実行不可能なウクライナ計画をまだ持っているアメリカ軍
2023年12月13日
Moon of Alabama
昨日ロシアの損失とされるものに関する馬鹿げた数字をバイデン政権が「機密解除」した。それは役に立たなかった。議会からより多く資金を得るゼレンスキーの任務は失敗した。
ゼレンスキーとの約30分間の会談(初めての1対1会談)後、議会共和党の要求に対するバイデン政権の対応は「不十分」だとマイク・ジョンソン下院議長は述べ、国境での「変革的変化」なしに合意はあり得ないという立場を繰り返した。
ウクライナ戦略も共和党はホワイトハウスに要求した。しかし、昨日ニューヨーク・タイムズが報じた通り皆無だ。
アメリカとウクライナ当局者によると、キーウの運命と、対ロシア戦争への弱まる支持を復活させるため、アメリカとウクライナの軍指導者は来年初めに実行開始可能な新戦略を模索している。
...
ウクライナへの対面での軍事助言をアメリカは強化しており、かなりの時間現地で過ごすべく三つ星将軍をキーウに派遣している。来月ドイツのヴィースバーデンで開催予定の一連の軍事演習で新戦略詳細を練り上げたいとアメリカとウクライナ軍将校は述べている。
反攻が失敗したのは、6月中旬から明らかだった。失敗の理由は、ゲームでウクライナが勝つよう偽戦争ゲームの変数を歪めたためだった。
論理的には、KORAシミュレーション・システムを適切に使えば、第47旅団の攻撃の失敗は予測できたはずだ。ワシントン・ポストによると、第47旅団の将校連中は「攻撃を計画し、敵ロシアがどう反応するか、どこで突破口を開き、どこで損失を被るか」という結果を(KORAの)プログラムに示させた。KORAシミュレーションにより、ウクライナ将校連中は「戦場でどう協力するか実験す」べく行動を調整できた。
制圧という極めて重要な任務を遂行するにはウクライナ軍の構成が不十分だったことを考えれば、ウクライナ軍が突破作戦の実際の攻撃要件、つまり突破する障害物の壁の反対側にいる敵軍を破壊する可能性はなかった。だが、オレホフとその周辺のロシア軍防衛線を打ち破れる勝利計画を練り上げたと確信して、ウクライナ軍はKORAの実験を終えた。
KORAに基づくシミュレーション構造を調べると、このシステムはシミュレーション全体を定義する様々な入力に完全に依存していることが明らかになる。
現在、アメリカはウクライナ軍の指揮を執るため将軍を一人派遣しつつあり、更に戦争ゲームをするだろう。一体どのような結果のために、変数が歪められるのだろう。
どうやら、6月下旬以降の時間は、ウクライナにとって新戦略を打ち出すには不十分だったようだ。これでは駄目だ。
2024年までに、保有している領土を保持し、兵器生産能力の構築に集中する「保持し構築する」戦略をウクライナが追求するよう一部の米軍は望んでいる。この戦略がウクライナの自給率を向上させ、ロシアの新たな動きをキーウが確実に撃退できる立場にするとアメリカは考えている。
狙いは、来年末か2025年に意味ある交渉を行うことをロシアが検討するに十分な信頼できる脅威を作り出すことだ。
同時に、ウクライナ当局は、昨年秋のクリミア半島への深攻作戦成功を足掛かりにした戦略を検討している。武器工場、武器庫、弾薬を運ぶ列車線路に対する攻撃でロシアの体勢を崩しておいて、象徴的勝利を収める創造的方法を彼らは模索している。ある元ウクライナ軍高官は、この提案について話すのは拒否したが、新しい計画は洗練されており、「非常に大胆だ」と述べた。
この計画は、ウクライナは更なるテロを実行しながら、防衛モードに入るというものだ。だが、ロシアがウクライナに本当の防衛線を作らせようとなどとするはずがあるだろうか? ウクライナは砲弾に飢えている。全ての戦線を維持する兵力はない。
そして、ウクライナがどんな防衛線を構築しようとも集中砲火で破壊されるだろう。
1943年夏、ドイツ軍のクルスク攻撃が失敗に終わった後、ソ連軍はベルリンを占領するまで止まらない攻撃モードに入った。ドイツ軍は防衛線まで後退し、その後も何度も退却し、ベルリンまで後退した。二年近くかかったものの、クルスク攻撃が失敗に終わってすぐ結果は明らかだった。
ウクライナでも同じようなことが起きると私は思う。
アメリカは典型的な「終わりの見えない展開」を開始しつつある。
ヨーロッパにおけるアメリカ軍最高司令官クリストファー・G・カヴォリ大将は、ウクライナ当局との調整の上で、より大きな役割を担っている。
キーウで長期間過ごすためドイツの基地からウクライナ支援を指揮するアントニオ・A・アグト・ジュニア中将を派遣すると国防総省は決定した。アメリカが提供する助言を強化するためアグト将軍はウクライナ軍指導部とより直接に協力するとアメリカ当局者は述べた。ウクライナにアメリカ人軍事顧問は常駐させないとホワイトハウスは決めているが、アグト将軍がキーウに頻繁に出入りする様子では、その決まりも終わりに近づいているはずだ。
三つ星将軍は一人でやってくるわけではない。彼には数十人のスタッフがおり、彼らはやがてウクライナ現地で軍事顧問になるはずだ。彼らは重点目標にもなるだろう。
そして、ウクライナ兵士が知らない産業戦争について、これら顧問は何を知っているのだろう。そう、何も知らない。
イヴ・スミスとSimpliciusは、この点に関し更に深く考えている。
ウクライナが辿っている軌道に依然変化はないと私は思う。プロパガンダでは、いまだ勝利を主張しているが、ウクライナは酷く負けている。今日のワシントン・ポストのこれを検討しよう。
午前3時頃、キーウ中心部で大きな爆発音が響き、多くの住民がベッドから起き上がり、数分後、空襲警報サイレンが鳴り響いた。キーウに向けて発射された弾道ミサイル10発全てを対空防御で撃墜したとウクライナ空軍は発表した。この主張は、独自に確認することはできなかった。
複数ミサイルの着弾は空襲警報が鳴る前に起きた。しかしウクライナ軍は飛来する全てのミサイルを迎撃したと主張している。それは私にとって信じられる時間の流れには聞こえない。実際キーウにある数少ない防空システムは、大砲同様、弾薬がほとんど不足していると私は考えている。
アメリカから、そして可能性としてはヨーロッパからも、これ以上支援はないのだから、戦争を止める頃合いだ。
記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2023/12/us-military-has-more-unfeasable-plans-for-ukraine.html#more
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Scott Ritter Extra 12/16
デモクラシータイムス
青木美希 なぜ日本は原発をやめられないのか? 【著者に訊く!】 20231207 56:54
日刊IWJガイド
はじめに~プーチン大統領がロシア国民と直接対話を行うダイレクト・ライン・イベントを開催! 記者クラブ制度に支配された日本やコーポレート・メディアに支配されたアメリカのおざなり記者会見とはまったく違う本気の記者会見と国民との対話!
<本日正午、号外を出します!>「スクープ! 元米国防副次官のスティーブン・ブライエン氏が、バイデン政権はウクライナに、現役の米軍中将を、ザルジニー総司令官に代わる『影の司令官』として送り込んだと暴露!」~ウクライナでロシア軍と戦っているのは、米軍の将軍人を「影の司令官」とする、ウクライナの女、子ども、年寄りである! 米国の「影の司令官」の存在は、ウクライナ紛争を米国の戦争に変えるリスクがあると指摘!
【本日のニュースの一撃!】
【第1弾 トルコのエルドアン大統領が電話会談でバイデン大統領に、「できるだけ早くこの地域(パレスチナ)で恒久的な停戦を確保することは、米国の歴史的責任である」と述べる】エルドアン大統領は「米国がイスラエルに提供している無条件の支援を撤回することで、速やかに停戦が確実になる可能性がある」とも指摘、しかしホワイトハウスは、あろうことかエルドアン大統領の言葉をサイトから削除するという暴挙に!!(『ロイター』14日ほか)
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