大量虐殺に反対するのは大量虐殺を犯すことより悪いと、このディストピアでは考えられている
文字通り絶え間ない暴力と圧政なしには存在できない地球規模の帝国を、我々に支持させ続けるために、連中にとって、我々がどれほど狂っている必要があるのだろう。
ケイトリン・ジョンストン
2024年4月25日
この英語記事の朗読を聞く (ティム・フォーリーによる朗読)。
ここ数日、各大学で親パレスチナ抗議活動の熱狂的な声が上がるが、現代文明が余りに歪み狂っているため、大虐殺をするよりも、大虐殺に抗議するのは遙かに悪いことだとみなされているのが明らかになっている。現状、これまでのどの社会より退歩している。
大量虐殺的残虐行為をする人々に対するより、虐殺に抗議する人々を怒る文明以上に、狂って逆転した文明を本気で想像願いたい。人々がズボンを頭にかぶり、一日中、後ろ向きに歩く文明だろうか? その方が狂気の程度は軽い筈だ。犬が人々を飼い、親が学校に行っている間に、子どもが仕事に行く文明だろうか? その方が狂気の程度は軽い筈だ。
この世は、もはや極限まで狂っている。実際、人間がこれ以上おかしくなれると想像するのは困難だ。無辜の民間人を毎日虐殺するのを基本的に正常で適切なこととして皆様が受け入れ、これに対する、あらゆる反対を、奇妙で邪悪な忌まわしいことだとお考えなら、街の他の全くの狂人連中同様、皆様は現実に関し、目茶苦茶で混乱している。ひょっとすると、もっと酷いかもしれない。
絶え間ない軍事的虐殺が道徳的で、それに反対するのを非道徳的とみなすのは、逆転した精神道徳世界に暮らすのと同じだ。それは現実から完全に乖離した「現実のトンネル」の中で暮らすことだ。だが、それは、我々を洗脳するために、我々の生涯を通して、この社会の政治メディア支配階級が毎日毎日働いている主流の世界観だ。
I had to scroll past *four* college campus stories, including two protest-critical opeds (John McWhorter & Bret Stephens) before I got to the much delayed coverage of hundreds of Palestinians found in mass graves. https://t.co/b57txq0M3o
— Briahna Joy Gray (@briebriejoy) April 24, 2024
評論家ブリアーナ・ジョイ・グレイのツイートを見たが、ガザで発見されている何百人ものパレスチナ人集団墓地に関するニューヨーク・タイムズ記事を見つけるのに、抗議行動参加者を批判する2つの論説を含む大学のキャンパスでの親パレスチナ抗議活動に関する記事を少なくとも4つもスクロールしなければならなかったと彼女は言っていた。
人々が情報や考え方を得る主流のメディアがこんな状態だというのは、一体何と歪んだめちゃくちゃなディストピアだろう? このような現実を歪曲するプロパガンダで文明全体が飽和し、人々を狂わせている。メディアは我々の道徳の羅針盤を真北から180度反転させ、我々の内なる感覚器官は、歪んだ静電気の周波数に同調している。
文字通り、絶え間ない暴力と圧政なしには存在できない地球規模の帝国を、我々に支持させ続けるために、連中にとって、我々がどれほど狂っている必要があるのだろう。上が下で、黒が白だと我々に考えさせる必要が連中にはある。正しいことと間違っていることの区別を我々ができないだけでなく、間違いこそ正しく、正しいことは間違っていると実際に我々が信じるのを連中は必要としている。そのために、マスメディア・プロパガンダという形で、極端に攻撃的な心理作戦で、我々の集合意識を、連中は日夜叩きのめし、我々の内心を混乱させ、支配者が地球を支配し続けるために必要な堕落に同意させている。
ガザでの虐殺に抗議して焼身自殺する直前アーロン・ブシュネルが語った通り、これが支配者連中が「正常だ」と判断したことなのだ。大学生の抗議行動に比べて、集団墓地がメディアの注目を集めにくい社会。子どもで一杯の包囲された飛び地への残忍なイスラエルの攻撃を止めることより、大学キャンパスでの親パレスチナ・デモを止めることに、より多くの政治的エネルギーが投入される社会。大量虐殺を止めようとすることが悪とみなされ、大量虐殺を犯すことが善とみなされる社会。
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画像はアドビ・ストックから。
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コロンビア大学の講堂ハミルトン・ホールには、イスラエル軍によるガザ攻撃で家族とともに殺害された女の子Hind RajibにあやかってHind Hallという垂れ幕が掲げられた。イギリスのインデペンデント紙記事に少女と講堂の写真がある。
Judging Freedom コロンビア大学教授が語る大学生の活動
大学キャンパスへの機動隊導入を伝える別の報道。
Riot Cops & Pro-Israel Mobs: The Crackdown On US College Palestine Protests | #NovaraLIVE 1:01:47
今朝の孫崎享氏メルマガ題名
警察がコロンビア大学の建物に入り、占拠の数十人の抗議者を逮捕。戦闘の発火点、警察の大量駐留は大学の対応が大幅にエスカレート。全米で抗議運動拡大。約400件のデモの発生。1200人以上が逮捕された。学生運動の大幅な激化は、卒業シーズン前に学校に課題を課す。
「風薫る五月です!『IWJしか報じていない情報』がますます増えています! IWJへの強力なご支援をよろしくお願い申し上げます!」
はじめに~風薫る五月です! IWJへのご寄付・カンパは、11月から3月までの5ヶ月間連続して目標に未達で、不足額は合計972万3789円にもなります!「IWJしか報じていない情報」がますます増えている中、今後も目標未達となると、IWJは活動できなくなる可能性が出てきます! 有料会員登録と、ご寄付・カンパで、どうか財政難のIWJへの強力なご支援をよろしくお願い申し上げます!
【中継番組表】
29日に、政府・日銀が、覆面で5兆円規模の円買い介入を行ったが、破滅的な円安進行に効果なし! 1日午後2時(日本時間2日午前5時)のFRBの政策金利決定は据え置き確実! すべての日本人は、個人、事業者、企業とも、円安進行によって輸入インフレの進行など、重大な影響を被る! 日米の金利差を埋めるべく、日銀が金利を引き上げたら、個人の消費ローン、住宅ローン、金融機関から資金を借りている企業の利子が急激に膨れ上がり、破綻へ!! IWJは日本銀行と財務省に直撃取材! さらに岩上安身は、5月3日午後5時半から、エコノミストの田代秀敏氏への連続インタビューの、第3回目を実施して、これらの問題にも迫る!!
<IWJ取材報告>岸田政権の悪政! 重税で死に追いやられる国民!! 消費税を支払うために203人が借金したと回答! 自死を含む死を意識したコメントが29件!! これが正しい税制と言えるのか!?~ 4.26 インボイス制度におけるフリーランス等の7000人実態調査 結果報告会と政府交渉
4月発行の『岩上安身のIWJ特報!』は、株価高騰と急落、円安について、2024年3月18日収録の「岩上安身によるエコノミスト・田代秀敏氏インタビュー」をテキスト化し、詳細な注釈をつけて発行しました! ぜひ『まぐまぐ』からご登録ください!! IWJのサポート会員になれば、バックナンバーをすべて読めます! ぜひ、サポート会員にご登録を!! また、来る5月3日には、田代秀敏氏への岩上安身による最新インタビューを、中継します! お見逃しなく!
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コメント
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国家の有り様は確かに、あのベトナム戦争の時代と変わっていないですが、同時に、自らの良心に従って果敢に行動する若者の姿も変わらない。
戦後のこの国がアメリカから学び、今も受け継がれる「民主主義」があるのだとすれば、その偽らざる姿を改めて見る思いがします。
それは今も生きていて、この先も絶えることはないと。ケイトリン氏のように良心の言論人がいることも、その言葉をこうして私のような者の元に届けてくださる人がいることも。
投稿: かたばみ | 2024年5月 2日 (木) 14時31分