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2024年5月26日 (日)

ブリンケンの大失敗はアメリカ権力と外交破綻の象徴

2024年5月24日
論説
Strategic Culture Foundation

 有能な外交官は緊張を煽るのではなく、和らげるよう努めるべきだ。イラン国民に対するブリンケンの卑劣な侮辱は無謀な挑発行為だ。

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 今週、イラン国民がエブラヒム・ライシ大統領の悲劇的な死を悼む中、アメリカは敬意を表す哀悼の意すら示せなかった。

 イラン国民は「よりよい状況になる」とアメリカ外務大臣たるアメリカ国務長官アントニー・ブリンケンが無礼な発言をした。故大統領の葬儀に5日間の服喪をイラン・イスラム共和国が宣言し、数百万人のイラン人がマシュハド市での葬儀に参列する中で。

 同国で非常に尊敬されているホセイン・アミラブドッラーヒアン外相や同機に同乗していた他の要人数名とともに、ヘリコプター墜落事故でライシ大統領は死亡した。この致命的墜落は、大統領随行員がアゼルバイジャン訪問から戻る途中、イラン北西部の山岳地帯の危険な天候の中で発生した。

 世界中のほとんどの人々が、この死に衝撃と悲しみを表明した。国連総会は1分間の黙祷を捧げ、葬儀にはロシアと中国の政府関係者を含む68カ国が出席した。

 アメリカとイランは1979年のイラン革命以来、半世紀以上にわたり仇敵関係にある。だが、このような国家的哀悼の時期に各国が同情の証しを示すのは外交と礼儀の基本だ。

 イラン大統領の死に関する不名誉で安っぽい発言は、アメリカ外務大臣、ブリンケンがいかに不適格かを示している。しかし、この失態は単に個人的問題ではなく、ワシントンの政治的資質と国際的地位の全体的崩壊を象徴している。アメリカは世界の指導者だと自負しているが、明らかに品格がない。大統領で、ブリンケンの上司、バイデンは、無知な偏見で他の指導者を頻繁に侮辱する口汚い偏屈者だ。

 イラン大統領の死をめぐるブリンケンの侮辱発言について、世界中の多くの人々が嫌悪感を表明し「控えめに言っても、アメリカのような国の高官どころか外交官が、このような的外れな発言をするとは信じがたい。本質的に、国家全体に向けた侮辱だ」とロシア大統領報道官ドミトリー・ペスコフは述べた

 人間としての良識の欠如はさておき、政治的配慮が全く欠けている。ブリンケンの攻撃的発言は、アメリカの支援を受けたイスラエル政権による大量虐殺のさなか、中東が極度の緊張状態にある時になされた。この火薬庫のような状況は、いつ何時爆発し地域全体を巻き込む国際戦争に発展しかねない。イスラエルとイランは既に軍事衝突を繰り広げている。

 有能な外交官は緊張を煽るのではなく、和らげるよう努めるべきだ。イラン国民に対するブリンケンの卑劣な侮辱は無謀な挑発行為だ。

 しかし外交官として自分の能力を遙かに超えていることを示したブリンケンにそのような分別や敬意を期待するのはあまりに無理がある。

 先週、この「国務長官」はキーウへの公式訪問中、バーの舞台でギターを演奏し、自分の事務所に恥をかかせた。ロシアに対する血みどろで無益な代理戦争を長引かせるため、軍事援助に数十億ドルの追加をブリンケンはウクライナの首都で約束した。信頼できる推定によると、ウクライナ軍死者は2年以上の戦闘で50万人以上とされている。しかし、ここでブリンケンは地元ロック・バンドとエレキギターをかき鳴らした。更にぞっとしたのは、彼が選んだ曲がニール・ヤングの「Keep on Rockin’ in the Free World」だったことだ。ブリンケンは戦争の恐ろしさに無関心だっただけでなく、その曲がアメリカ帝国主義の蛮行を明確に非難している事実にも気づいていなかった。

 どうしてこれほど愚かで無神経になれるのだろう? それがまさにアントニー・ブリンケンの尺度なのだ。

 残念なことに、ブリンケンには疑わしい仲間がワシントンに大勢いる。彼らの集団的傲慢さと無能さが世界を災難に導いている。今週報じられたところによると、ブリンケンはロシア領を攻撃するためアメリカ長距離兵器供給をワシントンで主張する連中の一人だ。第三次世界大戦の処方箋を推進する他の人物には、共和党下院議長マイク・ジョンソンや元国務省高官ビクトリア・ヌーランドがいる。

 ブリンケンの失策は、彼がとっくの昔に不名誉な形で解任されるべきものだった。2022年2月に紛争が激化するずっと前から、キーウ政権への武器供給を彼は熱心に推進していた。核戦争に発展するリスクがあるこの代理戦争の方向性を決めるのにヌーランドらとともに彼は重要な役割を果たした。

 オバマ大統領とバイデン副大統領の下で国家安全保障担当大統領補佐官を務めていた間、リビアに対するNATOの「人権」戦争とシリア政権転覆のための「民主化」代理戦争をブリンケンは支持していた。後者は、ワシントンによる宗派テロ組織への武器供給を伴うものだったが、ロシアとイランが、汚い作戦に終止符を打った。

 ブリンケンが引き起こしたこの一連の災難により、国務長官という重要な地位に就くことは決して許されなかったはずだ。だが、それは健全な外交政策と正気に基づいてそのような任命が行われるという前提でだ。

 いや、ブリンケンは無知なナルシシズムが際限ない戦争犯罪者なのだ。彼はアメリカ帝国主義の戦争煽動の便利な道具にすぎない。ギターを弾くハーバード大卒のブリンケンは、アメリカ世界権力の蛮行を隠すための疑似リベラル・イメージを醸すマネキンだ。

 彼の無能さが中東とウクライナをめぐる核保有国対立という悲惨な状況へと世界を導いている。

 更に残念なことに、ワシントンにはブリンケンのようなクローンが山ほどいる。ブリンケンのような人物を生み出すアメリカ支配体制の政治文化水準は、あまりに腐敗が蔓延しており、質の高い思想家や指導者が出現するとは考えにくい。

 アメリカの政治と外交の堕落は、その世界権力と同様、長年衰退し続けている。ブリンケンの最近の前任者には(「我々はいつも嘘をつき、ごまかしている」)マイク・ポンペオや(「我々は来た、征服した、彼は死んだ」とムアンマル・カダフィ殺害を自慢した)ヒラリー・クリントンや(イラク戦争と移送拷問で悪名高い)コンドリーザ・ライスや(大量破壊兵器について国連安全保障理事会にあからさまな嘘をついた)コリン・パウエルなどがいる。堕落者リストはまだまだ続く。

 しかし、ブリンケンの場合、彼はおそらく洗練された無能さの頂点、いや最下点と言えるだろう。

 アメリカ破綻の時来たれり、惨めな失敗を体現する男来たれり。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2024/05/24/blinken-blunders-epitomize-the-bankruptcy-of-us-power-and-diplomacy/

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