イスラエルの戦争挑発を議論するための15のルール

イスラエルが新たな大規模軍事暴力計画を開始してから数分経過したので、おそらく、こうした問題について、我々がどう考え、どう話すべきかという公式ルールを再確認する時期が来ているのかもしれない。
ケイトリン・ジョンストン
2024年9月24日
この英語記事の朗読を聞く(朗読:ティム・フォーリー)。
月曜日、レバノンでイスラエルは新たな大規模攻撃を仕掛け、1000回以上の空爆をイスラエル国防軍が実施し、約500人を殺害した。
事態が悪化する中、アメリカは再び中東に追加部隊を派遣しているが、大統領の脳が完全に機能停止しているため、誰が命令したのかは神のみぞ知るだ。
イスラエルが新たな大規模軍事暴力計画を開始してから数分経過したので、おそらく、こうした問題について我々がどう考え、どう話すべきかという公式ルールを再確認する時期が来ているのかもしれない。
ルール 1:記録された歴史は 2023年10月7日に始まった。その日付より前に何か起きていたかもしれないが、誰も覚えていない。
ルール 2:イスラエルが行う悪いことは全てルール1により正当化される。これはロシアやイランのような国が行えば全く正当化できないとみなされるようなことをイスラエルが行う場合も当てはまる。
ルール 3:イスラエルには自国を防衛する権利があるが、他国にはその権利はない。
ルール 4:イスラエルは民間人を爆撃することは決してない。爆撃するのはテロリストだけだ。驚くほど多くの民間人が亡くなった場合、それは彼らが実際テロリストだったか、テロリストに殺されたか、テロリストが彼らの近くにいたかのいずれかだ。これら理由のいずれも当てはまらない場合、イスラエル国防軍の調査を待つ別の不可解な理由だ。
ルール 5:イスラエルの行為を批判するのは、あなたがユダヤ人を憎んでいることを意味する。子どもで一杯の地域に爆弾を投下に反対できる理由は(イスラム教、キリスト教、ユダヤ教という)アブラハム三宗教中最少のユダヤ教に対する激しい強迫観念的憎悪以外ありえない。
ルール 6:イスラエルの行為は、ルール5で述べた憎しみに満ちた批判ほど酷いものではない。イスラエルの行為に対する批判は、常にイスラエルの行為自体より酷い。なぜなら、批判者はユダヤ人を憎み、新たなホロコーストを起こそうとしているからだ。これを防ぐには、我々の政治的エネルギーと関心を100%投入する必要がある。
ルール 7:イスラエルは加害者になることは決してなく、被害者でしかない。イスラエルがレバノンを攻撃するのは、平和裏に小さな大量虐殺をしようとイスラエルが無邪気に自分のことに集中している時に、全くいわれなくヒズボラが攻撃したためだ。都市全体をイスラエルが爆撃して粉々にするのに人々が抗議すると、抗議行動がイスラエル支持者を悲しませるので、イスラエルは被害者だ。
ルール 8:近隣諸国や避難した先住民と文字通り常にイスラエルが戦争状態にある事実は、ルール7がばかげたたわ言である証拠ではなく、ルール7が真実だという証拠として解釈されなければならない。
ルール 9:西洋人やイスラエル人の命より、アラブ人の命は、我々にとって遙かに重要ではない。なぜそうなのかについて深く考えることは誰にも許されない。
ルール 10:メディアは常にイスラエルとその様々な紛争について真実を伝える。これを疑うなら、ルール5に違反している可能性がある。
ルール 11:イスラエルの敵を否定的に描写する根拠のない主張は、事実確認や限定なしに事実に基づくニュース記事として報道される可能性があるが、イスラエルの犯罪行為に関する広範囲に渡る証拠のある記録は、極度の懐疑心と「レバノンが言う」や「ハマスが運営する保健省によると」などの疑わしい限定語句で報道されなければならない。これは重要だ。そうしないと、プロパガンダだと非難される可能性がある。
ルール 12:どんな犠牲を払っても、何人の人が死ぬ必要があっても、イスラエルは現在の形で存続し続けなければならない。なぜそうなのか、論理的または道徳的に根拠ある理由を示す必要はない。これに異議を唱える場合、ルール5に違反する可能性がある。
ルール 13:アメリカ政府はこれまで一度も嘘をついたことがなく、あらゆる紛争において常に正しい側に立っている。
ルール 14: (アメリカ人のみ)中東で起こる出来事の中で、アメリカ大統領選挙で正しい人物が勝利することほど緊急で重要なことはない。この比類ない重要性を持つ任務から気をそらすような不都合な事実は無視すること。
ルール 15:イスラエルは中東における自由と民主主義の最後の砦なので、たとえ何人のジャーナリストを暗殺し、どれだけ多くの報道機関を閉鎖し、どれだけ多くの支持者が抗議活動を解体し、どれだけ多くの言論の自由を排除し、どれだけ多くの公民権を抹消し、ロビイストがどれだけ多くの選挙を買収しなければならなかったとしても、イスラエルは守られなければならない。
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記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2024/09/24/15-rules-for-discussing-israeli-warmongering/
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Judging Freedom
Prof. John Mearsheimer : Is Lebanon a Threat to Israel? 33:25日刊IWJガイド
「<速報!>袴田巌さんに再審で『無罪判決』!! 静岡地裁は『捜査機関によって証拠が捏造された』『袴田さんを犯人とは認められない』!!」
■はじめに~<速報!>あまりに遅過ぎた司法の正義の実現!! 事件から58年を経てようやく、袴田巌さんに再審で「無罪判決」!! 静岡地裁は「捜査機関によって証拠が捏造された」「袴田さんを犯人とは認められない」と指摘!
■9月も残り4日! IWJの財政的状況は大ピンチです! 今年1月に初めてコロナに感染した岩上安身は、その後遺症のためか、体調不良が、7月、8月も続き、たいへんご迷惑をおかけしています! 9月は24日までの24日間で、243件、192万3787円のご寄付・カンパをいただきました! 第14期の月間目標額は400万円で、仮にその目標額に当てはめると、48%どまり! まだ相当に厳しい状況です! 他方で、「IWJしか報じられない情報」が、激増しています! こうした時だからこそ、ぜひご支援をお願いいたします!
欧州のこの矛盾、表裏、本音と建前を見よ! 馬鹿の上にも馬鹿がつく単細胞岸田外交の幼稚さを嗤う! ロシア深部に届く長距離兵器をウクライナへ提供せよと欧州議会は決議しながら、二枚舌だらけの欧州中が、ロシアと活発にビジネスをしている!
ストルテンベルグNATO事務総長が退任演説! ロシアの弱体化を目指す米国の代理戦争としてのウクライナ紛争の片棒を担ぎ続けてきた主役の1人が最前線を去る! 2014年ユーロマイダン・クーデターの年に、ノルウェー首相からNATO事務総長に就任したストルテンベルグ氏は、ノルドストリーム爆破事件の真相を知っていたのか? 残されたウルズラ・フォン・デア・ライエンEU委員会委員長は、反グローバリズム、反NATO、反EUのうねりの中で、どこまで米国に忠実に代理戦争を推進するのか?
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