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2024年9月 9日 (月)

ハリスを共産主義者と呼ぶのは共産主義に対する侮辱だ



カマラ・ハリスを共産主義者と呼ぶのは、ハリスを貶めるから間違いなのではなく、共産主義を貶めるから間違いなのだ。

ケイトリン・ジョンストン
2024年9月5日

物語マトリックスの端からのメモ

この英語記事の朗読を聞く(朗読:ティム・フォーリー)。



 共和党はオバマを共産主義者と呼んだが、大統領としての彼最悪の行為は全てブッシュ政策の継続と拡大だった。民主党はトランプをナチと呼んだが、彼最悪の行為は全てオバマ政策の継続と拡大だった。そして今、私たちは再びハリスを共産主義者と呼んでいるが、彼女は共和党も支持する大量虐殺を支持している。

 カマラ・ハリスを共産主義者と呼ぶのは、ハリスを貶めるから間違っているのではなく、共産主義を貶めるから間違っているのだ。



 全世界に衝撃と恐怖を与えているガザでの絶滅作戦を遂行するイスラエル政府をバイデン・ハリス政権は意図的に支援しており、明らかに、ここで私たちが注目する必要がある本当の悪者はジル・スタインだ。



 社会主義者や平和主義者が資本主義の好戦的政党に投票しようなどと、まじめな人間は思わない。民主党が緑の党を批判するのは、票を失ったからではなく、自分たちの党が嘘つきで、自分たちの価値観が偽物だと思い知らされるのが嫌だからだ。

 緑の党に票を盗まれていると民主党が言うのは、緑の党に票を盗まれていると共和党が言うのと同じくらい意味不明だ。民主党は左翼政党ではない。現在大量虐殺と核の瀬戸際政策に従事している好戦的な資本主義政党だ。

 民主党は、緑の党は何も成し遂げていないが、民主党が「物事を成し遂げている」のは、ガザで大量虐殺を犯し、資本主義による搾取と生態系破壊を促進し、絶え間ない戦争と軍国主義を推進しているように見える、と言っている。物事を成し遂げるだけでは十分ではない。成し遂げられることが実際に良いことが必要だ。



 「トランプが大統領になったら大量虐殺はもっとひどくなる!」

 ええ、どうして?

 「悪い種類の大量虐殺になるからだ!」



 イスラエルへの武器禁輸を約束すればハリスが勝利すると本当に信じている人がいるのだろうか? それとも、パレスチナ人の窮状に注目を集めるため人々は信じているふりをしているだけなのだろうか?なぜなら、この体制は明らかにこれより遙かに腐敗していると思うからだ。

 イスラエルがガザ攻撃をやめない限り武器供給を止めるとハリスが誓約したら、親イスラエル派丸ごとと軍産複合体丸ごとが、資金と言論統制の全てをドナルド・トランプ支持に投入するだろう。生涯民主党支持だった裕福な寄付者たちは、今回の選挙で共和党支持に転じるだろう。ハリスはユダヤ人を憎み、テロリストを愛しているというのが突如、主流言説になるだろう。マスメディアの大半がそれに同調するだろう。リベラルなシオニスト・ユダヤ人たちは、カマラ・ハリスが自分たちを殺したがっているから、今は「しぶしぶ」トランプに投票しなければならないと主張する論説記事を大量に書くだろう。

 こんな情報環境でハリスが選挙に勝てると本気で思っている人がいるのだろうか? 勝てるかもしれないが、それは彼女がこれまでやってきたように帝国主義路線を貫き続けるより遙かに難しいだろう。明らかに、ハリスが武器禁輸を約束すれば、多くの人がハリス支持に転じるだろうが、彼女が隠れナチだと主張するヒステリックで強烈な情報作戦で失う有権者を補うに十分な支持者が果たして、いるだろうか? ジェレミー・コービンに同じことが行われた際、支持者は十分ではなかった。

 ハリスは怪物で、大統領選に勝つためなら、パレスチナの子どもを喜んで素手で絞め殺すだろう。しかし、問題は彼女ではない。彼女は単なる一人の人間だ。彼女は、米国大統領選に勝つために必要な曲を演奏し、ダンスを踊っているだけだ。彼女でなければ、同じ曲を演奏し、同じダンスを踊っているのは別の怪物になるだろう。本当の問題は、地球上で最も邪悪な計画を推進し、その計画を確実に実現するため、社会最最悪の人々を権力と影響力のある地位に引き上げる、酷く腐敗した体制だ。

 ハリスはワシントンの堕落の原因ではなく、トランプやバイデン同様、堕落の兆候だ。本当に問題なのはアメリカ帝国そのものや、その歯車を回し続ける腐敗した仕組みの全てだ。帝国機構が崩壊するまで、何らかの形で虐殺は続くだろう。



 ちなみに、2024年9月時点で、ガザでのイスラエルの行動が人質救出の試みと何らかの関係があると、良い大人が思っているとしたら、とんでもないことだ。



 一方、ウクライナでは事態が益々恐ろしくなり続けている。ロシアの奥深くを攻撃するための長距離ミサイルをウクライナ軍に提供することにアメリカは「同意」寸前だとロイター通信は報じている。一方、西側諸国の侵略に対抗するため核政策を変更するとロシアは述べている

 ウクライナが領土と軍隊を失えば失うほど、キーウとワシントンは核超大国に対する緊張をこれまで考えられなかった段階にまで高めようと躍起になる。



 当局がガザでの大量虐殺を批判する人々を抑圧する中、欧米諸国では言論の自由が侵害されつつある。ウクライナでのNATO代理戦争で検閲が急増したのと全く同じだ。彼らはこれらの戦争は欧米とその価値観を守るためだと言いながら、戦争への同意をでっち上げる能力を守るために、欧米とその価値観を破壊している。戦争や大量虐殺や暴政こそが欧米の本当の価値観だ。



 全ての芸術は政治的だ。芸術は現状の狂気に反対するか、それを支持するか、あるいは現状から気をそらすかのいずれかだ。死にゆく世界の大量虐殺と洗脳されたディストピアの中で、自分自身を落ち着かせるためのつまらない気晴らしを人々が作るのは、それを政治的と呼ぶかどうかにかかわらず、政治的行為だ。

 残忍で専制的な帝国の中心で暮らしながら「政治を避けている」と言う芸術家は嘘をついている。彼らは政治を避けているのではなく、政治に直接参加している。しかも、彼らは間違った側に参加しているのだ。

 全ての芸術は、人々の目を開くか、閉じるかのどちらかだ。主流文化のほぼ全ての芸術は、この文明の狂気を当たり前のこととして称賛するか、その不快感を麻痺させることにより、人々の目を閉じさせる。これは単なる政治の問題ではなく、政治の最前線だ。

 政治は文化の下流にあり、あなたが創造に協力している文化が寡頭政治と帝国の流れに無意識に流されているなら、その流れが私たちを一体どこに運ぶのかに、あなたには責任がある。

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記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2024/09/05/calling-harris-a-communist-is-an-insult-to-communism/

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 Alex Christoforou Youtube 冒頭、チェイニーの娘の「父はハリス支持」に涌く聴衆
FT, oligarchs upset with Putin. Dick Cheney endorses Harris. Milei wants ICC Maduro 29:03

 宗主国も、最大属国も、トップの有力候補はでくのぼう?

 日刊IWJガイド

「民主党大統領候補カマラ・ハリス氏が副大統領候補のウォルツ氏を伴って、前代未聞の共同インタビュー! トランプ氏は酷評!!」

■はじめに~自分1人では会見もインタビューも受けられない!? 民主党大統領候補カマラ・ハリス氏が副大統領候補のティム・ウォルツ氏を伴って、前代未聞の共同インタビュー! トランプ氏は「退屈!」の一言! 民主党の牙城、L.A.の『ロサンゼルス・タイムズ』でさえ、「大げさな前評判のわりに、目立った新しい発表は少なかった」と酷評!『ザ・ヒル』に至っては「全女性を侮辱している」と強烈な批判! しかもこのインタビューで、ハリス氏が資源産業の代理人であることが露呈! ウクライナがどうなろうと、「代理戦争」という邪悪な手段で、資源輸出のライバル、ロシア抹殺を図る!! ハリス氏はバイデン氏と同じ!

■9月になり、IWJの第15期も2ヶ月目に入りました! IWJの財政的状況は大ピンチです! 岩上安身の体調不良も、7月、8月と続き、たいへんご迷惑をおかけしました! 8月は31日間で、85件、156万2260円のご寄付・カンパをいただきました! 第14期の月間目標額は400万円で、仮にその目標額に当てはめると、39%どまり! 相当に厳しい状況です! 他方で、「IWJしか報じられない情報」が、激増しています! 岩上安身のコロナ感染以降、続く体調不良もあり、この週末も、岩上安身の体調不良で、発刊が遅れてしまい、申し訳ありませんでした。こうした時だからこそ、ぜひご支援をお願いいたします!

■<インターネット上の「言論の自由」と「検閲」(その4)>バイデンに不都合なら外国メディアにも強権発動!? 米バイデン政権が「米大統領選に影響を与えるロシアのプロパガンダ」の32のウェブドメインを押収、『RT』などロシア4メディアに制裁を発表! FBIが明らかにした容疑は、「『米国はウクライナやその他の「問題」地域に資金を浪費するのではなく、国内問題への取り組みに力を注ぐべきである』という当たり前のことを、ロシアメディアが指摘し、米国民の間に広げたから」!? 倒錯し、言論を歪める米国政府に対し、ロシア外務省のザハロワ報道官は「米国は全体主義的新自由主義独裁国家へと変貌した」と断言!

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