ウクライナ状況報告:ゼレンスキーのプロパガンダ・メディア 彼の没落を推進
2024年1月4日
Moon of Alabama
2022年早々、ウクライナで戦争が始まると、ゼレンスキー大統領政府はテレビ・ニュースを全て独占した。
2022年、ロシアが全面侵攻を始めた当初から、ウクライナ戦車がロシア軍陣地を爆破し、最前線近くで活動する医療従事者や、海外で支援を結集する大統領の映像満載終日放送というたった一つのテレビ・ニュースをウクライナ国民は見てきた。
この番組「テレマラソン・ユナイテッド・ニュース」はロシア偽情報に対抗するウクライナ情報戦の主要ツールで頻繁に出演する政府高官に士気維持の役割を賞賛されている。
同国最大のテレビ局が共同制作して、週7日24時間体制で放送するこの番組について、昨年1月「これは兵器だ」とウォロディミル・ゼレンスキー大統領は述べた。
ウクライナではテレソンとして知られているこの番組は、ウクライナ放送唯一のニュース情報源となった。ウクライナ政権から一部資金提供を受けている。それはすぐに、ウクライナ政府がプロパガンダを広める主要メディアに発展した。ウクライナの成功とされるものを放送し続けて、ロシアの能力をあざわらうのだ。
それは多くのウクライナ人を騙し、自国が戦争に勝てると信じ込ませた。
しかし、大々的に喧伝された2023年「反攻」が失敗に終わって以来、人々はこの番組に背を向けている。
依然一部の連中はしがみついている。最近ウクライナ軍将校との討論で、テレソン偽情報に酔った一人のニキビの若者がウクライナ将校の一人に「ロシア兵器の質の悪さ」について質問した。
彼は意外な答えを聞いた。(Twitterで、やりとりを見たが動画を見つけられない。)
ウクライナとロシアで禁止されているウクライナ・ニュース・サービスStranaは、このやり取りを以下のように報じている(機械翻訳)。
一方、戦争2年目の終わりに、ロシア軍はウクライナ軍より武装と装備が整っているとウクライナ軍は主張している。第3突撃旅団(ウクライナ軍の主要攻撃部隊の1つ)の大隊長ロロが、こう述べたのだ。
これが、平均的なロシアの軍装備はどうか、そして「我々のものよりどれだけ悪いか」という質問への彼の答えだ。
「ロシア軍はウクライナ軍より酷くなく、むしろ優れている。技術的にしっかり装備されており、ウクライナより装備が多く、武器、装備が優れている。どうして彼らがより劣っていると思うのか? これはある種の屈辱でさえあり、それが私たちのものであることが判明しました。「法律と戦っているのに、何もできないの?」みたいな。しかし、彼らはより強く、これは客観的なものだ」とロロは述べた。
彼によると、ロシアは装備がより良いだけでなく、軍隊に装備し提供する国家計画もある。
「敵を侮ってはいけない。敵は非常に本格的な相手だ。世界のほとんどの軍隊より本物だ。我々は彼らをдол***бам, ло*ам扱いしている、我々はそうしている、我々がそうすればдол***би, ло*иだ」とロロは付け加えた。
ロシア軍は弱いという考えを助長するテレソンを見ないよう他の司令官たちは助言した。
(「дол***бам」「ло*ам」が何かわからないが良い言葉ではなさそうだ。)
第3突撃旅団はゼレンスキー政権下で急激に成長したファシスト組織アゾフの一部だ。
イデオロギーに惑わされた将校たちでさえ、ロシア軍が自分たちより優れていることをあっさりと認めるなら、現場にいる平均的ウクライナ兵が、自国が戦争に勝つ可能性についてどう感じているか想像願いたい。
2022年3月上旬「嘘では戦争に勝てない」と私は警告した。ウクライナ・プロパガンダは欧米マスコミやネオコン戦争研究所やイギリス国防省偽情報部門の支援を受け、嘘と誇張に満ちている。だが本当の戦争は現地で負けており時間が経つにつれ現実が浸透する。
テレソンは、絶え間ない偽情報のおかげで有用性を失っている。現在ウクライナ国民は、Telegramからニュースを入手し、テレビで様々な局のリアリティ番組やその他の気晴らし番組を見ているため視聴率は10%に低下している。
ニューヨーク・タイムズがとうとうこれを取り上げたのは、ウクライナのゼレンスキー政権からさらに距離を置こうとするアメリカ政府の試みだと解釈できる。
もう一つの懸念は、テレマラソンが、ウクライナで最も信頼されている政治家でありながら、ここ数カ月支持率が低下しているゼレンスキーの広報活動に変貌したことだ。
クリアスがまとめた数字によると、ゼレンスキーの政党「国民のしもべ」党員は、2023年番組の政治ゲストの68%以上を占め、一年を通じてこの割合は着実に増加している。国民のしもべは、国会の議席の半分を支配している。
最近夜、中世キーウの入り口だった再建された門(ゾロティ・ヴァロタ 黄金の門)近くで、テレマラソンは「まるで満場一致の見解のようだ」と41歳の弁護士アンドリー・カンティルは語った。「それは我々に本当に必要なものではない。役に立たない」
ゼレンスキーのプロパガンダ機関に対するこの攻撃は、500,000人の追加動員を巡り、大統領とウクライナ軍司令官間で新たな諍いが起きているさ中行われた。ゼレンスキーは、これは軍が定めた要求を満たすものだと述べていた。
ザルジニー将軍は公式にこの主張を否定した。
ウクライナで最大50万人を動員する可能性を示唆する最近の声明に対し、軍最高司令官ワレリー・ザルジニーは、軍司令部は正式に動員を要請していないと述べた。
「軍司令部は(当局に)いかなる数字も要求していない。軍司令部は国家を守る機能を果たし続けており、それに応じて弾薬、武器、人的資源の要求をしている」とザルジニーは全国放送で述べた。
「これは継続的に行われているが、政府やVerkhovna Radaに提出することで、(そのような要求を)別の形式で実行することはない」と彼は付け加えた。
ゼレンスキーは、動員の企てをザルジニーに命令しようとしたが失敗に終わった。敗戦の現実が表面化するにつれ、彼の支持率は最低水準に落ち込むだろう。
ウクライナの雰囲気は革命前だとゴードン・ハーンは表現している。
キーウは今政治危機に陥っている。ウクライナ防衛線と軍隊がゆっくり崩壊し、軍司令官たちや政治エリートの中で極度の不満が高まる中、ウォロドミル・ゼレンスキー大統領は政治的、個人的な生き残りをかけて戦っている。更に重要なのは、民族主義者、ネオファシスト、腐敗者、新オリガルヒ、そして時折共和党員のマイダン政権連合にとって、これ以上ないほどの利害関係だということだ。一方、いまだ統合が不十分な疑似共和制制度と民族主義的イデオロギーに基づく若いウクライナ国家は、崩壊、解体、更には消滅の危機に瀕している。ロシア軍や怒れるウクライナ兵士や司令官や、キーウの財政的・経済的破綻や消滅、民衆の絶望、宮殿や軍事クーデターの危険、更には新たな「ガリシア」内戦など、増大する脅威に包囲されているのだ。
間もなく何かが壊れる。
ゼレンスキーが人々の注目と賞賛を得るのに役立ったテレソンは、今や彼を衰退への道に導いている。
今年末、彼が依然ウクライナ大統領でいられるとは思えない。
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筆者が意味が分からないというロシア語表現は、罵詈雑言、翻訳無用では?
フーシ派は対艦ミサイルやドローンをたっぷり持っている。
Larry Johnson: Houthis have enough anti-ship missiles & drones to destroy entire US fleet in Red Sea 34:59
小泉のちゃらんぽら、安倍のウソ、菅の強引さを合わせ持つ最無責男。属国総理に最適。下記は日刊ゲンダイ記事見出し。
岸田首相は被災地に寄り添う気なし 会見打ち切り→TV出演で「ニヤけて政局話」に批判殺到!
東京新聞 特報面
改憲 「緊急事態条項必要」材料に?
増税 「東日本の復興税」は「恒久化」
原発 「異状なし」盾に再稼働推進も
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能登地震、震度M7・6、地震が原発に如何なる影響を与えるか知る貴重な機会であるのに報道ほとんどなし。だが「電源、外部電源の変圧器の配管が壊れ、冷却用などの油が漏れ出し、いわば主電源を失った形(FNN)。福島事故は、外部電源が喪失、非常用電源も水没したことが原因。
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IWJへの緊急支援をお願いいたします! 2023年12月は、月間目標額400万円の68%にとどまり、残念ながら目標額に到達しませんでした。IWJは市民の皆さんの支えによって、マスメディアが報じないことも、事実にもとづいた真実を、市民の皆さまに伝え続けていきます! そのためには、市民の皆さんのご支持とご支援が何よりも必要です! 本年1月こそ毎月の月間目標額400万円に届きますように、どうぞよろしくお願い申し上げます!
【本日のニュースの連撃! 3連弾!】
【第1弾! 上川陽子外相がウクライナ支援 の一環で、新たにNATO基金に3700万ドル(約53億円)を拠出すると表明! 片や能登半島地震の「プッシュ型支援」には47億4000万円!】騙されてはいけない! ウクライナ支援とはボロボロになったウクライナに戦争継続させるための資金! 負け戦に無駄金を投じるな! さらに岸田総理は、最低の支持率で、能登震災に見舞われているさなかに、改憲発議をすると記者会見で発表! 今年は正念場とは、米国の「代理戦争」の捨て駒になるべく、戦争準備に邁進するということ! 日本を東アジアにおけるウクライナにする気か!(『共同通信』2024年1月7日ほか)
【第2弾! 米外交評論誌『フォーリン・アフェアーズ』が、10月7日に起きたハマスのイスラエル襲撃事件で、「ワシントンの中東ビジョンは根底から覆された」「ワシントンにとって差し迫った課題は、ガザでの戦争を終わらせることだ」と指摘!】イスラエルにパレスチナ人に対する集団的懲罰である虐殺をやめさせるのは、米国がイスラエルに対する無条件の軍事援助をやめればいいだけのこと!(『フォーリン・アフェアーズ』2024年No.1)
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