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2023年12月 7日 (木)

ハマスは標的ではなく、口実だ

 これはハマスに対する戦争ではない。これは戦争ではない。民族浄化を推進するための軍事作戦だ。

ケイトリン・ジョンストン
2023年11月27日

『物語のマトリックスの端』からのメモ

 この英語記事の朗読を聞く(ティム・フォーリーによる朗読)。

 もし皆様が注目しておられたら、10月7日の攻撃近づいているという山のような情報をイスラエル諜報機関が無視し、イスラエル人を全く無防備まま放置し、イスラエル国防軍が無差別銃撃でかなりの数のイスラエル人を殺害し、そのイスラエル人死者の100%をハマスのせいにし、これら死全てが今や南にガザの人々を彼らの土地から追い出す正当化に利用されているのが分かるはずだ。全てのパレスチナ人をガザ地区から追い出すことどれほど素晴らしいかイスラエル当局語り続けながら、彼らが戻ろうとすると撃ち殺す

 ガザのハマスに対するイスラエル軍事作戦のあらゆる措置が、イスラエルが広大なパレスチナの土地からパレスチナ人を永久に追い出そうとしている場合に見られるはずのものと全く同じに見えるのは、一体何と異様な偶然だろう。

 これはハマスに対する戦争ではない。これは戦争ではない。民族浄化を推進するための軍事作戦だ。

 ハマスは標的ではなく、口実だ。

 イスラエルはハマスを一掃する狙いでガザを爆撃しているのではなく、ガザから一掃する狙いでガザを爆撃しているのだ。

 「約30,000人の勢力のうち、1,000人から2,000人のハマス戦闘員を殺害したとイスラエル軍は推定している」とガーディアン紙新記事は報じている

 もしハマスが「人間の盾」を使っていたとしたら、ハマスは民間人の中に隠れているはずなので、民間人を殺害すればハマスの死亡率も高くなるはずだ。しかしイスラエル国防軍は、ハマスにはほとんど触れずに、膨大な数の民間人殺害に成功している。もしかしたら、人間の盾について、彼らはウソをついているだけなのかも知れない。

 ガザの人々を北から南に避難させるという主張は彼らの命を守るためだったが、今や、彼らが北に戻ろうとすると、イスラエル軍に撃たれて殺される。これに対する新しい主張は一体何だろう? 命を救うために殺すのだろうか?

 2005年にイスラエルが「撤退」したから、ガザは占領されていないと言うのは、刑務所の独房内に厳密には看守がいないから、囚人は自由だと言うのと同じだ。

 イスラエルは故意に民間人を殺害していると私が言うたびに、イスラエルを擁護する人々の私への書き込みの半分は「いや、彼らはウソつきではない」と言い、残り半分は「そう、それは良いことだ」だ。

 イスラエルは人種差別主義のアパルトヘイト国家だとイスラエル支持者に言えば、彼らはそれを否定するだろう。ガザ地区やヨルダン川西岸地区のパレスチナ人に対する階層的社会制度や抑圧を指摘すれば、パレスチナ人全員猿のような野蛮人で、自分らしく振る舞えないからだと連中は言うだろう。

 ガザとは関係ないニュースだが、それを言ったかどで私たちの多くが何ヶ月も悪口を言われ中傷されてきたことを、ウクライナ議会のゼレンスキー大統領の政党党首が公式に認めた。ウクライナでの戦争初期、キーウがウクライナ中立を約束するだけで良い和平協定が進行中だったが、その協定が欧米諸国の圧力で放棄されたことだ。

 ウクライナにおける欧米の不正行為の明白な証拠をあなたが指摘し、ロシア・プロパガンダだと非難されたとしても心配ご無用、十分長く待てばウクライナ当局者が最終的に出てきて、まさにあなたが言ったことを正確に言い、あなたが正しいと証明するだろう。

 そして今ウクライナ最高司令官が戦争を「膠着状態」と呼ぶ中、ワシントンはキーウに戦闘を終わらせる交渉を迫り始めている。紛争開始時に提示された和平協定を受け入れるのを許された場合より遙かに多くのものをウクライナが放棄しなければならなくなるのは確実だ。

 全ての死と破壊は一体何のためだったのだろう? 何の役にも立たない。全て無意味だった。「ロシアを血まみれ」にし、ヨーロッパとアジアにおける地政学的狙いを推進するアメリカ帝国の願望さえなければ容易に回避できたはずの無意味な流血で、若者世代全員が戦争機械に放り込まれたのだ。

 ウクライナからガザまで、アメリカ帝国主義の戦争機構が全てを悪化させている。

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 画像ガザ・パレスチナから(パブリックドメイン)

記事原文のurl:https://caitlinjohnstone.com.au/2023/11/27/hamas-isnt-the-target-its-the-excuse/

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 耕助のブログ

No. 1997 『恐怖だ!恐怖だ!』、パレスチナに再訪

 今朝の孫崎享氏メルマガ題名

ガザの軍事情勢。多くは即イスラエルが制圧と思った。だが違う。ガザ市約3分の1は依然イスラエル軍の支配下にない。ハマスには2万7000人―4万人の戦闘員。イスラエルは現在南部を空爆、死傷者は増加、国際的な圧力によりIDFが長期的に北部戦略を再現するのは難しい

 日刊IWJガイド

「自由と民主主義と法の支配は看板のみ! ウクライナのゼレンスキー大統領は、政軍の全権を握る独裁者へと向かっている!

【本日のニュースの一撃!】

【第1弾! ザルジニー総司令官ですらレポートで実情を書けなかった、人口動態上のウクライナ軍の現実! ウクライナの多くの旅団は50代の老兵で占められている! ゼレンスキー大統領の与党議員は、ウクライナ女性に前線に行くよう指示! しかもなんと、米国NATOが、ウクライナの徴兵制を10代の若者や年配の男性、女性にも拡大するようにウクライナに要求していた!】ウクライナ民族を滅亡させても構わないという欧米の異常な人権感覚!! ウクライナの最大の敵は、NATO・欧米なのではないか!? これでも日本政府・日本国民は、欧米・ウクライナを支持するのか!?(『ロイター』2023年12月4日ほか)

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