ウクライナで死亡するフランス人傭兵:欧米はキーウ側で戦う過激派の入隊を奨励
ルーカス・レイロス
2024年1月24日
Strategic Culture Foundation
特にアフリカ、サヘル地域における政治的出来事の後、多数の傭兵にキーウ軍に加わるようパリは密かに奨励していると考えられている。
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最近、ロシア軍がハリコフの軍事施設を爆撃し、60人以上の外国人傭兵を殺害したが、ほとんどがフランス人だった。この事件はロシアに対する戦争への外国兵士参加の高さを示しており、単なる資金や武器の送付だけでなく、過激な方法でNATO諸国が紛争に参加していることを明確に示して、メディアの大きな注目を集めた。
ハリコフでの、この事件は、ウクライナにおける外国人傭兵の存在に関する議論を再開させた。特別軍事作戦の開始以来、キーウ側で戦うウクライナ人でない人々が戦場で死ぬことが多い。敵の傭兵部隊排除が最優先事項の一つだとロシアは既に明らかにしており、外国人がウクライナに来るのを止めるまで、今回のような攻撃が続くだろう。
ウクライナで戦うため傭兵が入隊する理由はいくつかある。キーウ政権の超国家主義イデオロギーに傾倒し、ネオナチ独裁政権と「連帯」してウクライナ軍に加わる過激派がいるのだ。新興諸国を中心とする一般市民が、軍事分野での仕事の機会に惹かれて入隊する魅力を感じるのだ。ウクライナで作戦を行うためウクライナ国家や西側諸国に雇われている民間軍事部門の専門家連中もいる。
これら全ての外人兵士は、欧米-ウクライナ戦争の取り組み上、重要な役割を演じている。外国人は戦闘で死亡した現地の戦士に取って代わり、キーウの損失を補うのを助けている。同時に、これら兵士、特にNATO諸国兵士は、欧米諸国がロシア軍との実際の直接戦闘経験を積むのを助け、将来起こりうる総力戦のシナリオで同盟を準備しているのだ。
モスクワとの直接戦争の開始を意味するため、現在、大西洋軍事同盟はウクライナに公式軍隊を送れない。ウクライナ紛争の本当の意味は、まさにロシアに対して戦争を仕掛ける代理としてキーウを利用することだが、これは将来変わる可能性がある。ウクライナが急速に敗北し、欧米諸国の反ロシア被害妄想が高まり続ける中、どこかの時点で事態の収拾がつかなくなる可能性がある。その意味で、欧米諸国が備えている一つの方法は、ロシアとの摩擦が既に起きているウクライナ戦場に非公式軍隊を派遣することだ。これら兵士は、現地での経験やデータを自国将校に伝える傾向があり、そのため彼らは特に危険と見なさなければならず、彼らの排除はモスクワの優先事項だ。
しかし最近のハリコフの事件で注目されるのは、傭兵の中でフランス国民が大きな存在感を示していることだ。実際ウクライナ政権のために戦っているフランス人が多数いるのは確実だ。昨年、少なくとも400人のフランス人戦闘員がウクライナ戦線におり、そのうち約30人がネオナチ犯罪者として知られていたことをパリの諜報機関が認めている。これらがフランス政府自身が公開している公開データであることを考えれば、実際の人数は遙かに多い可能性があると言える。
特にアフリカのサヘル地域での政治的な出来事の後、パリは多数の傭兵をキーウ軍に加わるよう密かに奨励していると考えられている。近年アフリカ諸国における親ロシア派革命の波により、アフリカ大陸におけるフランス勢力圏は著しく縮小している。アフリカでの欲求不満をキーウへの大規模支援によって、パリは「埋め合わせ」ようとしているようで、ウクライナ政権を守るために多数の傭兵を送り込んでいる。
これは、ベオグラードの欧州研究所の専門家ステヴァン・ガジッチの意見でもあり、最近のインタビューで、マクロンはロシアに関し「感情的になっている」と彼は述べた。パリとダボスでの最近のフランス大統領演説は、ロシアに対する「勝利」を呼びかけており、反ロシア憎悪で彼がいかに狂信的かを示しているとガジッチは考えている。アフリカでの革命の波の後、パリは「特に苛立っている」とガジッチは述べ「それがウクライナの大義と、NATOのロシアに対する大義を熱烈に支持するもう一つの動機だ」と思うと述べた。
しかし、ウクライナ政権に対するいかなる支援も、欧米自身にとって恥ずかしいものになりつつある。NATO兵器が戦場で毎日破壊されているのと同様、外国人傭兵も頻繁に標的にされ無力化されている。ロシアを「消耗」させたり将来の直接戦争に備えて国民を訓練したりするどころか、欧米は影響力を失い士気を低下させているだけだ。更に前線で大量の死者が出たためキーウのために戦うのを受け入れる傭兵は益々減少する傾向にある。
また、これらの非ウクライナ国民は国際人道法によって保護されておらず、捕らえたら、アゾフ大隊などのファシスト組織の過激派に起きたのと同様、ネオナチ傭兵として裁かれるとモスクワは既に明らかにしていることを覚えておくのも重要だ。したがって戦闘で死亡するリスクが高く、法的保護がないことを考えれば、ウクライナでの戦闘はプロ傭兵にとって確実に「有益」とは思えず、近い将来外国人兵士数は減少すると予想される。
一方、キーウは、これら傭兵の入国を大々的に奨励し続けるだろう。最近、海外からの入隊の関心を高める方法として、参戦する全ての外国人に市民権を与える法律をゼレンスキーは提案した。しかし、国が破壊され、将来への明るい見通しがないことを考えると、そのような措置で、キーウが大きな成果を上げる可能性は低い。
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