帝国の堕落にガザが目を開かせてくれたなら、永遠に目を開けたままでいて頂きたい
帝国主義体制への反対という点で、何としても、ガザを一回限りの出来事にしないようお願いする。これが終わった後も、ガザでの行動に厳しい目を向け続け、この犯罪に、できるだけ多くの注目を集めるようご支援願いたい。
ケイトリン・ジョンストン
2024年6月24日
ガザにおけるアメリカが支援する残虐行為に関して理解すべき最も重要な点の一つは、アメリカを中心とする帝国は、通常、その犯罪行為で、これほど露骨ではないことだ。この特定の場合における残虐さと、残虐行為の比較的あからさまな性質は、アメリカ戦争機構に反対する人々にとって恩恵になっている。帝国が、その堕落に対し、人々の目を開くのを我々にとって大いに容易にしてくれたからだ。
通常もっとずっと困難だ。通常、邪悪な敵である独裁者Yのせいで、帝国の標的になっている国家Xで起きていることに関する主流言説をほとんどの人が信じている。暴力や苦しみを煽動し永続させる帝国の役割は欧米諸国政府内の言説の作り手や主流メディアの卑屈な速記者連中によって覆い隠されている。
プロパガンダ言説を打ち破って、欧米列強や地域の同盟諸国が、ダマスカスを打倒して傀儡政権を樹立するための完全に計画的作戦の一環として、重武装した過激派代理民兵を使ってシリアを意図的に暴力と混乱に陥れたことなどを理解するには、膨大な綿密な調査と批判的思考が必要だ。あるいは数年前、ベネズエラに関して良く耳にした飢餓や苦しみは、実は主にアメリカ制裁によって引き起こされた事実。あるいは、イエメンについて聞かされた「飢饉」は、実はアメリカが支援する封鎖や民間インフラ攻撃によって引き起こされた事実。あるいは、ロシアのウクライナ侵攻は、NATO列強に非常に意図的かつ組織的に引き起こされたため、何年も欧米諸国の多くの戦略家や学者たちが、そうした行為でウクライナが破壊されると警告していた事実。
ガザで起きていることを理解するのはずっと簡単だ。この飛び地から明らかな戦争犯罪の映像が絶え間なく流れ、イスラエル入植植民地主義によるパレスチナ人へのアパルトヘイト虐待に対する何世代にもわたる反対派は既に学界やかなり主流の進歩派政治界に足場を築いている。帝国の他の犯罪同様、連中はいまだにプロパガンダで放送を飽和させているが、状況は既にかなり明らかにされているため、ごまかしは、これまでほど強力ではなく、国民の目から正当性を完全に失うのを避けるため、主流メディアは多くの不都合な事実を報道せざるを得なくなっている。
ガザは比較的容易な例の一つだとを私は強調したい。最近になって帝国の犯罪行為に目覚めた人々が、この大規模残虐行為が終わった後も、同じ犯罪行為に目を開いたままにしておくことが非常に重要だからだ。アメリカの軍事力によって実行され、支援される、もっと邪悪な軍事的大量残虐行為が絶対確実にあるだろう。そして、そのほとんどは、ガザよりずっと綿密な調査が必要だろう。
おそらく、それほど明白ではないはずだ。帝国犯罪は、おそらくもっと注意深く隠されるだろう。被害者と加害者を見分けるのは、おそらくそれほど容易でないはずだ。アメリカと同盟を組む側の標的にされる人々は、おそらくそれほど反射的に同情されないはずだ。
一般的な指標として、もし「今回はアメリカが正しい」とか「まあ、どちらも同じくらい悪い」などとあなたが考えているのに気づいたら、それはあなたが騙されている、かなり確実な兆候だ。アメリカ帝国は圧倒的な差で地球上最も残忍で破壊的な権力構造で、あらゆる紛争で一貫して確実に悪い側にいる。そのため、外国での紛争をワシントンに対し完全に敵対的でない形で、あなたが見ていることに気づいたら、それはほぼ確実に、あなたがプロパガンダを鵜呑みにしているためだ。
はっきり言って、それは恥ずべきことではない。アメリカ帝国は、これまで存在した中で最も洗練された効果的プロパガンダ機構を有しており、その広範な言説支配と歪曲により、現代世界の複雑な情報生態系の中を進む際、容易に道に迷されてしまうのだ。あなたが何か間違えて、調査と熟考の後、自分の立場を変えなければならない場合、そうするのは感情的、知的に成熟したことを示すに過ぎない。人は誰でも間違いを犯す。
要するに、帝国主義体制への反対という点で、ガザを一回限りの出来事として終わらせないようお願いする。これが終わった後も、アメリカの行動に目を光らせ、その犯罪にできるだけ多くの注目を集めるのを支援願いたい。ニュースで取り上げられている特定の紛争に関して良くわからない場合には、帝国とそのプロパガンダ歪曲の真偽を判断するのに役立つ帝国とそのプロパガンダの真偽を判断するのに役立つ優れた情報源が数多くある。
帝国は単にガザで狂気じみた邪悪な行為を始めわけではない。帝国は常にこのようなことをしているのだ。帝国は常に、そうしたことに関し嘘をつく。マスメディアは常に帝国の嘘を助長している。ガザはいつもの行動から逸脱しているのではなく、より明白になっているに過ぎない。
連中の欺瞞で眠らされてはならない。目覚めさせられたことに対して常に目を光らせて頂きたい。残りの人生あるいは帝国が完全に破壊されるまで帝国と戦い続けて頂きたい。
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画像はアドビ・ストックから。
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Judge Napolitano - Judging Freedom
Matt Hoh: US Is a Dying Empire 28:14
「ウクライナのゼレンスキー氏が『戦争終結計画を示す』と表明! ところがその内容は、ウクライナのテロ攻撃で破綻した『穀物回廊』がモデル!」
■はじめに~ウクライナのゼレンスキー氏が「ウクライナは戦争を長引かせたくない」と述べ、「戦争終結計画を示す」と表明! ところが米地域紙『ザ・フィラデルフィア・インクワイアラー』に示した内容は、2022年の「穀物回廊(穀物協定)」をモデルに、プーチン大統領と直接交渉せず、第三者に仲介してもらう構想!? その穀物回廊は、ウクライナによるクリミア橋へのテロ攻撃で破綻したにも関わらず、ゼレンスキー氏は「うまくいった」と豪語! こんなことでは、和平実現は不可能では!?
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