ロシアでイーゴリ・キリロフ将軍テロ暗殺に加担したNATO

2024年12月20日
Strategic Culturel Foundation
論説
今週モスクワで起きたロシア人高官暗殺は野蛮なテロ行為だった。卑劣な敵による卑劣な行為でもあった。
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この事件や数え切れないほどのロシアに対するテロ行為にアメリカとNATO同盟諸国は加担している。だが、イーゴリ・キリロフ中将殺害は特に悪質、卑劣で、戦争のあらゆるルールに違反している。これまでと異なる熟慮された対応が必要だ。
火曜日早朝、軍補佐官イリヤ・ポリカルポフ少佐とともにキリロフ中将はモスクワの自宅アパートから出てきたところを爆殺された。二人が無防備だったため、ロシア軍の安全保障プロトコルに大きな疑問が生じている。
建物の入り口近くに駐車していたスクーターに仕掛けられた爆弾が爆発し、二人は即死したとみられる。その後、犯罪捜査官らが現場を封鎖する中、雪に覆われた歩道にうつ伏せになった二人の遺体が発見された。陰惨な光景で、ロシアの敵が、いかに戦争状態にあるかを冷徹に物語っていた。
暗殺者連中が現場の車に隠したカメラで、キリロフと側近はリアルタイムで監視されていたとみられる。爆弾は遠隔操作で爆発した。これほど巧妙な待ち伏せ攻撃にNATO高官や装備が関与していなかったとは信じ難い。
木曜日のダイレクトライン記者会見で、この殺人はテロ行為だとロシアのウラジミール・プーチン大統領は非難した。死亡した将軍には、死後ロシア英雄勲章が授与された。
2017年以来、キリロフはロシアの放射線・化学・生物防衛軍司令官を務めており、大量破壊兵器からロシア国民を守る任務を負っていた。NATOが支援する侵略を無力化するために、ロシアがウクライナで特別軍事作戦を開始して以来、キリロフの調査チームは国防総省が運営するウクライナの生物兵器研究所のネットワークを発見した。
ロシアの主張は、生物兵器研究所の活動を裏付ける傍受されたアメリカ機密文書に基づいているようだ。キリロフのプレゼンテーションと詳細な報告は、大量破壊生物兵器製造への国防総省の不気味な関与について国際的警戒を引き起こした。ロシアの調査によると、生物兵器計画はオバマ政権とバイデン政権に承認されていた。計画には、アメリカの大手製薬会社、エンジニアリング会社、金融会社も秘密裏に関与していた。
キリロフとそのチームによる物議を醸す研究は、アメリカにとって大きな恥辱の源となったが、「クレムリン偽情報」だと欧米メディアはあっさり否定した。先祖の第三帝国が信じていたように、大量虐殺によるロシア破壊を信条とするネオナチ政権が推進する組織的バイオテロ計画にワシントンが関与しているのをこの研究が暴露したとされている。
アメリカ生物兵器産業がウクライナにあるという疑惑が発覚したことで、キリロフ中将は優先標的となった。この背景が彼の殺害につながったと元CIAアナリストのラリー・ジョンソンは述べている。
この暗殺はアメリカの生物兵器計画に関する真実の隠蔽が狙いだったと他の評論家たちは主張している。
だが、この幹部を排除しても、彼の調査チームがまとめた調査が無効になるわけではない。これら元研究所から回収された文書化された情報と物的証拠は、国際法廷に提出できる進行中の調査なのは確実だ。独立した専門家が裁定する世界フォーラムに、この調査を、持ち込むようロシア当局は努めるべきだ。
キリロフ殺害実行犯は、ウクライナ軍情報局(SBU)が黒幕だと報じられている。SBUが攻撃実行のため採用したウズベキスタン国籍の人物がロシア国家保安部に逮捕された。
金曜日、ロシアのキーウ空爆でSBU管制センターが破壊された。報道によれば、ウクライナ人高官数名が死亡したとのこと。これは報復措置とみられる。
だが、加害者の問題は、より広く、根深い。アメリカやイギリスや他のNATO諸国は、過去三年、キーウ政権が犯したあらゆるテロ行為に責任がある。これはキリロフ中将と側近の残忍な暗殺だけでなく、ドネツク、クルスク、ブリャンスク、ロストフなどにおけるロシア民間人に対する数え切れないほどの攻撃にも当てはまる。
キリロフ殺害で特に不快なのは、キリロフ暗殺をNATO諸国が仕掛けておきながら、路上に横たわる血まみれの遺体に歓喜した様子だ。キリロフの死をグロテスクに喜ぶイギリス・メディアが目立った。SCFのコラムニスト、フィニアン・カニンガムの論評(拙訳はこちら)を参照。
殺人現場のBBC取材班の語り口は鮮血によだれを垂らすジャッカルの群れのような口調だった。
今年初め、ウクライナの戦場で化学兵器使用をキリロフが監督したとアメリカとイギリスは非難した。これは根拠のない非難で証拠は示されなかった。化学兵器使用をロシアは否定し、使用したのはウクライナ軍だと反論した。NATOが支援する政権に対する軍事的前進が急速に成功しているのを考えればロシアによる化学兵器使用は全く意味をなさない。
国連監視機関の化学兵器防止機関による最近の報告書は、ウクライナが提供したサンプルに基づいているにもかかわらず疑惑の事件に結論を出しておらず公平とは言い難い。
いずれにせよ化学兵器使用はキリロフ中将の任務ではなかった。彼の広範な仕事は、国防総省が運営する生物兵器計画の疑惑を追跡し、脅威に対抗することに費やされた。
アメリカとイギリスが狙っていたのは、彼を中傷して暗殺を仕組むことだった。10月、このロシア司令官に制裁を課すとイギリスが発表した。イギリス外務省の告発文は、甲高く大げさで、何の証拠もなかった。悪者に仕立て上げるためのプロパガンダだった。
イギリスの非難を受けて、ウクライナ軍情報部はキリロフを戦争犯罪人として指名した。今週の攻撃直前、SBUは事実上の死刑宣告を出していた。
この殺人に対する復讐をロシアは誓った。キーウのSBU司令センター攻撃は正当とみなせる。だが、それは一体、同等なものだろうか?
ロシアに対するテロ首謀者のアメリカとイギリスが痛みを感じない限り、ロシア国民に対する残虐行為は続くだろう。
ロシアに対する組織的蛮行や侵略にNATO諸国は加担している。先月、無敵のオレシュニク極超音速ミサイルをロシアは披露し、報復の脅しをかけたが、今週のATACMS、ストームシャドウ、HIMARSによるロシア領への度重なる攻撃が示している通り、残念ながら連中は耳を傾けていない。クルスク州リルスクの医科大学施設がアメリカから供与されたHIMARSロケット攻撃を受け、民間人数人が死亡した。
これは尊敬される将軍がモスクワの自宅前で暗殺された同じ週のことだった。その後、様々なメディアを通じて、CIAとMI6の首謀者連中は、この件を笑いものにした。
次期アメリカ大統領ドナルド・トランプが、紛争解決に、より積極的になるかもしれないという期待から、ロシアは、より強力な報復の誘惑に抵抗すべきだろうか?
トランプ登場を待つのは、おそらく、まともな戦略ではない。そもそも彼は成功するだろうか? 一方、犯罪をしてもお咎め無しで済むテロ首謀者連中は殺人を続けるだろう。
記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2024/12/20/nato-complicit-in-terrorist-murder-russia-general-igor-kirillov/
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PBD Podcast 亡命元ウクライナ大統領府顧問オレクシー・アレストヴィチ全てを語る (本人ロシア語)英語翻訳
"I Trust Putin More Than Zelenskyy" - Exiled Zelenskyy Top Insider Oleksii Arestovych TELLS ALL 1:49:58今朝の孫崎享氏メルマガ題名
日本1人当りGDP、経済協力開発機構(OECD)加盟38カ国中22位(2013年11位)、、21位の韓国の下。CIAの購買力平価ベースの1人当り「真のGDP」では世界の各国・地域では51位。如何に安倍首相時代から今日まで日本経済の凋落が激しかったか。多くの日本人はだまされました。
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