣地を放棄したようだ。

 あの地域を再支配するには(再び!)多大な流血と資金が必要になるだろう。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2024/11/us-allies-reignite-war-on-syria-.html

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 イスラエル、シリア、ウクライナについてAlastair Crookeが語る一時間。20年前ヒズボラ青年幹部と会った経験談。素晴らしい考え方の若者は今や立派な幹部になっているはずだと語る。指導者を暗殺すれば彼らを弱体化できるという発想は機能しないと。アメリカと共謀してシリア攻撃を始めたトルコの狙いも解説している。
Alastair Crooke, Alexander Mercouris, Glenn Diesen – Desperate Escalations in Middle East & Ukraine  1:17:08
 Dialogue Works 平和を主張して戦争に邁進するトランプ政権の実態をLarry Wilkerson & Scott Ritter二人がかたる。
How Donald Trump Could Destroy EVERYTHING | Col. Larry Wilkerson & Scott Ritter  52:23
 東京新聞 インタビュー・ページ あの人に迫る ほとんど読まない欄を読んだ。
山岸美喜 徳川慶喜家5代目当主

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