イスラエルと自分自身に救いの手を差し伸べる必要があるバイデン
2023年12月28日
Moon of Alabama
今のところ、イスラエルはパレスチナのレジスタンスとの戦いに負けているように見える。
10月7日、ハマスとイスラム聖戦による人質獲得の試みは成功した。それに対するイスラエル人の怒りは、イスラエル政府と軍の混沌とした対応に向かうべきだった。ハマスが殺害したより、彼らのほうがより多くのイスラエル人を殺害した可能性が高いのだ。
だが、怒りは外敵に対し扇動された。この場合、全てのパレスチナ人だ。
イスラエルは団結して、政府に復讐を迫った。政府が発表した目標はハマス排除だ。だが社会に深く根ざす社会運動に対し、そうするのは不可能だ。本当の狙いは全てのパレスチナ人をガザから排除し、彼らを殺すか、どこか外国に廃棄することだ。これに続いて、レバノン南部を占領し併合する前に、西岸地区から全てのパレスチナ人を排除する試みが行われるはずだ。
だが、そのような大量虐殺を支持し、何百万人もの手に負えない難民の負担を引き受けるような国などありそうにない。
イスラエル政府は未だに国民を満足させたいと思っているが、それを実現する方法はない。
一方、イランが数十年にわたり築き上げた対イスラエル抵抗勢力は反撃を強めている。イスラエルに敗北を認めさせシオニスト占領者からパレスチナ人を解放するのを目的としている。
社会意識を変えるには、ゆっくりした長い対応が必要だ。北部では、イスラエル軍とのしっぺ返し戦争をヒズボラが徐々にエスカレートさせている。約100,000人のイスラエル市民が国境地帯から逃れた。イスラエルのエイラート港への海上交通をイエメンのアンサール・イスラム運動が封鎖した。これに対抗するアメリカの試みは失敗に終わった。
紅海の緊張を「国際的課題」とアメリカは呼んで、一致団結して対応する必要があると述べたが、当初の連合軍支援は限定的で、唯一のアラブ国家バーレーンを含む10カ国のみだった。国防総省はその後、ギリシャとオーストラリアを含む20カ国が有志連合に加わったと発表した。
アメリカにとって拙いことに、フランス、スペイン、イタリアは同盟参加を辞退した。
イラクとシリアの現地レジスタンスは、これらの国々に展開する米軍を攻撃している。軍隊が駐留する限り、アメリカはそれを阻止できない。
イスラエルの地中海沿岸に対する脅威もある。ヒズボラはハイファや他のイスラエルの港を閉鎖する能力を持っている。ガザやレバノン、イエメンや、イラクやシリアのレジスタンス戦士のミサイル、巡航ミサイル、無人機が日々イスラエルを標的にし続けている。
350,000人以上のイスラエル軍が動員され、ヨルダン川西岸地区からのパレスチナ人労働者が締め出したイスラエル経済は、労働者不足のために深刻な問題に陥っている。
ガザ地区のパレスチナ諸都市への軍事侵攻は、これまでのところほとんど成果を上げていないが、大きな損失を被っている。軍隊にできることは、それらの都市をブロックごとに破壊することだけだ。だが、瓦礫の中でもハマスは反撃を続けている。
現在の計画は、ガザにおけるパレスチナ人の生活をあまりに悲惨なものにして、ガザを離れるのを、彼らにとって確実な死に代わる唯一の選択肢にすることだ。しかし、誰も彼らを受け入れたがらないのに、一体どこに行くべきなのだろう?
これは、イスラエルやアメリカの支援者たちが答えられない質問だ。
戦争が長期化し、持続不可能な段階に入る中、イスラエル政府は何か他のことをしなければ失敗する。
レバノンでヒズボラに対する新たな戦線を開くことをイスラエルは計画している。しかしイスラエルが敗北した2006年の戦争を繰り返す危険を冒せない。地上でヒズボラと戦うには、イスラエルは、米国の武器供与だけでなく、地上の米軍による積極的支援が必要だ。
周到に準備した敵に対する中東におけるアメリカの新たな戦争は、バイデン大統領が再選運動のために最も必要としていないものだ。
イスラエル人入植者と軍隊がラマッラーを襲撃し、パレスチナの両替所から金を盗んでいる写真も有権者の否定的反応につながっている。
数カ月は戦争を戦えるとハマスは言っている。
バイデンは戦争を止める必要がある。
今彼がそうしなければ、彼の再選可能性は更に低下するだろう。
記事原文のurl:https://www.moonofalabama.org/2023/12/biden-needs-to-come-to-israels-and-his-own-rescue.html
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東京新聞 朝刊 総合面
万博海外館 着工なく越年 簡素型移行も停滞
カジノ用インフラ整備という本当の狙いを隠して、ゴミ廃棄場に無駄な投資を強行しているに過ぎない。
「身を切る改革」の実態は、国民、府民、市民の身をきらせる改悪。
名画の題名ではないが『カジノとともに去りぬ』で終わるの壮大な異神茶番が楽しみ。
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