« ガザ地区で外国人傭兵を使っているイスラエル | トップページ | 銀幕上の戦争と平和:映画でロシアとアメリカは互いに、どうプロパガンダをしたのか »

2024年5月 4日 (土)

子どもにイスラエルを好きになってもらうため、大学での抗議行動を鎮圧し、TikTokを禁止する

 欧米帝国の堕落と欺瞞に関する認識を広めるプロジェクトに私は日々献身してきたが、この狙いで現在大学のキャンパスで帝国がしていることを書くこと以上効果的なことはない。

ケイトリン・ジョンストン
2024年4月25日

 物語のマトリックスの端からのメモ

 この英語記事の朗読を聞く (ティム・フォーリーによる朗読)。

 双方に被害者がいる大変な状況だ。一方には、大量虐殺や包囲戦によって大量に虐殺されつつある人々がいて、他方には、これら残虐行為が反対されると感情が傷つく人々がいて、どちらが、より酷いか言うのは困難だ。

 欧米帝国の堕落と欺瞞に関する認識を広めるプロジェクトに私は日々献身してきたが、この狙いで現在大学のキャンパスで帝国がしていることを書くこと以上効果的なことはない。

 つまり連中が一体何を考えているのか人は疑問に思う必要があるのだ。「そう、その通り。親パレスチナ抗議活動を、大学で暴力的に鎮圧し、親パレスチナ記事の抑圧を完璧にするためにTikTokを禁止し、ベビー・ブーム世代のメディアを明らかなプロパガンダで飽和させるのだ。そうすれば、子どもはイスラエルを好きになるだろう。」

 一方、世界を脅かす核超大国との瀬戸際政策で、アメリカ帝国は依然常軌を逸したリスクを冒し続け、依然我々一人一人の命を賭けたゲームを続けている。先月長距離戦術ミサイル・システム(ATACMS)をバイデン政権が秘密裏にウクライナに送付していたことが判明し、既にクリミアのロシア基地を攻撃するためウクライナが使用したと報じられている。

 2022年に、アメリカが供給しているHIMARS兵器のほぼ4倍の射程のATACMSを送るようウクライナがアメリカに最初に要求し始めた際に、ロシア外務省報道官マリア・ザハロワは直ちに反応し、ロシア領内でのATACMS使用は、この紛争にアメリカが直接参加することとなり、ロシアもそれに応じて対応すると警告した。ロシア連邦にクリミアはロシア領土とみなされている。

 昨年AntiWar誌に掲載された「ATACMS:この頭字語を大いに恐れよ」と題する記事で、このミサイル・システムが「ロシアとの全面戦争にアメリカとNATOを引き込む可能性がある」とWest Suburban Peace Coalitionのウォルト・ズロトウ理事長が書いた。

 ATACMSは、最大300キロまで攻撃できるアメリカ長距離ミサイルだ。おそらく、クリミアを含め、ウクライナでロシアが得た全ての領土を取り戻す戦いで、ウクライナへのATACMS供与をバイデン大統領を含むアメリカ高官連中は真剣に検討している。このミサイルはクリミアとロシア本土両方に到達可能だ。

 ウクライナがロシアを攻撃するためにこれを使用した場合、ウクライナ内でロシアが戦術核兵器を発射しかねない長距離ミサイルとなる可能性がある。ロシアの敗北を求めるアメリカ・NATO同盟とロシア間の核対立が更にエスカレートする可能性が一層高まる。

 イスラエルやウクライナや台湾に死や破壊兵器を注ぎ込む第三次世界大戦法案に署名した際、今日は「世界平和にとって良い日だ」とバイデンは宣言した。これがアメリカを中心とする帝国が自分に関する言説の前提にしている逆転した現実だ。連中は大多数の大衆に完全に逆行して、倒錯した世界観を支持しており、それが我々が完全に逆向きな逆さまの文明に住んでいる理由だ。

 この法案のウクライナ戦費部分は、実際はトランプ元大統領と共和党議員らの水面下での協力により推進されたと報じられている。未だに「戦争を終わらせ、ディープステートと戦う」という元トランプ大統領のギャグを支持しているのは、くそバカ野郎だ。

 イスラエル向け大量虐殺資金が下院を通過した際、ベンヤミン・ネタニヤフ首相がこうツイートした。「イスラエルへの強力な超党派支持をアメリカ議会は示し、欧米文明を守る非常に評価すべき援助法案を圧倒的多数で可決した。有り難う友達、有り難うアメリカ!」

 彼は間違っていない。イアメリカ議会は実際に超党派で大いにイスラエル支持をしており、大量虐殺アパルトヘイト国家に戦争兵器を注ぎ込み、実際、血を燃料とする絶え間ない殺人、圧政機構、つまり「欧米文明」を強化している。

 人間の繁栄は好奇心から生まれる。物質世界がどのように機能するかに関する好奇心は、科学の進歩と、それに伴うあらゆる恩恵をもたらす。文明の権力構造がどのように機能するかに関する好奇心は、世界が実際どのように機能するかの理解をもたらし、それが集団レベルで実現すれば、真実に基づいた社会の出現につながる。我々自身の意識や内なるプロセスに対する好奇心は、自己実現と、そこから生まれる世界の中での調和のとれた動き方につながる。

 将来、健全な人類が存在するとすれば、それは何よりも非常に好奇心旺盛な種となるだろう。現在我々の文明の運営方法を推進している競争や貪欲や支配という価値観は、好奇心や謙虚さや発見に取って代わられるだろう。私たちは、自分自身や、お互いや、集団的社会力学や自然界について、謙虚ながら強い好奇心を育むことになるだろう。

__________________

 私の記事は全て読者のご支援によるものなので、この記事を良いと思われた場合、必要に応じて私のチップ入れにお金を入れる選択肢がいくつかあります。私の記事は全て、自由にコピーでき、あらゆる方法、形式で利用可能です。皆様が望むことは何であれ、記事を再発行し、翻訳し、商品に使えます。私が公開している記事を確実に読む最良の方法は、Substackメーリングリスト購読です。全ての記事は夫のティム・フォーリーとの共著。

 ビットコイン寄付:1Ac7PCQXoQoLA9Sh8fhAgiU3PHA2EX5Zm2

 画像はアドビ・ストックから。

記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2024/04/25/quashing-university-protests-and-banning-tiktok-to-make-the-kids-love-israel/

----------

 スコット・リッター氏によるロシア攻勢解説

Scott Ritter Unveils: "Russia Plan to Cut Off US-NATO's Arms Aid - Ukraine Beyond Rescue!" 18:01

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名

米国世論調査「最近の大学敷地内での親パレスチナの抗議運動を支持するか反対か」賛否は大きく分断、全体支持28%、反対47%、18歳-44賛成40%、反対30%、45歳以上賛成19%、反対62%、民主党支持者賛成46%、反対31%、共和党支持者賛成16%反対69%

 日刊IWJガイド

「『日本政府にドル売り円買い介入しかできないと見透かされれば、日本円がターゲットになる!?』岩上安身による田代秀敏氏インタビュー!」

はじめに~<インタビュー報告>「日本政府にドル売り円買い介入しかできないと見透かされれば、日本円がヘッジファンドのターゲットになる!?」岩上安身によるエコノミスト田代秀敏氏連続インタビュー第3弾!「『歴史的円安』が凄まじい勢いで進行中! 悪性インフレ、株高、都市部では地価高騰を引き起こす一方、地方では逆に空洞化! 二極化が進み、富裕層が高笑いする一方で庶民はいかにして『生活防衛』すればいいのか!?」をお送りしました!

連休後半のみどりの日です! IWJへのご寄付・カンパは、11月から3月までの5ヶ月間連続して目標に未達で、不足額は合計972万3789円にもなります!「IWJしか報じていない情報」がますます増えている中、今後も目標未達となると、IWJは活動できなくなる可能性が出てきます! 有料会員登録と、ご寄付・カンパで、どうか財政難のIWJへの強力なご支援をよろしくお願い申し上げます!

« ガザ地区で外国人傭兵を使っているイスラエル | トップページ | 銀幕上の戦争と平和:映画でロシアとアメリカは互いに、どうプロパガンダをしたのか »

アメリカ」カテゴリの記事

アメリカ軍・軍事産業」カテゴリの記事

NATO」カテゴリの記事

イスラエル・パレスチナ」カテゴリの記事

Caitlin Johnstone」カテゴリの記事

ウクライナ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« ガザ地区で外国人傭兵を使っているイスラエル | トップページ | 銀幕上の戦争と平和:映画でロシアとアメリカは互いに、どうプロパガンダをしたのか »

お勧め

  • IWJ
    岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal

カテゴリー

ブックマーク

最近のトラックバック

無料ブログはココログ