« ニューカレドニアは新植民地主義の棺に打ち込まれたもう一本の釘 | トップページ | ブリンケンの大失敗はアメリカ権力と外交破綻の象徴 »

2024年5月26日 (日)

問題は市民的不服従ではなく市民的服従だ

 問題は政府に対して人々が過激化し過ぎつつあることではなく、人々が十分過激化していないことだ。

 

ケイトリン・ジョンストン
2024年5月21日

 

 この英語記事の朗読を聞く (ティム・フォーリーによる朗読) 。

 

 私たちの社会には反ユダヤ主義の危機はない。極左急進主義やイスラム過激主義やテロ支援や外国勢力による反対意見扇動などの危機はない。

 

 私たちの社会は道徳的危機を抱えている。残酷さの危機。帝国主義の危機。軍国主義の危機。プロパガンダの危機。不誠実さの危機。愚かさの危機。服従の危機。

 

 ユダヤ人への憎しみやハマスへの愛、あるいはその他のばかばかしいたわ言を含む恐ろしい実存的緊急事態が社会にあるふりを帝国経営者や帝国言論歪曲専門家連中はしようとしているが、それは帝国も危機状態にあるからだ。人々は帝国のプロパガンダ子守唄から目覚め、帝国の言説操作をかつてないほど拒否しつつある。それこそが、帝国によるガザ破壊を容赦せず受け入れるどころか、ガザに対する反対は強まるばかりの理由だ。

 

 そこで、我々が目にする全ての市民的不服従を、公認の帝国主義言説管理者連中は、解決すべき問題であるかのように見せかけ、なんとか支配力を取り戻そうと、あちこちで必死に手探りで奮闘している。しかしハワード・ジンが言った通り「市民的不服従は私たちの問題ではない。私たちの問題は市民的服従だ。」

 

 私たちの問題は、帝国が支援するイスラエルのガザでの残虐行為に益々多くの人々が益々積極的に反対していることではなく、人々が十分積極的に反対しないことだ。私たちの問題は、余りにも多くの人々が未だに主流世界観に心をとらわれ、現代で最も喫緊の問題を無視し、軽薄なガラクタに思考を奪われて、指導者連中が我々に最善のことをしてくれていると信じていることだ。

 

 主流文化は余りに浅薄で、空虚で、愚かなので、この未曾有の喫緊問題について、ある歌手がラップした際「停戦が必要だ、ドレイクの反応などクソくらえ」という一節を盛り込んだ。そして彼が何を言いたいのか全員分かった。彼が言いたいのは、億万長者ポップスター連中のエセ公然口論に主流文化が拘泥する中、子どもでいっぱいの巨大強制収容所に投下すべく、イスラエルにアメリカ帝国が絶滅兵器を送り込んでいることだ。このラップは我々が暮らしている詐欺的ディストピアについて言う必要がある実に多くのことを言っている。だが、本当にそうなのだ。

 

 問題は、人々が余りに不従順なことではなく、人々が余りに従順なことだ。問題は、人々が政府に対して過激になりすぎていることではなく、人々が十分過激になっていないことだ。問題は、我々を支配する変人が、我々を十分恐れていないことだ。問題は、我々の人数は彼らより遙かに多く、我々の目の前で連中が狂気じみた邪悪なことをするのを我慢する必要がないことに、我々がまだ集団的に気づいていないことだ。

 

 その代わり、終わりのない気晴らしに満ちた画面に目を釘付けにして、よだれを垂らしながら人々は座り、たまたま拙い民族集団に属しているという理由以外なしに、欧米諸国が供給する爆弾で、子どたちがズタズタに引き裂かれている。

 

 それが我々社会の本当の危機だ。危機は空想上の反ユダヤ主義蔓延ではない。当局に従わない大学生ではない。左翼ではない。アナーキストではない。イスラム教ではない。ハマスではない。

 

 我々社会の本当の危機は、切り刻まれ風に散らされるべき残忍で専制的な帝国に、余りにも多くの人々が未だ闇雲に従っていることだ。

_____________________

 

 私の記事は全て読者のご支援によるものなので、この記事を良いと思われた場合、必要に応じて私のチップ入れにお金を入れる選択肢がいくつかあります。私の記事は全て、自由にコピーでき、あらゆる方法、形式で利用可能です。皆様が望むことは何であれ、記事を再発行し、翻訳し、商品に使えます。私が公開している記事を確実に読む最良の方法は、Substackメーリングリスト購読です。全ての記事は夫のティム・フォーリーとの共著。

 

 

 ビットコイン寄付:1Ac7PCQXoQoLA9Sh8fhAgiU3PHA2EX5Zm2

 

 画像はJoe Pietteから( CC BY-NC-SA 2.0 DEED )

 

記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2024/05/21/the-problem-isnt-civil-disobedience-its-civil-obedience/

----------

 

 Alex Christoforou NATO事務総長ストルテンベルグ、ウクライナがロシアを激しく攻撃する時が来た

 

NATO, time has come to hit Russia hard. Putin entourage. Reuters floats freeze with Elensky gone 38:52

 

 専制国家とされるロシアでは、大統領選挙が行われた。大本営広報部は「不正選挙だ」と非難した。


 民主国家とされるウクライナでは、大統領任期が5/20に切れたが無資格男が居すわっている。大本営広報部は全く触れない。

 

 耕助のブログ

 

No. 2158 アメリカの地政学的地位は崩れつつある

 

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名

 

国際司法裁判所は12対3でイスラエルにラファでの軍事攻撃停止命令、米国には厳しい状況が続く①安保理で再度停戦決議が上提されるであろう。米国は拒否権を発動できるか、②米国には、国際人道法に違反している国に軍事援助を提供できないという法律がある。

« ニューカレドニアは新植民地主義の棺に打ち込まれたもう一本の釘 | トップページ | ブリンケンの大失敗はアメリカ権力と外交破綻の象徴 »

アメリカ」カテゴリの記事

アメリカ軍・軍事産業」カテゴリの記事

NATO」カテゴリの記事

Caitlin Johnstone」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« ニューカレドニアは新植民地主義の棺に打ち込まれたもう一本の釘 | トップページ | ブリンケンの大失敗はアメリカ権力と外交破綻の象徴 »

お勧め

  • IWJ
    岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal

カテゴリー

ブックマーク

最近のトラックバック

無料ブログはココログ