« 岐路に立つトルコ:エルドアン時代は終わったのか? | トップページ | 虐殺ジョーが「イスラエルを見捨てた」と言う愚かな共和党員 »

2024年4月15日 (月)

ウクライナ - ロシアを傷つけるのは、ウクライナにとって苦痛を意味する

2024年4月11日
Moon of Alabama

 ウクライナは製油所を攻撃してロシアに損害を与えようとしている。しかし、この攻撃はロシアに望ましい効果をもたらせなかった。しかし、ロシアの反撃は、ウクライナに対するエネルギー遮断攻撃という形で、ウクライナを深刻な危険にさらしている。

 今日も、ロシア連邦はウクライナの電力破壊を継続した(機械翻訳)。

 4月11日夜のロシアの大規模なミサイル攻撃の結果、キーウ地方のトリピリャ火力発電所は完全に破壊された。
...
 ウクラインカ市にあるトリピリア火力発電所は1973年に操業開始し、キーウ地域で最も強力な発電所になった。キーウ、チェルカッスイ、ジトームィル地域への最大の電力供給者でもあった。

 2022年3月22日にハリコフ地域のズミエフスカヤ火力発電所が完全に破壊され、2022年7月25日にロシア軍がドネツク地域のウグレゴルスク火力発電所を占領して以来、セントレネルゴは現在発電の100%を失っている。

 トリピリヤ火力発電所の完全破壊後、ネットワークは、施設には「100%」の物理的保護が装備されているという2023年8月のセントレネルゴ声明を思い出した。

 同時に、ズミエフスカヤ火力発電所の作業の70%が完了したと報告された。この施設も今年3月に砲撃で破壊された。

 ウクライナの別の電力供給会社DTEKも重大な損失を報告した

 4月11日初めのミサイル攻撃の際、ロシアはDTEK社(ウクライナ最大のエネルギー民間投資家)が所有する二つの火力発電所を攻撃し、設備に重大な損傷を与えた。

 出典: DTEKプレスサービス

 詳細:「攻撃後、電力技術者らは直ちに影響を排除し、機器の修復を開始した。初期報告によれば、死傷者はいなかった」と声明は述べた。

 本格的侵攻が始まって以来、DTEKの火力発電所はほぼ170回攻撃されている。

 発電に加えて、ロシアの攻撃は全国配電網の一部も標的にした。

 4月10日から11日の夜の大規模ミサイル攻撃の結果、ロシアは、オデーサ、ザポリージャ、リヴィウ、ハリコフ、キーウ州にあるウクレネルゴ変電所と発電施設に被害を与えた(ウクレネルゴはウクライナの送電システム運営企業)。

 ウクライナ西部にあるヨーロッパ最大の天然ガス地下貯蔵施設も攻撃された(機械翻訳)。

 4月11日夜、ロシアの様々な巡航ミサイルと無人機がリヴィウ地域の2つの重要なエネルギーインフラ施設を攻撃した。

 これはリヴィウOVAの責任者マキシム・コジツキーが発表した。

 「これはストリイ地区のガス供給インフラ施設とチェルボノグラード地区の変電所だ。火災が発生した。消防士によすぐ消火された。死傷者はいなかった。リヴィウ地域のすべての生命維持システムは正常に作動している。」とコジツキーは述べた。

 地下貯蔵施設の一部は西ヨーロッパ企業に使用されている。しかし地上ポンプと配給システムがなければ、地下施設とそこに保管されているものは全て役に立たなくなる。

 ロシアはウクライナの原子力発電所を攻撃していない。これらの国々と西ヨーロッパからの限られた電力輸入により依然最低限の基本電力をこの国に供給できる。しかし、消費量がピークに達すると、通常は破壊された火力発電所や水力発電所によって緩和されているため、システムにストレスがかかることになる。従って大規模停電が避けられなくなる。

 ウクライナ大統領の元顧問アレクセイ・アレストヴィッチはこれに不満だ(機械翻訳)。

 ロシアは一貫して我々の発電所、水力発電所と火力発電所を破壊している。

 発電所防衛に500億フリヴナ以上割り当てられた。

 ウクライナ国立銀行によると、ウクライナ人が二年間で集めた防衛寄付金と同額だ。

 指導部に問うべき疑問を私は投げかける。

  • お金は何に、どのように使われたのか?
  • 過去二年なぜ代替発電回路を作らなかったのか、ガス火力発電所を購入しなかったか?
  • ばかなまねをせずに、なぜ2022年5月に起きること予測し、二年仕事をすると申し出た専門家たちの意見を聞いて、出版しなかったのか?

 エネルギーは国の生活の基盤だ。エネルギーがなければ何もない。

 EUとのエネルギーブリッジと原子力発電所のおかげで、我々はまだ持ちこたえているが、一部地域では数週間にわたり電気が供給されないままに(したがって夏には食料生産と貯蔵ができなくなる!)なる見通しが近づいている。

 ロシアの電源破壊作戦がロシア・インフラに対するウクライナ攻撃の直接の結果であることをアレストヴィチもウクライナの他の評論家も認めていない。

 ロシア国防省の日報はこれを何度も強調している。

 ロシアの石油・ガスおよびエネルギー施設に損害を与えようとするキーウ政権の試みに応じて、ロシア連邦軍は、長距離精密兵器、空軍および海上兵器を用いて、ウクライナの燃料およびエネルギー施設に対する大規模攻撃を開始した。無人航空機も。攻撃目標を達成した。全ての標的に命中した。

 その結果、ウクライナ軍需産業企業の業務は中断し、戦闘地域への予備軍移送は中断し、ウクライナ軍の部隊や軍事部隊への燃料供給は妨げられた。

 ドローンを使用してロシア奥深くの製油所を数週間にわたりウクライナは攻撃してきた。エネルギー施設への新たな攻撃という形でロシアから最初の反撃を受けた後も、その動きは止まらなかった。

 世界的ガソリン価格上昇につながり、バイデン大統領再選の可能性を低下させる可能性があるため、ウクライナによるロシア石油施設攻撃をアメリカは好まないと述べた。

 つい昨日、ロイド・オースティン国防長官が再びこうした攻撃を批判した

 ウクライナによるロシア製油所に対する最近の無人機攻撃には世界のエネルギー情勢に影響を与える可能性がある「波及効果」があるとロイド・オースティン国防長官は述べ、代わりに「戦術的・作戦的目標」に焦点を当てるようキーウに提案した。

 「こうした攻撃は、世界のエネルギー情勢に波及効果をもたらす可能性がある。ブルームバーグ報道によると、ウクライナは現在の戦闘に直接影響を与える可能性のある戦術的および作戦目標を追求する方が有利だ」と4月9日火曜日、上院軍事委員会でオースティンは語った。
...
 オースティン発言は、ロシア製油所に対するウクライナ無人機攻撃に関するアメリカ政府の立場の最新確認だ。この記事は、匿名当局者の話として、 アメリカ政府がウクライナ情報部隊に攻撃をやめるよう要望を伝えたとするフィナンシャル・タイムズ(FT)記事を受けて初めて広まり始めた。ロシア製油所は原油価格の高騰と報復を懸念している。

 しかし、ウクライナに更なる資金と武器を提供できず、バイデン政権はウクライナに対する影響力の多くを失った。

 かれらはは、きちんと準備することもできなかった。注目すべきことに、通常アメリカ政策の代弁者たるNATO事務総長はアメリカ国防長官発言と反対の立場をとっている

 4月10日、フィンランドのアレクサンダー・スタッブ大統領との共同記者会見で、ロシア領土内の製油所はウクライナの無人機攻撃の「正当な」標的だとイェンス・ストルテンベルグNATO事務総長は述べた。

 ウクライナには軍事的手段によって自国を防衛する権利があるとストルテンベルグは繰り返した。

 「自国防衛のため、自国領土外にある合法的軍事目標を攻撃する権利がウクライナにはある」と事務総長は述べた。

 ウクライナの攻撃を称賛しながら、ロシアでのガソリン不足などの狙った結果は起きそうにないとエコノミスト誌は指摘している。

 政府は3月1日から6か月間ガソリン輸出を禁止し、属国ベラルーシと協定を結んで価格抑制を続けている。ロシアは3月前半にベラルーシから3,000トンの燃料を輸入し、1月のゼロから増加した。ロイター通信によると、それだけでは十分ではないのではと懸念し、当局者は隣国カザフスタンに対し、ロシアの必要に応じて埋蔵量の3分の1(10万トンに相当)を確保するよう要請したという。

 ロシアも収入を失うことはない。

 政府は製油所に対するバレル当たりの補助金支払いを減らすことで、現金の節約にもなるだろう。ロシア最大の稼ぎ手は資源税だ。そして、これらは油井使用料として徴収されるため、政府は原油として輸出されるか精製燃料として輸出されるかに無関心だとヴァクレンコは言う。原油を輸出できる限り、ロシアはロイヤルティを徴収できる。

 総括:

  • ロシア製油所に対するウクライナ攻撃は望ましい二次的影響をロシアに与えていない。燃料は安価で入手でき資源ベースの国家収入は依然高い。
  • ウクライナのロシア攻撃は、ロシアがウクライナのエネルギーを遮断する理由にされている。
  • NATOとアメリカの国防機関には首尾一貫した立場がない。
  • 世界的燃料価格は上昇しており、バイデンの選挙活動に悪影響を及ぼしている。
  • ウクライナは引き続き、電源を破壊され続けている。

 上記悪影響は、政策変更をもたらすほど重大だと考えるむきもあるかも知れない。

 一体どうして何かが見られると期待できないのだろう?

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2024/04/ukraine-to-hurt-russia-means-pain-for-ukraine.html#more

----------

 Scott Ritter Extra

The Missiles of April

Scott Ritter
Apr 14, 2024

 冒頭文章。

Iran’s retaliatory attack on Israel will go down in history as one of the greatest victories of this century.

 鎧袖一触という言葉を思い出した。

 タレント発言、知事より正論 日刊ゲンダイDIGITAL

能登半島地震から100日…タレント清水国明さんが泥縄の災害対策に苦言「行政の人災です」

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名

NYT[イランは一夜にしてイスラエルに300機以上の無人機とミサイルを発射] による史上初のイスラエルへの直接攻撃。イラン革命防衛隊は、ダマスカスにあるイラン大使館領事部への空襲等「数々の犯罪」に対抗と声明。エスカレーションの有無が今後の焦点。起これば中東での大不安

 日刊IWJガイド

「シリアのイラン大使館へのミサイル攻撃に対し、イランが『国連憲章第51条にもとづく正当防衛』としてイスラエルに史上初の直接攻撃!」

はじめに~4月1日のイスラエルによるダマスカスのイラン大使館へのミサイル攻撃に対し、イランが「国連憲章第51条にもとづいた正当防衛」として、イスラエルに史上初の直接報復攻撃!「重要な場所の破壊に成功」と主張するイランに対し、イスラエルは「合計300発以上の飛翔体の99%を撃墜」と発表! 迎撃には米英仏に加え、ヨルダン軍も参加! バイデン米大統領はイスラエルのネタニヤフ首相に「イランへの攻撃作戦に参加せず、作戦の支援もしない」と伝えるも、「G7首脳を招集し、イランの大胆な攻撃に対する、統一した外交対応を調整する」と、相変わらずのダブルスタンダードの表明!

【本日のニュースの一撃!】

【第1弾! 英国統合軍司令部の元司令官が、「ウクライナは戦意を失い、2024年内に、ロシアに敗北する深刻なリスクに直面している」と警告! 英シンクタンク・英国王立サービス研究所は、ロシアはハリコフ、ドンバス、ザポロージエで前進する可能性があると指摘!】ロシアは、自分で敷いた地雷原のラインに束縛されていて、西へと攻め込めないとも分析するが、それはロシアが、西へ西へと侵略し、新ロシア帝国を作ろうとしているという西側の妄想による、自縄自縛! ロシアの滑空爆弾による空爆の前に、ウクライナはなすすべなし!(『BBC』、2024年4月13日)

« 岐路に立つトルコ:エルドアン時代は終わったのか? | トップページ | 虐殺ジョーが「イスラエルを見捨てた」と言う愚かな共和党員 »

アメリカ」カテゴリの記事

アメリカ軍・軍事産業」カテゴリの記事

NATO」カテゴリの記事

ロシア」カテゴリの記事

Moon of Alabama」カテゴリの記事

ウクライナ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 岐路に立つトルコ:エルドアン時代は終わったのか? | トップページ | 虐殺ジョーが「イスラエルを見捨てた」と言う愚かな共和党員 »

お勧め

  • IWJ
    岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal

カテゴリー

ブックマーク

最近のトラックバック

無料ブログはココログ