確かにイスラエルは和平を阻止し、新たな戦争を始めようとしているようだ
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自国軍がガザ地区に拘束されたままで、新たな大規模戦争は避けたいとイスラエルは考えているというのが一般的見解だが、イスラエルが新たな戦争を避けようとしている国らしく行動しているわけではないのは確かだ。
ケイトリン・ジョンストン
2024年8月1日
この英語記事の朗読を聞く(朗読:ティム・フォーリー)。
イスラエルは新たな暗殺事件を起こし、水曜日、イラン新大統領就任式のためテヘランに滞在していたハマス政治指導者イスマエル・ハニヤを空爆で殺害した。また火曜日夕方にはベイルートへ空爆でヒズボラ司令官フアド・シュクルを殺害したともイスラエルは主張している。
今後、これら扇動的攻撃にどう対応するか、イランとレバノンは決めなければならない。イラン領への攻撃に対して、イラン最高指導者アヤトラ・アリ・ハメネイ師は「厳しい処罰」を約束しており、今年4月イスラエルがダマスカスでイラン政府高官を暗殺し、イランが大規模なドローンとミサイルによる報復攻撃を行った事件と同レベルに今回の攻撃を位置付けているようだ。
「暗殺への反撃は確実に特別作戦になる。それは、より厳しく、犯人に深い後悔を植え付けることを意図している」とイラン政府Twitterアカウント公式声明に書かれている。
Axiosのバラク・ラビドによると「イスラエルは戦争を求めていない」が「イスラエル国防軍は、ヒズボラによるいかなる攻撃にも対応する用意がある」とイスラエルのヨアブ・ギャラント国防相がアメリカのロイド・オースティン国防長官に語ったという。これは、二件連続して注目度の高い暗殺攻撃をしたイスラエル当局だけが実行できる被害者ネタのライブRPGのようなものだ。
自国軍がガザに拘束されたままでの新たな大規模戦争は避けたいとイスラエルは考えているというのが通説だが、イスラエルは新たな戦争を避けようとしている国らしく行動していない。あるいはガザでの事態を収拾しようとしている国らしい行動もしていない。
依然進行中のこの物語に関する興味深い解説。
「交渉が続く中、ガザでの政治的暗殺や民間人を標的にした連続攻撃は、一方が他方の交渉担当者を暗殺した場合に、一体どうして調停が成功できるのかという疑問を生じさせる」と、暗殺される前にハニヤが暮らしていたカタールの首相がツイートした。
「イスラエルは、ハマスの政治指導者で主要交渉者のイスマエル・ハニヤを殺害しておいて、停戦交渉に本気だと我々を信じさせようとしているのか?」とコードピンクのメディア・ベンジャミンがツイートした。「しかも欧米諸国との関係改善を主張するイラン新大統領ペゼシュキアン就任式でハニヤを殺害したのだ。ネタニヤフは停戦と地域的緊張緩和ではなく、地域的全面戦争を狙っているのだ。」
「停戦を望んでいると言いながら、交渉相手を暗殺するのは、イスラエルが外交にどれほど真剣かを示す明白な証拠だ」とアジャム・メディア・コレクティブのアレックス・シャムズがツイートした。
「ベイルートを爆撃した直後にテヘランでハニヤを殺害するとは…彼らは戦う準備が全くできていない地域戦争を故意に扇動しているのだろうか、それとも、またしても自らの行動の起こり得る結果を根本的に予測できていないのだろうか? どちらにせよ彼らは自殺願望の愚か者だ」とクリスタ・ピーターソンはツイートした。
「秘密の第三の選択肢がある。彼らはこの戦争を戦えないことは分かっているが、アメリカが戦わざるを得ないほど状況を悪化させることはできる」とマシュー・ペティはツイートで対応した。
先週アメリカ議会でネタニヤフ首相が行った欺瞞的な大量虐殺弁明演説で万雷の拍手を浴びた後では、これは全く法外な予想とは思えない。この10か月間、一連の緊張激化がレバノンやイランとの大規模戦争に発展した場合、ワシントンは、イスラエルが自衛するに任せるはずだと示唆するようなことは何も見られなかった。
まあ、見ていればわかると思う。
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ラリー・ジョンソンのイスラエル非難はいつになく厳しい。多くの書き込みは「正論に賛成!」
Larry C. Johnson: Ismail Haniyeh's Assassination & Wider War Between Israel and Hezbollah/Iran 46:36
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<五輪の裏で重大ニュース 日本の曲がり角>【山田厚史の週ナカ生ニュース】日刊IWJガイド
■何のことはない! トランプ氏もハリス氏もイスラエルべったり! イスラエルのネタニヤフ首相の議会演説を欠席するなど、一定の距離を見せていたハリス副大統領のスタンスは、まったくバイデン大統領と変わらない! トランプ氏に至っては、ネタニヤフ首相の立場に100%立って、ハリス氏を無礼だと批判し、ハマスとの和平を進める気などさらさらない! 日本も、他の国々と同じくキリスト教シオニズムに染まった米国と、異なる平和の道を歩む準備をすべきだ!
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