職員にイスラエル・プロパガンダを大量生産させるCNN最高経営責任者(CEO)
欧米が誇らしげに他と一線を画している独裁国家の国家プロパガンダ機関と欧米マスコミが、ほとんど同じように機能しているように見えるのはなぜかと疑問に思ったことがあるなら、これが理由だ。
ケイトリン・ジョンストン
2024年2月6日
最近、欧米ジャーナリストができる最も崇高で最も重要なことの一つは、我々の文明を騙し、普通の人の利益に役立たない、ひどく機能不全の現状に同意するよう仕向ける欧米主流報道機関のプロパガンダ操作を暴露する手助けをすることだ。残念なことに、欧米ジャーナリストは、主流マスコミを味方や潜在的雇用主と見なす傾向があるため、このようなことはめったに起きない。
たまたまそのような稀な事件の一つが、批判的な目でマスメディア・プロパガンダを追えば、おそらくあなたが一番想像しないだろう場所の一つで起きたのだ。ガーディアン紙は、クリス・マクガレアルという人物による「CNN職員が、この放送局の親イスラエル的傾斜は「ジャーナリズムの過ち」に相当すると発言」と題する素晴らしい新記事を掲載し、複数のCNN職員と内部文書を引用して、報道をイスラエルに大きく傾斜させようとする、この局内の計り知れない上意下達の圧力を明らかにしている。
CNN staff say network’s pro-Israel slant amounts to ‘journalistic malpractice’ https://t.co/hohIZUfHAa
— Media Guardian (@mediaguardian) February 4, 2024
マクガレアルは下記のように書いている。
「ガザでの戦争に関する報道において、CNNはイスラエル・プロパガンダの逆流とパレスチナ人の視点の検閲につながると彼らが言う編集方針を巡り自社職員の反発に直面している。
「10月7日のハマスによる虐殺とイスラエルのガザへの報復攻撃について、極めて不公平な報道をもたらした経営陣の命令と記事の承認過程によって、放送が歪められてきたとアメリカ内外のCNNニュース編集室のジャーナリストたちは述べている。
「戦争が始まって以来、ニュースの大半は最初の報道がどれほど正確であろうと、社内の組織的・制度的なイスラエルへの偏見により歪められてきた」と、あるCNN職員は語った。究極的にイスラエル・ガザ戦争に関するCNN報道はジャーナリズムの過ちに等しい。
イスラエルのガザ攻撃に関するCNNのひどく偏った報道は、10月7日攻撃の2日後に就任したCNN新CEOマーク・トンプソンの命令の直接的結果だとマクグレアルの情報源は言う。2012年から2020年まで、トンプソンはニューヨーク・タイムズの社長兼CEOを務めたが、ニューヨーク・タイムズは現在同紙の親イスラエル的偏向のため独自の内部抗争を経験している。
ニューヨーク・タイムズ幹部職に就く前、トンプソンはBBC局長を務めていたが、そこでイギリス国営放送に押し付けた親イスラエル偏見で何度も非難を浴びた。2005年、彼はエルサレムで当時のイスラエル首相アリエル・シャロンと会談し「イギリスの政治支配階級との橋渡し」を狙ったと報じられたが、その直後、イスラエル政府による「反ユダヤ主義」の非難を受けて、BBC特派員オルラ・ゲリンをエルサレムから追放した。2009年には、災害緊急委員会のガザへのアピールを放送しないと選択したことで激しく批判され、2011年には、BBCラジオ1Xtraでラッパーのマイク・ライチャスの演奏から「パレスチナを解放せよ」という歌詞を検閲する決定を主宰した。
CNN employees are complaining of the pro-Israel slant enforced by editor-in-chief Mark Thompson.
— Lowkey (@Lowkey0nline) February 4, 2024
Thompson is remembered as the BBC Director-General who held talks with Israeli Prime Minister Ariel Sharon in November 2005 to help the BBC "build bridges with Israel."
これが非常に影響力ある複数の欧米メディアで幹部職に雇われる人物の類型だ。欧米マスコミが、欧米が誇らしげに他と一線を画している独裁国家の国家プロパガンダ機関とほとんど同じように機能しているように見えるのはなぜかと疑問に思ったことがあるなら、これが理由だ。商業マスコミは彼らの王国が築かれている現状維持の権力構造を維持することに既得権益を持つ金権政治家に所有され支配されており、BBCのような国営放送局も同じ理由で同じ利害関係を持っている。彼等は、それら報道機関の幹部を誰にするか決定し、それら幹部は、国家プロパガンダと区別がつかないような方法で、報道機関を機能させる政策と雇用の決定を下すのだ。
これらの人々は、大多数の大衆の目を覆い隠し、大衆を操作し、支配的権力構造の権益に役立つ方法で、彼らを考えさせ、話させ、働かせ、消費させ、投票させてきた連中なのだ。このようにして、権力構造が戦争をしかけ、大量虐殺を支援し、生物圏を破壊し、全ての人を貧しく、病気で、愚かにしておく時でさえ、彼らは、権力構造に対する革命的反対が確実に少数派の立場にとどまるようにできるのだ。
私たちの世界は、変化を強制するために人々が人数の力を使い始めるまで、切実に必要としている革命的変化を見ることは決してないだろうし、プロパガンダによって現状を受け入れるよう操作されている限り、革命的変化を強制するため人々が人数の力を使い始めることは決してないだろう。それゆえ真実を愛し健全な世界を望む人々としての我々の仕事は、社会、政府、世界について語られてきたことが全て嘘だという現実に一般の人々を目覚めさせ、実際に起きていることに関する真の情報に向けさせることだ。
そうやって、プロパガンダによって引き起こされた昏睡状態から人類は目覚め、一度に一人、健全な世界を創造する。これはゆっくり進むプロジェクトのように聞こえるかも知れないが、一人の目が新しく開かれるごとに、他の人を目覚めさせるのに役立つ声がもう一人増え、指数関数的成長が可能なことを意味する。このようにして、私たちは人類を真理の光の中に導き、真理に基づく社会への移行を始めるのだ。
我々は優勢だ。プロパガンダを生み出すのに帝国は人間を使う必要がある。それでCNN職員が上司に反旗を翻し、上司の不正行為を別の報道機関に報告するのを目にしているのだ。帝国が歯車を回し、恐ろしい残虐行為を助長するのに普通の人間に頼っている限り、次に目を開く人物が内部の誰かである可能性は常にある。
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画像はアドビ・ストックより。
記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2024/02/06/cnns-ceo-is-making-staff-churn-out-israel-propaganda/
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Alex Christoforou「金を払わなければ守ってやらぬ」トランプ マフィアそのもの。
Trump; No money, no NATO protection. EU leaders threatened Orban. Boris, don't believe Tucker 19:32
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緊急シンポ「能登半島地震から考える原発のこれから」第1部 震源地・珠洲の原発計画 50:24
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デモクラシータイムス
植草一秀の『知られざる真実』
今や「新聞」はアメリカ政府広報誌を意味するのかとゴミ報道について読んで思う。とうの昔に購読をやめているが、なんとも落ちぶれたものだ。この記事題名を下記のようにもじりたい。
「職員にアメリカ・プロパガンダを大量生産させる朝日新聞最高経営責任者(CEO)」
「タッカー・カールソン氏によるプーチン大統領インタビューについて『朝日新聞』は『トランプ支持者によるバイデン政権ゆさぶり』と主張!」
はじめに~タッカー・カールソン氏によるプーチン大統領インタビューを『朝日新聞』は「トランプ支持者によるバイデン政権へのゆさぶり」と断定! ノルドストリーム爆破やウクライナによるドンバス攻撃、西側のミンスク合意破棄などについて、プーチン大統領が語った内容には一切触れず、「侵略を既成事実化するための世論工作」などと決めつけて、当事者へ取材を行うジャーナリズムそのものを否定!『朝日』は新聞を自称するのをやめて、米国の犬の広報と名乗れ! IWJはインタビュー全文の仮訳・粗訳を進めています!
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