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2024年3月21日 (木)

再び戦いを止めよと命じているウクライナの人口動態

2024年3月19日
Moon of Alabama

 ウクライナ・プロジェクトを救うべく、ネオコンは、おそらく最後の試みを開始した。

 エドワード・N・ルトワック @ELuttwak - 2024年3月16日 13:42 UTC

 ウクライナの徴兵年齢は、人々が働き始め、子どもを産む頃合いの27歳だ。当然ながら、そう多くは徴兵事務所に現れない。今彼らは年齢を25歳に引き下げることを議論しているが、依然ばかげている。体力も増す18歳は適齢だ。ウクライナ軍は兵士が少なすぎる

 ルトワックの勧めに続いて、ネオコンの手先上院議員も加わった

 月曜日、より多くの国民が徴兵資格を得る動員法案を早急に可決するようリンゼイ・グラム上院議員(サウスカロライナ州選出、共和党)がウクライナ議員に要求し、27歳未満の男性を戦闘から免除することに彼は鋭い疑問を投じた

 先月、ウクライナへの600億ドル援助に突然反対して以来、アメリカの議員連中がウクライナ支援に関する合意に達せられない中、グラムは初めてウクライナの首都キーウ訪問時に、迅速な立法措置を主張した。
...
 ウクライナは既に兵士と弾薬が不足しており、ロシアは戦場で前進しており、ウクライナ軍撤退後、東部の都市アウディーイウカを最近占領したばかりだ。ウクライナが戦闘準備の整った兵士の深刻な不足に直面しているため、何ヶ月も議論されているウクライナの新しい動員法は徴兵年齢を25歳に引き下げることを提案している。戒厳令下では、市民は18歳から自発的に軍隊に入隊可能で、18歳から60歳までの男性は出国を禁じられているが、これまで徴兵制は、若い男性(多くは学生)が強制的に動員されるのを防いでいる。

 「ウクライナ軍に服務資格のある人々が加わるよう願う。27歳など信じられない」と彼は記者団に語った。「命がけの戦いをしているのだから、25歳やら27歳やら言わずに服務すべきだ」

 「我々は兵員を増やす必要がある」と彼は言った。

 うーむ、この「我々」とは一体誰だろう? これは、お偉方連中を意味するのだろうか、それとも、戦争全体がウクライナの問題ではなく、ワシントンDCに巣食う狂った徒党の利己的狙いの問題だと認めているのだろうか?

 ルトワクもグラムもウクライナの人口動態について何の知識もないようだ。半年前、ウクライナには18歳から25歳までの若者がほとんど残っていないと私は指摘した。もし、この集団が無意味な死によって更に減少すれば、ウクライナの未来は今より一層暗いものになるだろう。以前、18歳のウクライナ人を徴兵するよう提案したイギリスの狂人連中でさえ、それに関しては黙ることを学んでいる。

 下の図は、ウクライナ人口を約4000万人と推定しているウィキペディアのウクライナ人口統計から引用したものだ。


拡大する

 しかし、ウクライナ政府の支配下にある地域の実際の人口は、現在約2000万人に過ぎず、その半数は定年退職者だ。18歳から25歳までの少数の男性を徴兵しても、戦争に勝つためには役に立たず、時間の経過とともに、ウクライナ人口はさらに減少するだろう。

 ウクライナの新たな動員法は議会をなかなか通過しない。それには多くのもっともな反対理由がある。この法律はおそらく4月に可決され、5月に署名され、6月までに完全に施行されるだろう。実際の動員人数を数ポイント増やすに過ぎない。

 新法の下で動員される人々が必要な訓練を受ければ、秋には前線に参戦することになる。残念ながら、彼らは即座に前線に送られ、死ぬ可能性が高い。いずれにせよ、誰が戦いに勝つかは疑いようがない。

 英国王立防衛安全保障研究所RUSIのアレックス・ヴェルシーニンは、これを正しく消耗戦と表現している。

 消耗戦には独自の「兵法」が必要で、「地形重視」の機動戦と異なり「戦力中心」の手法で戦われる。それは、損失補填を可能にする巨大な産業能力や、一連の敗北を緩和する地理的深度や、急速な領土移動を阻止する技術条件に基づいている。消耗戦で、軍事作戦は、戦術的・作戦的機動ではなく、損失を補い、新編隊を生成する国家能力に形成される。戦争の消耗戦という特性を受け入れて、領土獲得よりも敵軍の破壊に重点を置いた側が勝つ可能性が最も高い。

 欧米はこの種の戦争に対する準備ができていない。

 しかし、過去の戦争の時と同様、ロシアはこれに備えていた。ロシアは消耗戦を認めていた側だ。ロシアが勝つだろう。

 現在、ウクライナ軍では、日々、新たに動員された兵士よりも多くの損耗が発生している。ロシア軍に降伏する本物の機会に見える。

 ウクライナには諦める時が来たのだ。ウクライナ支持者はそうするよう促すべきだ。

 ヴェルシーニンは次のように締めくくっている

 不幸なことに、欧米諸国の多くは、将来の紛争は短期間で決定的なものだと、非常に傲慢なな態度をとっている。上記で概説した理由から、これは当てはまらない。そこそこの列強でさえ、消耗戦を行うのに必要な地理や人口や産業資源を持っている。最初の軍事的敗北で、いかなる大国でも引き下がるだろうという考えは、最善でも希望的観測に過ぎない。大国間のいかなる紛争も、敵国エリートによって実存的と見なされ、国家が利用できる全ての資源で推進されるはずだ。結果として生じる戦争は消耗戦となり、この形態の紛争により適した経済、教義、軍事構造を持った国家が有利になるだろう。

 あり得る大国間紛争を、欧米諸国が真剣に考えているなら、一ヶ月の紛争を対象とする軍事模擬演習をして、その後戦争が終わると期待するのではなく、自国の産業能力や、動員方針や、長期にわたる戦争遂行手段をしっかり検討する必要がある。イラク戦争が我々に教えてくれた通り、希望は手段ではないのだ。

 和平せよ、愚か者ども。

記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2024/03/ukraines-demographics-again-dictate-to-end-the-fight.html

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東海第二原発に異常なし 栃木県南部と埼玉県北部で震度5弱

 大本営広報部、一斉にロシアのインチキ選挙を言い立てる。

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Democracy, Russian Style

Scott Ritter
Mar 21, 2024

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