バイデンを支持しながら、ガザ虐殺に反対するのは不誠実で無意味な立場だ
それは、まるで「確かに夫は連続殺人犯だが、子どもにとっては素晴らしい人だ」と言うようなものだ。誰かが、あなたにそんなことを言った場合、あなたが導き出せる唯一の結論は、彼らは連続殺人を、さほど気にしていないことだ。
ケイトリン・ジョンストン
2024年4月29日
この英語記事の朗読を聞く (ティム・フォーリーによる朗読)。
ガザ虐殺に反対だと主張しながら同時にジョー・バイデンを支持している人にガザ虐殺に本気で反対している人はいない。彼らは自分が承認されたい政治勢力の承認を得るため言うべきことを言っているのに過ぎない。連中は道徳的立場をとっているのではなく、イメージを醸成しているのだ。連中はブランドを構築しているだけだ。
このばかばかしい立場で多く考えられる例の一つは、インスタグラム進歩派アレクサンドリア・オカシオコルテスだ。彼女はガザでのイスラエル残虐行為を「次々と明らになる大量虐殺」と呼びながら、現在大量虐殺を支持するアメリカ大統領を支持・擁護し続けており、大統領が「反ユダヤ主義抗議活動」だと中傷した親パレスチナ・キャンパス・デモの一つに最近参加した。
AOCがここでしているのは、進歩的民主党員が主張する自党の理念と、現実の党の実際の理念との不可能な溝をまたぐ試みだ。彼女は不正義に口先だけで反対し、停戦を支持し、反虐殺活動家の味方をしている。それが進歩主義者がすべきことだからだ。同時に、不正義を助長し、それに抗議する人たちを中傷し、虐殺を継続させている政権を支持し政治的支持を表明している。
試そうとしても、これ以上支離滅裂な立場をまとめるのは不可能だ。バイデン政権が、この大量虐殺に積極的に加わっているのを認めずには、イスラエルが大量虐殺をしているのを認めることはできない。大量虐殺の罪をバイデンが犯しているのを認めるなら、核攻撃のやりとりを開始することを除いて、国家指導者が犯し得る最も恐ろしい犯罪を彼が実行しているのを認めることになる。
Maybe you can ask him about the mass graves https://t.co/k6Ae20Ui7T pic.twitter.com/iUQjRq6avS
— Tamara Nassar (@TamaraINassar) April 25, 2024
国家指導者として考えられる最悪の行為をバイデンが行った罪を認めれば、あなたは閾値を超えることになる。そのような承認をした後で、少なくとも彼はドナルド・トランプよりはLGBTの人々に、もう少し優しいから、あるいは地球温暖化を減らすため少し多く努力するかもしれないから、とにかく彼を支持すると言うのは、論理的、倫理的に一貫性がない。
大量虐殺に彼が参加しているのを、あなたは認めたのだ。大量虐殺に。その後に続く「だが」はおそらくあり得ない。「確かに私の夫は連続殺人犯だが、子どもには素晴らしい人だ」と言うようなものだ。誰かがそんなことを、あなたに言った場合、あなたが導き出せる唯一の結論は、彼らは連続殺人を、さほど気にしていないことだ。
ガザでのイスラエルの行動を支持する人々は地球上最悪の連中だが、少なくとも彼らの立場には、ある種の誠実さがある。彼らは、実際には問題ないことに反対するふりをして、自分自身に矛盾しているわけではない。彼らはカメラに向かって微笑みながら、痛くないふりをしながら、全く相容れない二つの立場にまたがろうとして、自身を真っ二つに引き裂いているわけではない。彼らは悪の帝国に仕えながら、慈悲深い反帝国主義者のふりをしているわけではない。
ガザ破壊に反対しながらバイデンを支持する人々には、いかなる誠実さもない。彼らは、その時々の風向きにあわせて、政治的に都合の良い仮面をかぶっているだけで、一方では絶え間ない圧制と流血なしには維持できないアメリカを中心とする帝国を支援し続けている。口先だけ平和を願うソーシャルメディア向きの発言を彼らはしているが、本当の忠誠心は、その存在が平和を不可能にしている地球規模の権力構造にある。
_________________
私の記事は全て読者のご支援によるものなので、この記事を良いと思われた場合、必要に応じて私のチップ入れにお金を入れる選択肢がいくつかあります。私の記事は全て、自由にコピーでき、あらゆる方法、形式で利用可能です。皆様が望むことは何であれ、記事を再発行し、翻訳し、商品に使えます。私が公開している記事を確実に読む最良の方法は、Substackメーリングリスト購読です。全ての記事は夫のティム・フォーリーとの共著。
ビットコイン寄付:1Ac7PCQXoQoLA9Sh8fhAgiU3PHA2EX5Zm2
画像は大統領Instagramから。
----------
耕助のブログが、Anya K女史のマイケル・ハドソン教授対談を翻訳されている。
2024年の東方正教のパスハ(復活大祭)は5月5日だった。 それでChristoforou氏、冒頭で信徒が交わす言葉Христос воскресе! Воистину воскресе!「ハリストス復活!」「実に復活!」と唱えたわけだ。
Alex Christoforou YouTube
Russia updates wanted list. ICC Elensky curse. FT; Kremlin targets Europe, Nord Stream silence 29:44
今朝の孫崎享氏メルマガ題名
随想⑲幸せになる方法―その1-キャサリン・サンダーソン教授の主張:①嫌なことの切断。②参加する、③与える④運動。「私たちの生活には、社会的なつながりと人的結び(個人と個人の)親密なつながりという2種類のつながりが必要です。親密な関係は恋愛である必要はない。」
「米大学で広がるイスラエルへの抗議デモで、逮捕者が2100人超! ネタニヤフ首相は『休戦合意の有無に関わらずラファに侵攻する』と表明!」
はじめに~米大学で広がるイスラエルへの抗議デモで、逮捕者が2100人超! 背景には、高額な学費と多額の寄付を求める経済徴兵制と、その資金をイスラエル支援の軍事産業やイスラエルに直接投資する米大学のシステムへの怒りが! 米教育省によると10年間のイスラエルへの投資で530億円の利益! イスラエルのネタニヤフ首相は「休戦合意の有無に関わらずラファに侵攻する」と表明! もはやイスラエルを止めるには軍事力しかないのでは!?
【4月23日、ウクライナ支援と抱き合わせで、イスラエルへの軍事支援予算案を可決した米上院議会に対し、無所属のバーニー・サンダース上院議員が、「議会がやっていることを支持している米国民は14%だけ。我々が今日していることは、米国民が望んでいることではない」「イスラエル政府の政策目標は、ガザを居住不可能にすることだ」「我々は、パレスチナの人々の破壊を幇助している」と演説し、イスラエルへの無条件支援に反対する演説を行う!】
« 銀幕上の戦争と平和:映画でロシアとアメリカは互いに、どうプロパガンダをしたのか | トップページ | 悪の独裁国家と自由民主主義国家の違いを明らかにするガザ »
「アメリカ」カテゴリの記事
- プーチン大統領:欧米諸国とロシアの対立はイデオロギーの問題ではない(2025.07.16)
- トランプ大統領、関税問題で再び屈服 ― 高まる不確実性(2025.07.10)
「アメリカ軍・軍事産業」カテゴリの記事
- ウクライナ - ドローン大量生産ではロシアが優位(2025.07.13)
- 不条理の頂点に至った「テロリズム」に関する帝国の偽善(2025.07.11)
「イスラエル・パレスチナ」カテゴリの記事
- アメリカとイスラエルによるイラン攻撃と国際秩序の崩壊(2025.07.07)
- イスラエルが戦争に負けた証拠はこれだ(2025.07.04)
- 自らの残虐行為をイスラエル軍兵士が述べるのは反ユダヤ的だとネタニヤフ首相(2025.06.30)
「Caitlin Johnstone」カテゴリの記事
- 不条理の頂点に至った「テロリズム」に関する帝国の偽善(2025.07.11)
- 自らの残虐行為をイスラエル軍兵士が述べるのは反ユダヤ的だとネタニヤフ首相(2025.06.30)
- トランプ大統領がイランを爆撃した。次に起きることは彼の責任だ。(2025.06.27)
「バイデン政権」カテゴリの記事
- あなたに安全を約束するアメリカにご用心(2025.04.05)
- 破綻国家アメリカ。ジョー・バイデンによる言論の自由の完全破壊(2025.01.25)
- トランプとウクライナは敗北を認めるべき(2025.01.27)
- 大統領の鳴り物入り宣伝など忘れろ アメリカ帝国主義によるホワイトハウス占拠だ(2025.01.19)
- 空騒ぎ:トランプ大統領のウクライナ大詰め計画(2024.12.19)
« 銀幕上の戦争と平和:映画でロシアとアメリカは互いに、どうプロパガンダをしたのか | トップページ | 悪の独裁国家と自由民主主義国家の違いを明らかにするガザ »
コメント