« ウクライナでの大失敗における役割ゆえにヌーランドは首にされたのか? | トップページ | ガザにインスタント食品をパラシュート投下するバイデン。ばかげている? その通り »

2024年3月10日 (日)

NATO軍ウクライナ配備の可能性? 連中は既ににそこにいて、殺されている

2024年3月1日
Strategic Culture Foundation
論説

 ウクライナにNATO軍を派遣するというマクロンの考えは、今のところ公式の場では否定されているかもしれない。しかし過去10年の容赦ない動きは、この考え方がまもなく現実のものになる可能性を示唆している。

❗️Telegram Twitter , と VK でご参加願いたい。

お問い合わせ:info@strategic-culture.su

 今週、ウクライナにNATO軍が配備される可能性があるとフランスのエマニュエル・マクロン大統領が発言して騒動を引き起こした。ちょっと待て。軍配備が10年以上も続いているおかげで、二年前あの国で戦争が勃発したのだ。

 あたかもナポレオンやド・ゴールの生まれ変わりであるかのような誇大妄想で、強い男性の雰囲気を出そうとして、フランス大統領が出過ぎた事を言うのを見るのは、哀れとまで言わないせよ、滑稽だった。

 少年のように胸を膨らませて、ロシアは「ウクライナでの戦争に勝ってはならない」とマクロンは宣言した。その恐ろしい結末を防ぐため、欧米兵士が紛争に参戦するべく行軍命令を受けるよう彼は提案した。(抑えきれない傲慢さと偽りの主張の論理が、全く説明できず、正当化されないことに注目願いたい。それは完全な絶対命令だ。)

 ところが即座にマクロンの軍隊話にアメリカやヨーロッパのお仲間は尻込みし、マクロンのNATO大隊配備意思の支持を慌てて否定した。注目すべきは、普段タカ派的なイギリスやポーランドでさえ、フランス提案を早速潰したことだ。

 マクロン大統領の軍隊に関する曖昧発言を特にドイツのオラフ・ショルツ首相は否定したがった。NATOやドイツ兵がウクライナに行くことはないとショルツ首相は述べた。

 NATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長は、普段はウクライナへの無制限の軍事支援を約束して興奮しているのに、ウクライナで戦うために同盟が軍隊を派遣するというマクロンの考えを公然と否定した。

 一方、NATO部隊をウクライナに展開すれば、代理戦争が全面戦争に発展するのは避けられないとロシアは警告した。今週の一般教書演説で、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、そのようなNATO部隊の運命は、第三帝国とナポレオンの運命のようになると示唆した。戦闘へのNATOの直接関与エスカレーションは核戦争を引き起こす危険性があるともプーチン大統領は警告した。

 一方、マクロンが引き起こした騒動はフランス大統領にとって裏目に出た。NATO同盟諸国の拒否反発で彼はさらし者となり愚かに見えた。屈強な男というより取るに足りない将軍。

 しかし、マクロンは今のところ孤立しているように見えるかもしれないが、彼の軽率な発言は、2014年キエフでCIAが支援したクーデター以来、NATOによるエスカレーションの厄介な力学を示している。

 2014年以来、NATOはキエフに据えたネオナチ政権に精力的に武器を与え訓練している。イェンス・ストルテンベルグや他のNATO高官さえ、背後での関与を公然と認めている。

 過去10年、ウクライナにNATOが駐留していたことの承認は、二年前に軍事介入を開始せざるを得なかった理由に関するロシアの論理を裏付けるものでもある。もちろん欧米列強と卑屈なマスコミは、決してそれを認めようとしない。ロシアの軍事行動は「いわれのない侵略」だと主張し、二重思考と偽善の立場をとるのを連中は好んでいる。

 当面マクロンは撃墜されて、ぶら下がっているピエロのように見えたかもしれない。しかし、過去にしばしばそうだったように、物議を醸すNATOの考えが提唱され、一見手に負えないほど拒絶されるが、後に採用されるのだ。マクロン大統領が指摘した通り、ドイツや他のNATO諸国は、わずか二年前まで、ヘルメットや寝袋以外の軍装備品を送るのに消極的だった。現在、これらの同じ組織が、戦車や対空ミサイルを送り込み、ロシア領奥深く攻撃するための長距離兵器送付を議論している。

 かつて、ウクライナへの戦闘機供与は「第三次世界大戦の開始を意味するため」実現不可能だとジョー・バイデン大統領は述べていた。そのバイデンがF-16供与に同意するようになり、NATOの相棒ストルテンベルグは、これら戦闘機はロシア標的を攻撃するため使われる可能性があると主張している。

 言い換えれば、NATO地上軍をウクライナに派遣するというマクロンの考えは、今のところ公の場では否定されているかもしれない。しかし過去10年の容赦ない動きは、この考えが、まもなく現実のものになる可能性を示唆している。

 ウクライナへのNATO関与は、ロシアを攻撃し、弱体化させ、最終的に打ち負かすための戦略的くさびだ。最初ごく僅かだったものが、必然的により大きな部隊に発展する。

 NATO軍要員は既にウクライナに駐留しており、少なくとも2014年にクリミア、ドンバス、ノヴォロシアでロシア系住民を恐怖に陥れるためネオナチ旅団訓練を開始して以来、ウクライナに駐留している。

 これら兵士の多くは、非公式に傭兵として、あるいは表向きNATO外交官の警備要員として派遣されている。

 NATO軍が何らかの形でウクライナに駐留していることは多数の報道が証明している。

 1月にハリコフ近郊でロシア軍空爆があり、民間請負業者として働いていたとされるフランス軍人の少なくとも60人が死亡した。他の報道では、ウクライナでの戦闘で50人もの米軍兵士が戦死したとされている。

 キエフ政権側でロシア軍と戦う、いわゆる「外国人軍団」に最大20,000人の外国人が加わったと推定されている。こうした傭兵の大半は、NATO軍を一時的に「退役」しているというのが妥当な想定だ。

 今週、兵器運用を支援するためドイツ軍を派遣することになるので、長距離ミサイル「トーラス」のウクライナ供与には反対だとドイツのショルツ首相が述べて、うっかり秘密を漏らした。ショルツ首相は、このうっかり失言で、イギリスとフランスが、それぞれミサイル・システム「ストーム・シャドー」と「スカルプ」を支援するため、既に特殊部隊を派遣していることを暴露した

 ドネツクや他のロシア都市の民間施設を攻撃するために使われたアメリカが供給したHIMARS砲やパトリオット・システムにも同じことが言える。現地での米軍支援なしに、ウクライナ兵がこれら高性能兵器を操作することはあり得ない。

 また、ウクライナが黒海でロシア海軍艦艇やクリミア基地を攻撃できるよう、アメリカ、イギリスその他のNATO軍が監視と兵站を提供していることも知られている。

 マクロン大統領の軍隊発言をめぐる騒動に反応して、今週「ウクライナに欧米特殊部隊がいるのは誰もが知っているが、公式に認めていないだけだ」とある匿名の欧州国防当局者がフィナンシャル・タイムズ紙に述べたと報じられている

 ロシアを攻撃するためにNATOがウクライナに投入した攻撃兵器(1000億ドルから2000億ドル相当)と、NATO諸国から配備された何千人もの兵士を考慮すると、地上軍の将来配備に関して推測するのは空論だ。事実NATOは既にロシアと戦争状態にあるのだ。

 実際、我々は比較的わずかな差について話しているに過ぎない。それが、この状況を非常に危険でひどいものにしている。この紛争が核による地球全体の大惨事にエスカレートする差し迫った危険を指摘するロシアは正しい。ところが嘆かわしいことに、今週、ロシア大統領が再びこの危険を警告した際、愚かな欧米政権やマスコミは、即座にプーチンを「核の威嚇」と非難した。

 地球規模の大惨事を防ぐ唯一の制約は、ロシアの恐るべき核兵器と極超音速兵器で、欧米帝国の陰謀団は、それを克服できないと知っている。実際、欧米の戦争屋は脆弱だ。

 欧米のいわゆる指導者連中にとって永遠の恥辱は、連中の傲慢さと、あらゆる法律の無視によって世界を瀬戸際まで追いやっていることだ。プーチンが指摘した通り、連中の問題は、こうした無能な欧米傀儡連中は人間性も個人的な苦しみの経験もなく、それゆえ共感力もないことだ。連中は精神病質者で、社会病質者で、破綻した政治制度により破滅する運命で、ちっぽけで哀れな自分の経歴を救う方法として戦争を始めるよう駆り立てられているのだ。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2024/03/01/nato-troops-might-deploy-to-ukraine-theyre-already-there-and-getting-killed/

----------

 Daily Vlog

John Mearsheimer: TERRORIST THREAT In Russia, NATO Sent Patriot Close To The Russian Border 49:50

 Alex Christoforou

Germany, Macron needs to stop. Poland, pre-war era. Orban meets Trump. Trudeau puts hands on Putin 33:01

 東京新聞 朝刊 一面 復興に支障 懸念強く

 迫る万博 資材・人材不足恐れ

 能登と同時に需要増 「延期・縮小検討を」

 『筆洗』 今日、東京大空襲から79年

 東京新聞 特報面

 維新だけに「木を切る改革」?

 伐採やりすぎちゃうか?

 大阪市 公園など18年度から1.9万本

« ウクライナでの大失敗における役割ゆえにヌーランドは首にされたのか? | トップページ | ガザにインスタント食品をパラシュート投下するバイデン。ばかげている? その通り »

アメリカ軍・軍事産業」カテゴリの記事

NATO」カテゴリの記事

ロシア」カテゴリの記事

ウクライナ」カテゴリの記事

コメント

この頃,永田町にはやる物:
   裏金 パ券 十倉 非公開 政党から個人へ 廃止
   政党助成金 言えない 塾 ネット 大マスコミ
   国対 野党第一党 掴み金 公聴会 歌舞伎政治 
   政教分離違反 検察不要論 WHO取決め不要論
   大平三原則違反・・・

ところで,リビアだったか記憶に定かでないのですが,テロ組織アルカイ-ダやISISがシリアからアフガニスタン,あるいは新疆ウィグル自治区を通ってウクライナに向かったのは2014年前後だったと思いますが,最終地ウクライナでネオ・ナチと合流したと思います。すなわち外国の傭兵はいつまでたっても生き延び今日まで生きているように思えます。そうした一連の流れをみますと,ウクライナ全土からウクライナ人やエレンスキーが居なくなっても戦闘は止まず,いつまでも戦いは続くのではないのかと危惧しております。もちろん米国の某国務次官補R氏が仰ったように「ヤヌコビッチ大統領が反逆罪で広場に集まった暴徒を逮捕すればよかった」のかもしれません。しかし現実には逆に,ヤヌコビッチ大統領は亡命を余儀なくされました。 
  ところで一昨日でしたが高瀬毅氏司会の番組『【白井聡 ニッポンの正体】朝鮮半島「有事」はあるのか ~米の警告とトランプリスク~』を拝聴しました。その中で加藤周一の考えが紹介されました。簡単に申し上げれば日本の外交の特徴は❶現在主義と❷座頭市型で,高瀬氏も白井氏も大いに賛同されていました。最近加藤周一の研究者が増えて来た(学位を取られた)ように思われますが,彼らの文章を見つけるためにはどこを見ればいいのか分かりませんので,ご教示願います。
  そんなことを考えていたら小生の書き込みに「加藤周一は文芸だけの人ではないよ」というのがありました。返信して聞けば『羊の歌』以来の読者だということで書き込みしてよかったなと思った次第。まだお若い方のようですが別の方も好意的に書き込みをなされていましたので,高瀬・白井両氏に感謝しているところです。しかしそれだけではありません。
  この系列の番組ではまだウクライナ代理戦争をロシヤによる侵略戦争だと主張される方が少なからずいらして閉口していましたが今回の放送でお二人がロシヤ悪魔論に陥らずロシヤ-ウクライナを見ているなということが分かりました。それが広がることを期待しています。おそらくタッカ-・カ-ルソン氏とプ-チン大統領との対談が好影響を与えたのかもしれません。

 

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« ウクライナでの大失敗における役割ゆえにヌーランドは首にされたのか? | トップページ | ガザにインスタント食品をパラシュート投下するバイデン。ばかげている? その通り »

お勧め

  • IWJ
    岩上安身責任編集 – IWJ Independent Web Journal

カテゴリー

ブックマーク

最近のトラックバック

無料ブログはココログ