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2024年2月16日 (金)

ロシアで秘密戦争を仕掛けているNATOとCIA

ソーニャ・ファン・デン・エンデ
2024年2月11日
Strategic Culture Foundation

 特別軍事作戦は今も続いているが、それに加えて、欧米が仕掛けているもう一つの本当の戦争「見えない戦争」がある。

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 最近Strategic Culture Foundationが転載した記事で、ロシアを内部から破壊するCIAとNATO諸国による作戦があるとジャック・マーフィーが書いている。

 ジャック・マーフィーは元米国グリーンベレーで陸軍特殊部隊からジャーナリストに転身した人物だ。更にCIA自身も、CIAの様々な部局の職員を集めた、問題に特化した集団で、12の「ミッション・センター」を持っていると主張している。

 2022年2月24日、ドンバスでのロシア特別軍事作戦(SMO)開始2日前に、CIAが破壊工作作戦を実行している同盟スパイ機関が秘密の通信システムを使用してロシア全土の潜伏工作員を活性化したとマーフィーは主張している。

 伝えられるところでは、キエフのマイダン・クーデターを皮切りに、2014年以来、ある種の「スパイ」プログラムが機能しているが、これは実にまことしやかだ。

 この著者の評価では、オランダのベリングキャットという、いわゆる調査報道機関と、イギリスが設立したInstitube for Statecraftも関与していた。

 Institube for Statecraftは、2009年以来、シリア、ウクライナとロシアの「戦争と破壊工作」計画の立案と破壊に関与してきた。現在そのWebサイトは、いわゆる文書盗難(ハッキング)のため閉鎖されている。これは、私を含む様々なジャーナリストによる調査と発表の後起きた。しかしイギリスやオランダでは、いまだに別の名前や秘密の隠れ蓑で活動しているのは確実だ。

 2016年7月11日のウクライナ政府高官五人のイギリス訪問は、Institute for Statecraftの「仕事」の一例だ。2016年夏に行われたインタビューで、分離主義者が支配するドンバス地域戦線背後での作戦について、標的を絞った殺害やインフラ破壊などについて特殊部隊のウクライナ要員が説明した。

 アメリカ帝国主義権力に仕える従属的役割と整合的に、ヨーロッパ諸国がCIA命令で攻撃を調整しているとジャック・マーフィーがいうのは疑いなく正しい。EUとNATO小国の一つはオランダで、面積は小さいが、アメリカにとってのスパイ活動という点ではイギリスに次いで大きい。オランダは、オーストリアに次いで、領土に最も多くの、いわゆる国際機関を受け入れている。

 加えて、オランダは、MH17便撃墜直後に設立された欧州スパイ・センター(自らをジャーナリズム機関と呼ぶ)ベリングキャットや、もちろん最近、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領に逮捕状を発行した国際刑事裁判所(ICC)を擁している。

 NATO諸国「工作員」について考えるには、まずこれらNATO諸国のメディアを調査しなければならない。ベリングキャットはキルギスタンなどロシア各地で活動する多くのいわゆるジャーナリストを擁している。チーム丸ごとNATOの手先とレッテルを貼ることが可能だ。

 ロシアに居住し、いわゆる欧米主流マスコミ、特にオランダ国営放送NOSやイギリスBBCやドイツZDFで働くジャーナリストはNATO工作員と見なすことができる。最近、彼らはアルゼンチンの「マヨ広場の母親」の例に倣って、前線にいるロシア兵士の妻や母親のいわゆる反乱を組織した。これらジャーナリストは、NATO諸国のために革命を起こそうとしたのだが、幸い失敗した。私の意見では、これらジャーナリストは直ちにロシアを離れるべきだ。連中はロシアで「潜伏工作員」を活性化できるのだ。

 現在CIAは、アメリカとNATO諸国をスパイするため(オンライン)ビデオを通じて工作員を募集しようとしている。もしかしたらロシア自体にも(金に誘惑されて)登録し、様々な妨害行為をしている連中がいるかも知れない。アメリカ/NATOのスパイ活動や、最近クリミアで起きた政府高官抹殺策謀を準備した人物をロシア国家安全保障機関FSBは逮捕した。

 ウクライナでの特別軍事作戦は急速に進んでいるが、ロシア国内で、特にスパイ活動と破壊工作分野でアメリカとNATO同盟国は「秘密戦争」を推進している。NATO軍は、まだ戦場でロシアを打ち負かせないためだ。

 だからこそ陰鬱な「戦争言説」が、今やありとあらゆる欧米主流マスコミで吐き出され、新たに編成されたヨーロッパ軍のため、より多くの新兵を得ようと必死の試みで、欧米政治家連中がロシアとの戦争を警告しているのだ。ロシアと戦うために亡命希望者を募集し、生き延びればパスポートを得られるよう要求する声もある。アメリカ軍は、もちろん公然とウクライナに大隊を派遣できないが、アメリカはロシアと直接戦争し、ウクライナ軍を代理として利用し、ウクライナ国民を破壊工作員として採用しているのだ。

 この「闇の」戦争はもはや秘密ではない。結局、ロシア政府がいかに「悪い」か欧米マスコミで毎日読める。重要なことは全て削除され、我々が見聞きするのはほとんど全て嘘だ。ロシアに対し使用される無人機を主流マスコミは自慢しており、オランダのリーパー無人機が「NATOの東側国境」での海外任務で初めて使用されるとオランダは説明している。

 だがそれだけではない。欧州最大の米軍基地ドイツのラムシュタインに倣い、オランダは新たなドローン管制センターを設置する。アメリカとNATOはラムシュタインからアフガニスタンを攻撃した。イラク、シリア、パキスタンは、これらMQ-9リーパー無人機を保有しているので、ロシアの石油貯蔵所などに対する最近の無人機攻撃はラムシュタインから調整されている可能性がある。オランダの新ドローン基地はレーワルデンにある。

 ダリヤ・ドゥーギナや他のロシア人ジャーナリスト殺害は、ウクライナ人によって、あるいはサンクトペテルブルクのカフェで起きたテロでのウラドレン・タタルスキー爆殺は洗脳されたロシア人の若者が実行した。それでも命令は常にウクライナSBUから出ており、これもまた、CIAやMI6のような欧米治安機関あるいは、おそらくヨーロッパ版ベリングキャットに調整されている。

 クレムリンへの無人機攻撃はロシア国内でも行われている。近い将来にも、レーワルデンやラムシュタインからロシアにドローンが飛来することが予想される。恐らくこれこそNATO諸国が狙っている比較的少数の軍人で済む無人機戦争だろう。

 他の間接的妨害工作は、いわゆるNGOによるもので、この映像が示すように、そのほとんどは既にロシアを去っている。

 ワシントンの狙いは、今やロシア国内のアメリカ財団によって積極的に推進されている。狙いは、ロシアを、名目上独立し、弱体化したいくつかの国家に分割することだ。旧ユーゴスラビアで起きたように、バルカン化と呼ばれる分断過程だ。ロシアは既にこの陰謀に警戒しており、それゆえモスクワは多くのアメリカやNATOのNGOに国外退去を命じた。

 もう一つの脅威は、欧米諸国、特にNATO諸国の大使館が「民主化」や「市民的責任」など当たり障りないように聞こえるプロジェクトのもとで、あらゆる類のプログラムを組織し、若者を取り込もうとしていることだ。大学は、これらNATO計画の共通標的で、参加集団は訓練を受け、旅行やコンピューター、その他通信機器のための豊富な資金援助を受ける。

 最近の例は、NATOがベラルーシでクーデターを企てたことで、オランダは大使館を通じて若者や学生に特定プログラムを提供し、資金提供で大きな役割を果たした。

 ロシアにおけるNATOの秘密戦争は、様々なネットワークを通じて、よりあからさまになりつつあるようだ。だがロシア社会の不安に関する欧米マスコミの「報道」(プロパガンダ)にも関わらず、外国の操作工作をロシア国民は良く知っている。

記事原文のurl:https://strategic-culture.su/news/2024/02/11/nato-and-cia-waging-secret-war-in-russia/

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