熟練専門家を前線に派兵して、戦争遂行努力の失敗を示しているウクライナ

)ルーカス・レイロス
2024年11月21日
Strategic Culture Foundation
最近の報道によると、キーウ政権は軍事技術者の徴兵免除を取り消している。
❗️Telegram



お問い合わせ:info@strategic-culture.su
Lucas をX (旧 Twitter) とTelegramでフォローできる。
ウクライナ情勢は急速に悪化しており、長い間、キーウ政権幹部が、欧米諸国の支援という空約束の陰に隠そうとしてきた現実を反映している。紛争が長引くにつれ、前線での人材不足が同国最大の弱点の一つとなり、動員免除政策を当局は撤回せざるを得なくなった。
現在、ウクルスペクエクスポートや他の主要防衛企業の従業員など、これまで国の軍事インフラ維持管理を任されていた人々が前線で任務に就くよう召集されている。世界各地でソ連やロシアやウクライナの航空機や兵器の維持管理を担当していたこれら専門家の徴兵はキーウ軍事力の崩壊が差し迫っていることを反映している。彼らの召集は苦肉の策というだけでなく、抵抗を試みているウクライナが自国の熟練労働力を解体して自らを浸食している明白な証拠でもある。
長年、ウクライナはソ連時代の軍事技術に関する専門知識に依存して、保守サービスを提供し、ソ連装備を依然使用している国々に修理品を輸出してきた。この産業は、一時期、国の主要収入源と影響力の源の一つで、キーウが地政学的舞台で存在感を維持するのを可能にしていた。しかし、ロシア攻勢が激化するにつれ、ウクライナ産業は組織的に破壊され、ウクライナは軍事力を維持できなくなった。ロシアの攻撃は、キーウ軍を支えていた産業基盤を戦略的に破壊し、重要な防衛インフラを不可逆的に弱体化させた。これはウクライナが自国装備を修理・保守する能力が益々低下していることからも明らかで、この状況は、今や残存する軍事機械を修理する専門家不足に直接反映されている。
この状況の影響は実に深刻だ。ウクライナは戦闘態勢を維持する能力を失っただけでなく、今も機能している防衛産業基盤を維持するのではなく、最優秀な技術者を塹壕で働かせるべく召集せざるを得なくなっている。航空機や他の高度な兵器の運用を確保する責任を負う最も有能な専門家さえ戦場に送られることは、ウクライナ軍機構が構造的に完全に崩壊していることを意味する。もはや戦うことではなく、軍隊の存続を極めて限られた資源で確保することが問題になっている。ウクライナは文字通り戦争を維持する能力を使い果たし、不可避の敗北へと向かっている。
専門家の強制動員は、軍事分野の失敗だけでなく、国家統治における、より広範な失敗も意味している。最高の専門家を前線に送る決定は、ウクライナ政治体制の疲弊を直接反映している。ウクライナが効果的動員を維持できなくなった明確な兆候というだけでなく、この措置は社会の重要部門を危険にさらしている。間もなく、医師や教授や科学者など重要分野の専門家も召集される可能性があり、国の社会的、経済的構造は更に弱体化する。明らかに勝てない戦争によって残るウクライナ・インフラは侵食されており、必死の動員は崩壊を加速させるだけだ。
一方、ウクライナに無条件支援を約束した欧米諸国は益々距離を置いている。最近、長距離ミサイルによるロシア深部攻撃の無責任な「許可」が相次いでいるにもかかわらず、かつて軍事的、財政的支援を提供していたNATO諸国は現在他の地政学的優先事項に焦点を当てているようだ。欧米同盟諸国の無関心が高まっていることは、既に負けている紛争で孤立無援でウクライナが戦わされている現実を浮き彫りにしている。ウクライナが自力で戦争を継続できない現状では、ウクライナ主権を支持する言説は空虚に聞こえる。ウクライナはもはや戦略的同盟国ではなく選択肢を使い果たし破滅した国とみなされている。
ウクライナの状況は、ロシアにとって意外なことではない。ウクライナの工業力を破壊することを狙った標的攻撃戦略は役割を完璧に果たしてきた。キーウが軍事インフラを維持できず、技術者やエンジニアが動員され、ウクライナが戦争圧力に圧倒されていることを示している。軍を「完全に」機能させ続けるための取り組みは急速に枯渇しており、現実を否定できなくなっている。もはやウクライナには戦いを続ける手段がない。優秀な専門家の前線派兵は、国の戦争態勢が崩壊しつつあることをはっきり認めている。一方、ロシアは戦略的、領土的目標を実現し続けており、依然必要に応じて利用できる膨大な予備資源を持っている。
ウクライナの軍事的崩壊が露呈している。もはやウクライナが敗北するかどうかは問題ではなく、いつ敗北するかが問題だ。ウクライナ社会のあらゆる部門が徹底的に動員されているのは、キーウ政権にとって戦争が既に負けていることを示すもう一つの兆候にすぎない。シナリオは明らかだ。実現しなかった欧米の約束に支えられたウクライナの「抵抗」は崩壊しつつあり、誤った選択をして現実を受け入れることのを拒否した国家の必然的崩壊をロシアは見つめるだけだ。
記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2024/11/21/by-sending-skilled-professionals-front-lines-ukraine-shows-failure-war-efforts/
----------
Judging Freedom サックス教授、大量寄付者と軍産複合体がアメリカを駄目に
Prof. Jeffrey Sachs : Donor Class and MIC Impairing the US 30:02ウクライナは勝っており、ロシアは破綻しつつあるとウクライナから虚報を伝えるYoutubeを時に見る。日本語なのがミソ。一例を挙げれば、こんな題目だ。
ドニプロ空爆の真相 ロシアのハリボテミサイル プーチンのあせりが露呈今回のロシア最新ミサイルは「レベジ」の変種に過ぎないと強弁。MITのTed Postol教授や、ダグラス・マグレガーや、スコット・リッターによる解説と真逆。このウソを多数の日本人がスラバー・ウクライヌと言って絶賛する不思議。
日刊IWJガイド
「バルト海で海底ケーブル切断! ドイツとフィンランドの外相は、事故か破壊工作かもわからないうちに『ハイブリッド戦争』だと共同声明!」2024.11.26号
■はじめに~ミサイル作戦が行き詰まりでノルドストリーム爆破事件の再来!? バルト海で24時間以内に通信用海底ケーブル2本が連続で切断!『CNN』は「米国当局者」の情報だとして、「ロシアの破壊工作」だと断定的に報道! 被害を受けたドイツとフィンランドの外相は、事故か破壊工作かもわからないうちに「悪意のある主体によるハイブリッド戦争」だと共同声明を発表! 欧州海底ケーブル協会は、「まだ決定的な証拠はなく、非常に早い段階で障害の原因について憶測することは、誤った情報を広げる」と警告するも、デンマーク海軍はロシアに寄港した中国船を拿捕! スウェーデンは、破壊工作を前提に捜査を開始!!
« イスラエルでは「英雄的」自己破滅志向が定着しつつある | トップページ | バイデン、ウクライナに対人地雷を供与 »
「アメリカ」カテゴリの記事
- トランプ大統領、関税問題で再び屈服 ― 高まる不確実性(2025.07.10)
- 不条理の頂点に至った「テロリズム」に関する帝国の偽善(2025.07.11)
「アメリカ軍・軍事産業」カテゴリの記事
- ウクライナ - ドローン大量生産ではロシアが優位(2025.07.13)
- 不条理の頂点に至った「テロリズム」に関する帝国の偽善(2025.07.11)
「NATO」カテゴリの記事
- ウクライナ - ドローン大量生産ではロシアが優位(2025.07.13)
- アメリカとイスラエルによるイラン攻撃と国際秩序の崩壊(2025.07.07)
- イラク侵略後、イランに関する戦争の嘘を信じる口実などありえない(2025.06.20)
「ロシア」カテゴリの記事
- ウクライナ - ドローン大量生産ではロシアが優位(2025.07.13)
- キーウの絶望を反映するドンバスにおけるウクライナ民間人攻撃(2025.07.09)
- イスラエルの戦争を論じるための諸規則、再確認(2025.06.17)
- ウクライナ - 兵士6,000人の死と、消えた数千人の「拉致」された子どもたち(2025.06.10)
「ウクライナ」カテゴリの記事
- ウクライナ - ドローン大量生産ではロシアが優位(2025.07.13)
- キーウの絶望を反映するドンバスにおけるウクライナ民間人攻撃(2025.07.09)
- イスラエルの戦争を論じるための諸規則、再確認(2025.06.17)
- ウクライナ - 兵士6,000人の死と、消えた数千人の「拉致」された子どもたち(2025.06.10)
「イギリス」カテゴリの記事
- 複数欧米メディアが突然イスラエルを強く非難(2025.05.14)
- シリアでは、まずアラウィー派とキリスト教徒を殺し、今ドルーズ派を殺している。次は誰の番?(2025.05.08)
- 和平も敬意もなし:ゼレンスキー大統領、5月9日のパレードを攻撃すると恫喝(2025.05.05)
- 欧州が和平に本気なら、会議にゼレンスキーを招く回数を減らすべき(2025.04.02)
« イスラエルでは「英雄的」自己破滅志向が定着しつつある | トップページ | バイデン、ウクライナに対人地雷を供与 »
コメント