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2024年10月23日 (水)

我々こそ本物の悪人で、これこそ本物の邪悪な帝国だ



欧米世界に暮らすのは良いことかもしれないが、欧米世界は素晴らしくはない。我々の文明は地球上で最も野蛮で凶暴で、全く別物だ。

ケイトリン・ジョンストン
2024年10月21日

 物語マトリックスの端からのメモ

 この英語記事の朗読を聞く(朗読:ティム・フォーリー)。



 欧米文明が本当に最悪なのを理解するには、ある程度の学習と洞察力が必要だ。自分の社会を他国より厳しく判断するのは、一種格好いいアウトサイダー傾向かも知れない。一見、欧米帝国を批判する欧米人が、ロシアや中国やイランなどの政府よりも、自国政府や同盟諸国の犯罪行為を遙かに厳しく非難するのを見ると、まさにそれが起きているように思えるかも知れない。かなり調査してみなければ、待て、いや実は我々は地球上の他のどの権力構造より遙かに破壊的だと定量的に判断できる非常に大きな差があると思わないのだ。我々こそ本物の悪者だ。我々は本物の邪悪な帝国で、我々を殺人モンスターだと非難している全員実に正しいのだ。

 私がこれを言うと、常に欧米人は「そうだなあ、私はあっちよりこっちで暮らしたいな」とか「まあ、こっちがそんなにひどいなら、あっちで暮らせば良いじゃないか」と言うが、どこで暮らしたいか彼らがすぐに口走り始めるのは、この文明がいかに病んでいて歪んでいるかを示す兆候にすぎない。自国政府がグローバルサウスに課している暴力や圧政から、認知的にも感情的にも、彼らは切り離されているために、どの国が他より酷いかという問題は、自分が個人的に暮らすのに、どれだけ快適かという問題だと考えているのだ。そうだ、バカ野郎、大量殺戮と帝国主義的搾取の恩恵を受けている帝国の中心に暮らすのはとても素晴らしいが、殺人と搾取が行われている国に暮らすのは、それほど素晴らしいことではない、という感じだ。それがここでの全体的論点だ。

 欧米世界に暮らすのは良いことかもしれないが、欧米世界は素晴らしくはない。我々の文明は地球上最も野蛮で凶暴で、全く別物だ。



 民主党は、またしても酷い殺人的政策を掲げた酷い殺人的候補者を立て、またしても簡単に勝てる選挙で負ける覚悟ができているようだ。そして、またしても自分たちの敗北を、自分より優れた人間であるアメリカ中の全員のせいにするつもりだ。



https://twitter.com/caitoz/status/1847753131482108339



 記事を書くため、イスラエルによるガザ破壊の写真を探さなければならない時、常に、これが去年に始まったわけではない事実が実に良くわかる。いつも「これだ! いや待て、これは2008年の写真だ。これだ! いや、これは2014年の写真だ。駄目だ! いや、2021年の違う爆撃だ」といった感じだ。



 イスラエル人と私が初めて出会ったのは、20代の頃にバックパックで南米を旅した時だった。彼ら全員、一貫してひどい態度だったのに衝撃を受けたのを覚えている。彼らは兵役義務を終えると、しばらく旅行に出かける傾向があり、彼らに出くわすたび、彼らは確実に私が出会った中で最もひどい連中だった。

 だが私に対しては、彼らが地悪なことは一度もなかった。私は白人欧米人だが、彼らと問題を起こしたことは一度もない。我々を受け入れてくれる貧しい褐色肌の人々に対して、彼らは意地悪だった。地元ガイドに対して、彼らは不快で威圧的で、場所を散らかしたままにし、より良い条件や追加の食事や好意を得るため常に現地の人をだまそうとしていた。ある時、彼らはホステルをだまし、イスラエル人バックパッカー向けの宿の主人について酷いことを書いたヘブライ語看板を掲げさせた(ホステル・オーナーに、これは素晴らしい評価だと彼らは言ったのだ)。私がそれを知ったのは、彼らがそれで笑いが止まらずに私に話したからだ。我々の世話をしてくれる人々を、彼らは一貫して、我々よりずっと劣っているかのように扱った。彼らの強引さと権利意識は信じられないほどだった。

 それは私にとって非常に勉強になる経験だった。パレスチナ人が不当に扱われていることは父から聞いて知ってはいたが、同時にユダヤ人とユダヤ文化に対する大きな愛もあったのだ。旅行中、アウシュビッツやダッハウやアンネ・フランクの家を訪れたこともあり、キブツについて夢見がちな考えを持っていたことを覚えている。イスラエル社会に何か不健全なところがある現実に直接遭遇したのは、その時が初めてだった。ユダヤ人やユダヤ文化ではなく、ユダヤ系イスラエル人に。

 今や、毎日ニュースでその証拠を目にしている。亡くなったり避難させられたパレスチナ人女性の下着をはいてイスラエル国防軍兵士がはしゃぎ回ったり、ヘブライ語ツイートのAI翻訳や、世論調査で、ガザでの残虐行為をイスラエル人が広く支持していることが示されたり、イスラエル人のTikTok動画がパレスチナ人の苦しみをあざ笑ったり、私のコメント欄にイスラエル人現れ、想像し得る最も堕落したやり方で世界最悪の事態を正当化したりするのだ。

 南米でイスラエル人と出会ったのは、これから起きる醜悪な出来事の始まりだった。あの時私が垣間見たもの全て、この一年オンラインで見てきた。何年も前に出会ったあの不快な嫌な奴らのことや、当時彼らが将来私が活用できる非常に有益な情報を与えてくれていたのに気付いていなかったのを私はずっと考えている。

 イスラエルに行ってイスラエル人に会うまでは、ガザについて口をつぐむようイスラエル支持者が言っても無視して頂きたい。イスラエルには行かないで頂きたい。あなたは欧米人だから、彼らはあなたに親切にしてくれるだろう。イスラエル人が好んで訪れる南半球の観光地の一つ、欧米に植民地化された褐色の肌をした人々がたくさんいる場所に行って、そこの人々が連中がどう扱うかご覧頂きたい。そうすれば、イスラエル人が本当はどんな連中かわかる。

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 画像はAdobe Stockより。

記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2024/10/21/we-really-are-the-bad-guys-and-this-really-is-the-evil-empire/

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